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ローマ (イタリア) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(6人)詳細

福田敦子 (翻訳、通訳)

広場の中心で「仕掛け」に唸る、カトリック総本山のエントランス

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カトリックの総本山、サン・ピエトロ寺院を奥に控えた巨大な楕円型の広場。
バチカン市国の入り口です。

広場の設計はバロックの巨匠、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニによる17世紀後半のもので、
40万人もの参拝者を収容できます。
日曜朝の法王の謁見は常にいっぱい。

<サンピエトロ寺院の入場時間>
10月1日~3月31日: 07.00~18.30
4月1日~9月30日: 07.00~19.00

広場の両側、回廊の陰にあるバチカン郵便局からは、バチカン市国から絵葉書を投函できます!
消印はもちろん、バチカンならではの記念切手やポストカードも多々あります。
郵便事情の悪いことで名高いイタリアですが、バチカンから送ればしっかり届くそうですよ!

<郵便局の営業時間>
8:30~18:30
休:日曜

「母のように両腕を広げて受け入れることを表現した柱廊」をイメージして設計したというベルニーニ。
実際に広場の設計に人物像を重ねたデッサンも残されており、サンピエトロ寺院を奥に、
横に広がる楕円形は、上空から見るとまさに腕を丸く抱え込むようにしているようです。

また、この広場には三次元空間をフルに利用した劇場的な「仕掛け」が施されています。
というのも、周囲を取り巻くこのドーリア式の円柱は、内側から外側に4本ずつ、
合計372本あります。
これを、広場の中心(オベリスクのある辺り)に立って見回してみてください。

内から外へ広がるこの4重の柱がぴったり重なって、
1本ずつの柱が並ぶ列廊となり、外部の景色が見えるんです。
これは、広場中心を焦点として、綺麗に放射状に伸びているため。
「閉じながら、同時に世界が開かれている空間」を作り、
カトリック信者に教会の威光を示そうとしたベルニーニの想いが詰まっているのです。

広場およびバチカン市国、サン・ピエトロ寺院(ミケランジェロのピエタ像があります)への入場は無料です。
ミケランジェロの『天地創造』や『最後の審判』があるシスティーナ礼拝堂、
ラファエロの『アテナイの学堂』があるラファエロの間などは、
広場から出てバチカン市国の城壁に沿って右手に進んだ先にバチカン美術館として
別の入り口有料があります。

広場へは正面からのほか、列柱の間からも簡単に入ることができますが、
寺院への入場には長蛇の列に並ばなければなりません。

この行列を避ける裏技としては、バチカン美術館の見学をインターネットで予約しておくこと。
美術館の順路の最後のほうにあたるシスティーナ礼拝堂から、
直接サンピエトロ寺院に入れるので、広場から列に並ぶ手間を省けます。

ただし、美術館でオーディオガイドを借りると
返却のため別の場所に向かわなければならないので、要注意です。
また、教会内へ肌の露出が多い服装で入ることは避けましょう。

  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。