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エリア:
- アフリカ > タンザニア > ザンジバル
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テーマ:
- マリンスポーツ
- / 世界遺産
昨日の何もする事ができない辛い一日を越え、やっと今日という日がやって来た。
さあ、今日は何をしようか。
ザンジバル島のウエストコースとの北端近くのギジムカジという所で、イルカと泳げるとの事なので、行って見る事に。
「まさかまさか、ビーチに囲いを作って、その中で飼われているイルカと泳ぐんじゃないの。」なんて、「イルカと泳げる」というフレーズに疑念をいだいていたのだが…。
ストーンタウンからキジムカジのビーチまで車で1時間半。
朝の海は干潮で、干上がっている遠浅の海を7〜800m歩いて、ボートの停泊している所まで歩く。
イーストコースト・パジェの海と比べると、見劣りしてしまうが、それでも青く透き通る遠浅の海とエメラルドグリーンの沖の海とのコントラストが美しい。
浅瀬のヘリから、深度を深めた海に泊まっているボートに乗り込む。
ボートは浅瀬のヘリに沿うように進んで行くと、ボートのおじさんが少し先を指差しながら、
「イルカがあそこにいるから、準備をして。写真は後からでも撮れるから、まずはシュノーケリングをした方が良い。」
と言うので、マスクとフィンを付けて、待機。
いるいる、幾つものイルカのクイッとわん曲した背中と背ビレが水面を躍動している。
「Go! クリックリー!!」おじさんが叫ぶ。
フィンを着けた足をバタバタさせ、我々は一斉に海に飛び込むも、イルカの泳ぐスピードはとても速い。
イルカが群れている所目掛けて飛び込んだつもりだが、イルカはもう通り過ぎて行ってしまっている。頑張って追いかけるも、イルカ達は海の下へ潜り込んで行ってしまい、かすかに尻尾と影が一瞬見えた程度。
水面から顔を上げ、またイルカが上がって来て、背中を出していないかと探しながら海を見渡すと、かなり遠くにその姿が。
「上がって来い」とおじさんが、手招きをするので、フィンとマスクを取って、一旦、ボートの上に戻る。
ボートは、再び遠くへ泳いで行ってしまったイルカの姿を追う。
ボートがイルカに近付いてくると、おじさんはまた、
「キープ レディ(準備はいいか!)。Go!! クイックリー クイックリー!!」
今度は、イルカが進む方向を予測し、そちらを目掛けて飛び込み泳ぐ。
今度は、水面下ギリギリを滑るように泳ぐイルカ達のうしろ姿が、ハッキリ見える。
が、頑張って追いかけるも、イルカに追いつける筈も無い。イルカ達はあっという間に視界の外へ。うしろ姿がハッキリ見えたと言っても、ものの2〜3秒だろうか。
そして、またボートに戻り、ボートはイルカを追いかけ、おじさんの号令とともに急いで海に飛び込み、全力で泳いで、イルカのうしろ姿を追う。
これの繰り返し。
まるで、コマンドーの訓練をしているかのようだ。
こんな事を5回も繰り返し、ヘトヘトになってボートに戻ると、運良く、今度はイルカの方から、ボートの前に姿を現した。すかさず飛び込む。
いる。隣をイルカが泳いでいる。イルカの隣で自分が泳いでいる。
何頭ものイルカのすぐ横を自分が泳いでいると、まるで自分もイルカになってしまったかのようだ。
それでも、イルカと並んで泳げたのは5〜6秒程。またボートに戻り、6回目の正直。
同じボートに乗った白人の何人かはもう疲れたのか、あきらめて、ボートの上からカメラでイルカの姿を追っている。
「海の上からなら、これまで何度もイルカを見たし、これからもそのチャンスはある。でも、一緒に泳ぐチャンスなんてもうないかもしれない。」
そう思って我々はあきらめずに、おじさんの号令と共にまた飛び込む。
「レディ、ゴー!!」「バタバタ… ドボン」。
また、イルカの尾しか見えない。一生懸命追いかけるも、イルカは水中に潜って行ってしまう。
「また、だめか」と思いつつも、イルカが潜って行った海の底を見入ると、イルカ達は比較的浅い、海面からのぞく我々の視界の範囲におり、その影を追って我々は必死に泳ぐ。
すると、今度はイルカの方からこちらをめがけて、上ってくるではないか。
「キューッ、キューッ」鳴き声が聞こえる。
