1. 旅行比較サイト トラベルコ
  2. 特派員ブログ
  3. アジア
  4. パキスタン
  5. パキスタンその他の都市
  6. 街中・建物・景色
  7. シャンドゥール峠越え I (パキスタン)チトラル→ソーラスプール
オリコン顧客満足度®ランキング「航空券・ホテル比較サイト」で2年連続1位を獲得 [プレスリリース]

アクセス数:255,102

イチローとジュンコの夫婦珍道中

~バックパッカー日記~

プロフィール

ニックネーム:
イチローとジュンコ
居住地:
東京都
自己紹介:
2000年9月 日本を旅立ったイチローとジュンコは、飛行機で、南アフリカ・ケープタウンに降り立った。
二人はそこから日本まで、飛行機を使わずに、陸路と船のみで帰る。
アフリカ大陸南端の喜望峰から日本まで、アフリカ、東西ヨーロッパ、中東、シルクロードとまるまる1年かけての、夫婦珍道中。
野宿もしました。ゴリラと挨拶もしました。サハラを越え、ヒマラヤを越え。。
大自然、世界遺産、カルチャーショック、紛争の傷跡、そして、多くの出会い。
2001年8月無事帰国した二人の旅を振り返って、番外編コラムを掲載します。

カレンダー
3月<2025年4月    
12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930

シャンドゥール峠越え I (パキスタン)チトラル→ソーラスプール

2001/07/05 11:02
シャンドゥール峠越え I  1
エリア:
  • アジア > パキスタン > パキスタンその他の都市
テーマ:
  • 街中・建物・景色
  • / 鉄道・乗り物
 朝、バス乗場に停車する乗合トラックに荷物をのせ、出発を待つ。

 これから目指すはシャンドール峠と、峠の向こうのギルギット。
 景色は素晴らしいがかなりの悪路と聞いている。

 昨日の午後、手頃な金額でジープがチャーターできたらと、チトラルの街中訪ね歩いてみたが、話をするたび言い値が下がったり跳ね上がったりする者や、車を見たいと言うと急に慌てた顔をして、明日朝でないと見せられないと言い出したりする者など、怪しいヤツラばかりで、信頼できそうなジープの所有者は見つからず。
 仕方なく、今朝、乗合トラックの発車を待っている次第だ。

 乗合では、シャンドール峠を越え、いっきにギルギットまで行く事はできない。途中、途中にある小さな村で乗り継いで行かなくてはならない。
 おまけにある程度乗客が集まらないと出発しないので、この乗合トラックもいつ出発することやら。今日中に出発できればいい方だろう。

 シャンドール峠とその向こうのギルギットまでの道のりは遠そうだ。
 一向に出発しそうにない乗合トラックを横目に、茶屋でお茶をすすっていると、痩せたおじさんが話しかけてくる。
 「どこに行くんだい?ギルギット?オレのジープで行かないかい?」
 茶屋の外に出て値段交渉。「7000ルピー」と言うおじさんに「6000ルピーでどうか。」と返すと、おじさん「OK」。

 自分とJunkoの他にもう2人、宿で知り合ったカップル2名が一緒なので我々は総勢4名。6000ルピーなら一人当り1500ルピー、悪くない。

 でもまだまだ油断は禁物
 「車を見せてもらえますか?」
するとおじさんは、
 「ちょっと待って」
と、大慌てで立ち去り、小ギレイなジープで現れる。

 おじさん、大口客の我々を逃したくない一心が外見ににじみ出ている。人も良さそうだ。
 「よし、OK!」
 乗合トラックに載せておいた荷物をおじさんのジープに乗せかえる。

 本日は、ここ数日間で一番の快晴。

 谷にそって走り出したジープの前、谷の向こうに、鋭角でずっしりとした白銀の頂きが青空にそびえる。
 標高7690m、ティリッチミール峰だ。

シャンドゥール峠越え I  1

 そう、ここはもうヒマラヤ山脈の一端なのだ。

 ジープは険しい谷の崖を削った様な道を、ガタガタと進む。

 眼下の谷底では、激流の川が豪音を立てている。
 季節は夏。ヒマラヤからの雪解け水が、ふんだんに流れ込んでくるのだろう。あんな所に落ちてしまったらひとたまりもない、
 「おじさん安全運転でお願いします!!」

 谷を進むにつれ、幾つものごつい雪山に間近に取り囲まれて行く。

 午後2時半過ぎ、ジープはシャンドール峠の手前の小さな村、ソーランスプールの簡素な食堂兼宿に停車。
 おじさん、今夜はここに泊まり明朝、峠を越えると言う。

 目の前には雪山の頂き、村には小川のせせらぎを囲む緑が萌える。
 悪い所じゃなさそうだ。

 我々2人とも、窓の無いジープで悪路をきたので体中あせと砂ボコリだらけ。宿にシャワーはない。まだ、空に日は高い。
 思い立ったら吉日だ。水着を着けて、畑のアゼ道を小川へ向かう。

シャンドゥール峠越え I  2

 そっと足を小川の水につけてみると、
 「ウヒャー!!」
汗ばむ夏日の天候にもかかわらず、川の水が、とても冷たいのだ。

 まるで氷水のよう。つけたつま先が凍えしびれる。さすがは7000m以上の高地からやってきた、ヒマラヤの雪解け水だ。

 この冷たさではとても体ごと水につかって泳ぐ事はできず、身震いしながらの水浴び。

 それでも慣れてくると、清流の冷たさが心地良い。
 何よりおいしい空気と、豊かな自然に取り囲まれたこのひと時が爽快だ。

 「アルプスのおいしい水」ならぬ、「ヒマラヤの冷たい水」で、すっかり心も体も洗われる。


【食事】

朝:パン
昼:ウリの煮込、ご飯
夜:パン

【トラベルメモ】

1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・ チトラルからギルギットまでジープをチャーター 一台6000PR。最初2泊3日掛かると言われたが、実際は1泊2日でギルギットに着いた。

【宿】
(ソーラスプール)名称不明、ソーランスプールにただ一件ある簡素な安宿、部屋はドミトリーのみ 100PR/ドミ一人
  • この記事が参考になった人(3)

この記事は、参考になりましたか?
評価する 評価しない