細長い口先。クイッと上がった口元とかわいらしい目。体をくねらせ、ドルフィンキックで優雅に泳ぎ、じゃれ合いながら6〜7頭のイルカが向かってくる。
「オーイ、こっちへおいで」思わず手を振った。
イルカ達は見る見る近付いて来て、やがて、自分はイルカの群れに取り囲まれてしまう。
手足をばたつかせる変な生き物の様子を伺っているのか、ただおかまいなしに泳いでいるだけなのか、しばらく自分のまわりを取り囲むようにイルカ達は行ったり来たり。
あまりに近付きすぎて、かまれたり体当たりされたりしないかと、少し怖い。手を伸ばせば触れられそうだ。
やがてイルカ達は同一方向へ向かって泳ぎだし、人間の自分は置いてきぼりに。 イルカの尾を追いながら、もう一度手を伸ばして振ってみると、一頭のイルカがくるっとターンし、こちらに向かって来た。
イルカは目の前で体を横にして止まると、頭を上下に振って、どうやらこちらを伺っているようだ。または何かを言っているのか、あいさつでもしてくれたのか。
そして、間もなくそのイルカは群れのもとへ戻って行ってしまった。
イルカ達が視界から去ると、水面から顔を上げ、Junkoと2人で手でOKサイン。2人とも興奮覚めやらない。
詳細な描写は避けますが、見た所、イルカ達は大事な部分も露わで、どうやら愛の営みの真っ最中。
おじゃましちゃってごめんね。
夜、ダルエスサラム行の夜行の船の上で揺られながら、 夢でまたイルカと泳ぐ。
【食事】
朝:揚げパン
昼:ココナツミルクカレー
夜:チャパティ
【トラベルメモ】
1US$ = 800TS(タンザニアシリング)
・ストーンタウン発キジムカジ・ドルフィンツアー
昼付 1人15〜25$ 我々は20$/1人のツアー レンタルマスク 1000TS レンタルフィン 1000TS 朝8:00〜9:00発 イルカはとても早いので、それなりの泳力は必要。フィンも必要。ツアー会社の人の話だと、イルカと泳げる(会える)確率は90%とのこと。 つまり、少なくとも10回に1回は空振りと言うことで、運もある程度必要かも。
・船(夜行) ザンジバル→ダルエス フライングホース号 30US$/1人(往復) 帰便はオープン TC払可
夜21:00発 翌6:00着 外国人は専用室で横になって寝れると聞いていたが、地元の乗客と一緒に座席で座って寝る。どうやら、フライング・ホース号は大小2種類あるようで、大きな方なら横になれるようだ。チケットは往復で事前購入。
さあ、今日は何をしようか。
ザンジバル島のウエストコースとの北端近くのギジムカジという所で、イルカと泳げるとの事なので、行って見る事に。
「まさかまさか、ビーチに囲いを作って、その中で飼われているイルカと泳ぐんじゃないの。」なんて、「イルカと泳げる」というフレーズに疑念をいだいていたのだが…。
ストーンタウンからキジムカジのビーチまで車で1時間半。
朝の海は干潮で、干上がっている遠浅の海を7〜800m歩いて、ボートの停泊している所まで歩く。
イーストコースト・パジェの海と比べると、見劣りしてしまうが、それでも青く透き通る遠浅の海とエメラルドグリーンの沖の海とのコントラストが美しい。
浅瀬のヘリから、深度を深めた海に泊まっているボートに乗り込む。
ボートは浅瀬のヘリに沿うように進んで行くと、ボートのおじさんが少し先を指差しながら、
「イルカがあそこにいるから、準備をして。写真は後からでも撮れるから、まずはシュノーケリングをした方が良い。」
と言うので、マスクとフィンを付けて、待機。
いるいる、幾つものイルカのクイッとわん曲した背中と背ビレが水面を躍動している。
「Go! クリックリー!!」おじさんが叫ぶ。
フィンを着けた足をバタバタさせ、我々は一斉に海に飛び込むも、イルカの泳ぐスピードはとても速い。
イルカが群れている所目掛けて飛び込んだつもりだが、イルカはもう通り過ぎて行ってしまっている。頑張って追いかけるも、イルカ達は海の下へ潜り込んで行ってしまい、かすかに尻尾と影が一瞬見えた程度。
水面から顔を上げ、またイルカが上がって来て、背中を出していないかと探しながら海を見渡すと、かなり遠くにその姿が。
「上がって来い」とおじさんが、手招きをするので、フィンとマスクを取って、一旦、ボートの上に戻る。
ボートは、再び遠くへ泳いで行ってしまったイルカの姿を追う。
ボートがイルカに近付いてくると、おじさんはまた、
「キープ レディ(準備はいいか!)。Go!! クイックリー クイックリー!!」
今度は、イルカが進む方向を予測し、そちらを目掛けて飛び込み泳ぐ。
今度は、水面下ギリギリを滑るように泳ぐイルカ達のうしろ姿が、ハッキリ見える。
が、頑張って追いかけるも、イルカに追いつける筈も無い。イルカ達はあっという間に視界の外へ。うしろ姿がハッキリ見えたと言っても、ものの2〜3秒だろうか。
そして、またボートに戻り、ボートはイルカを追いかけ、おじさんの号令とともに急いで海に飛び込み、全力で泳いで、イルカのうしろ姿を追う。
これの繰り返し。
まるで、コマンドーの訓練をしているかのようだ。
こんな事を5回も繰り返し、ヘトヘトになってボートに戻ると、運良く、今度はイルカの方から、ボートの前に姿を現した。すかさず飛び込む。
いる。隣をイルカが泳いでいる。イルカの隣で自分が泳いでいる。
何頭ものイルカのすぐ横を自分が泳いでいると、まるで自分もイルカになってしまったかのようだ。
それでも、イルカと並んで泳げたのは5〜6秒程。またボートに戻り、6回目の正直。
同じボートに乗った白人の何人かはもう疲れたのか、あきらめて、ボートの上からカメラでイルカの姿を追っている。
「海の上からなら、これまで何度もイルカを見たし、これからもそのチャンスはある。でも、一緒に泳ぐチャンスなんてもうないかもしれない。」
そう思って我々はあきらめずに、おじさんの号令と共にまた飛び込む。
「レディ、ゴー!!」「バタバタ… ドボン」。
また、イルカの尾しか見えない。一生懸命追いかけるも、イルカは水中に潜って行ってしまう。
「また、だめか」と思いつつも、イルカが潜って行った海の底を見入ると、イルカ達は比較的浅い、海面からのぞく我々の視界の範囲におり、その影を追って我々は必死に泳ぐ。
すると、今度はイルカの方からこちらをめがけて、上ってくるではないか。
「キューッ、キューッ」鳴き声が聞こえる。
細長い口先。クイッと上がった口元とかわいらしい目。体をくねらせ、ドルフィンキックで優雅に泳ぎ、じゃれ合いながら6〜7頭のイルカが向かってくる。
「オーイ、こっちへおいで」思わず手を振った。
イルカ達は見る見る近付いて来て、やがて、自分はイルカの群れに取り囲まれてしまう。
手足をばたつかせる変な生き物の様子を伺っているのか、ただおかまいなしに泳いでいるだけなのか、しばらく自分のまわりを取り囲むようにイルカ達は行ったり来たり。
あまりに近付きすぎて、かまれたり体当たりされたりしないかと、少し怖い。手を伸ばせば触れられそうだ。
やがてイルカ達は同一方向へ向かって泳ぎだし、人間の自分は置いてきぼりに。 イルカの尾を追いながら、もう一度手を伸ばして振ってみると、一頭のイルカがくるっとターンし、こちらに向かって来た。
イルカは目の前で体を横にして止まると、頭を上下に振って、どうやらこちらを伺っているようだ。または何かを言っているのか、あいさつでもしてくれたのか。
そして、間もなくそのイルカは群れのもとへ戻って行ってしまった。
イルカ達が視界から去ると、水面から顔を上げ、Junkoと2人で手でOKサイン。2人とも興奮覚めやらない。
詳細な描写は避けますが、見た所、イルカ達は大事な部分も露わで、どうやら愛の営みの真っ最中。
おじゃましちゃってごめんね。
夜、ダルエスサラム行の夜行の船の上で揺られながら、 夢でまたイルカと泳ぐ。
【食事】
朝:揚げパン
昼:ココナツミルクカレー
夜:チャパティ
【トラベルメモ】
1US$ = 800TS(タンザニアシリング)
・ストーンタウン発キジムカジ・ドルフィンツアー
昼付 1人15〜25$ 我々は20$/1人のツアー レンタルマスク 1000TS レンタルフィン 1000TS 朝8:00〜9:00発 イルカはとても早いので、それなりの泳力は必要。フィンも必要。ツアー会社の人の話だと、イルカと泳げる(会える)確率は90%とのこと。 つまり、少なくとも10回に1回は空振りと言うことで、運もある程度必要かも。
・船(夜行) ザンジバル→ダルエス フライングホース号 30US$/1人(往復) 帰便はオープン TC払可
夜21:00発 翌6:00着 外国人は専用室で横になって寝れると聞いていたが、地元の乗客と一緒に座席で座って寝る。どうやら、フライング・ホース号は大小2種類あるようで、大きな方なら横になれるようだ。チケットは往復で事前購入。
