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エリア:
- アジア > 中国 > 北京(ペキン)
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テーマ:
- 鑑賞・観戦
- / 世界遺産
- / グルメ
昨夕北京に到着した我々、今日が北京歩きの第一歩。
まずは、北京の中心、天安門広場から天安門をくぐって、紫禁城こと故宮へ。
坂本龍一の甘いメロディーのテーマ曲の、アカデミー賞受賞映画「ラスト・エンペラー」の舞台としてのイメージが頭に強く残っている。

紫禁城の門をくぐって歩ってまわってみると、案外あっさりとしたのもではあるが、王朝時代、中国宮廷文化がここで栄え、袖の長い独特な中国宮廷衣装をまとった人々が動きまわっていたのかと、想像力をいかんなく発揮すれば、それなりに楽しめる。
「そうかー、この御殿のあの玉座に、ラストエンペラー幼き溥儀が座り、その前には家臣らが勢揃いしていたのだな。」
御殿への昇段に彫り描かれた龍が、皇帝の座る位置を一段と高貴に高めている。


ただ、ここでも圧倒されるのは、こちらの商魂のたくましさ。
城内あちこちに立ち並ぶお土産屋に飲食店。蒸し暑い夏日に歩き疲れた人々は、競ってアイスなどを買っている。我々もつい、1人2本もアイスを買って食べてしまった。
極め付けは珍宝館。
宮内にある、宝物を展示した御殿なのだが、特別入場料の他に、クツの上からはく使い捨てのスリッパ(シューズカバーと言った方が正しいかもしれない)を、強制購入させられるのだ。
クツを抜いでハダシで入るからと訴えてもダメ。
ところが、ツアーガイドやスタッフは、自分達は別とばかり、平気でクツのまま土足で入り込んでいる。
おまけに、スリッパ(シューズカバー)をはかされた我々一般観覧客も、スリッパをはかされる門前から、珍宝館のある御殿まで、他と何ら変わりない外の道を歩かされるので、その間にスリッパは土足化してしまっており、その効果は極めてギモンだ。
「お腹すいてきたね。」
紫禁城を後にし、食事処を物色しながら前門の繁華街を歩く。
そして、立並ぶ食堂前に掲げられた慣れない漢字のメニューが読み切れず、つい見送っている内に、いつの間にか繁華街を抜け、殺伐とした大通りに出てしまう。
辺り一帯は工事中、ビルでも建てているのだろう。こんな所に食事処なんてありそうにない。
「もう、だからさっさと店を決めて食べておけば・・・」
と、Junkoのキゲンが悪くなり始めている。
「やばい・・・!!」
間もなく、工事現場を細々と抜け入る路地の向こうに、人々の雑踏と、立ち込める湯気を発見。
向ってみると、ありました、ありました!!下町の雰囲気たっぷりの、庶民的な小さな素朴な商店街。湯気はその一角で鍋をゆするお弁当屋さんから湧き上がっている。いい感じだ。
だが、掲げられている漢字のメニューは相変わらず解読不可能。さあどうしようかと思っていたら、隣のおばさんがなにやら注文している。すると、お弁当屋さんは目の前で大きな中華鍋に、瓜だかナスだかの切身と各種野菜を放り込み、鮮やかな鍋さばきで炎と湯気を昇らせながら調理をし始める。そして出来上がった炒め物を、発泡スチロールの器に溢れんばかりに詰め込んで、手渡している。
「これは旨そうだ。」
と、おばさんの手に渡った弁当を指さして、
「アレを一つ!!」
と、ひと差し指を一本立てて注文する。
「ミーファン(米飯)も一つね☆」
お弁当屋さんのお玉で、中華鍋から発泡スチロールの器に移された我々の炒め物、溢れんばかりどころか、トロッとしたタレがダラダラと溢れてしまっている。ご飯もこんもり山盛りだ!!
これで一人わずか4元(60円くらい)。
大通りに戻り、路肩に座って2人で分けて食べる。何しろ作り立て、熱々が旨い。
一人分を2人で分けているのだが、物凄い量なのでお腹一杯だ。
Junkoの機嫌もコロッと好転。
「やっぱりこれだよねー。」
と、実は胸をなでおろす自分。
腹ごしらえが終わったら、お次は中国文化の顔的存在、ユニークなくまどり化粧で有名な京劇を観劇。
「シャンシャンシャン・・・」
中国ならではのドラの音に合わせて繰り広げられる、躍動感溢れるアクロバティックな動き。可愛らしい女性の立ち振る舞い。

「言葉も訳わかんないし、もしかしたら退屈して寝ちゃうかも。」
なんて心配していたけど、とっても楽しい舞台だ。
京劇が終わると外はすっかり夜。紫禁城からずっと歩いてまわっていたのだが、
「この辺から宿までのバスはあるのかな?」
バス停を見つけ、案内板の路線図に、宿近くの停留所名を探す。
「あったあった、『洋橋』。このNo.のバスに乗ればいいんだ。」
すかさず、ボールペンで、手のひらに宿近くの停留所名、「洋橋」と書き込み、来たバスに乗込んだらすぐ、車掌さんに見せつける。
「洋橋についたら教えてね!」
ウンウンとうなずく車掌のおばさん。
朝から晩までよく歩き、よく食べ、よく遊んだ。大満足の北京歩きの初日だった。
夜のバスに揺られながら、2人で笑顔を交わす。
【食事】
朝兼昼:包子
夜:瓜かナスの炒め物弁当
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 故宮(紫禁城)入場料60元+珍宝館スリッパ代2元
・ ホテル前門飯店内梨園劇場での京劇。
19:30〜20:45 30元/2F席 会場はさほど大きくなく2Fからでも充分良く見えるので、他の高い席の切符を買う必要なし。安いし、楽しい北京に来たなら必見です。
まずは、北京の中心、天安門広場から天安門をくぐって、紫禁城こと故宮へ。
坂本龍一の甘いメロディーのテーマ曲の、アカデミー賞受賞映画「ラスト・エンペラー」の舞台としてのイメージが頭に強く残っている。

紫禁城の門をくぐって歩ってまわってみると、案外あっさりとしたのもではあるが、王朝時代、中国宮廷文化がここで栄え、袖の長い独特な中国宮廷衣装をまとった人々が動きまわっていたのかと、想像力をいかんなく発揮すれば、それなりに楽しめる。
「そうかー、この御殿のあの玉座に、ラストエンペラー幼き溥儀が座り、その前には家臣らが勢揃いしていたのだな。」
御殿への昇段に彫り描かれた龍が、皇帝の座る位置を一段と高貴に高めている。


ただ、ここでも圧倒されるのは、こちらの商魂のたくましさ。
城内あちこちに立ち並ぶお土産屋に飲食店。蒸し暑い夏日に歩き疲れた人々は、競ってアイスなどを買っている。我々もつい、1人2本もアイスを買って食べてしまった。
極め付けは珍宝館。
宮内にある、宝物を展示した御殿なのだが、特別入場料の他に、クツの上からはく使い捨てのスリッパ(シューズカバーと言った方が正しいかもしれない)を、強制購入させられるのだ。
クツを抜いでハダシで入るからと訴えてもダメ。
ところが、ツアーガイドやスタッフは、自分達は別とばかり、平気でクツのまま土足で入り込んでいる。
おまけに、スリッパ(シューズカバー)をはかされた我々一般観覧客も、スリッパをはかされる門前から、珍宝館のある御殿まで、他と何ら変わりない外の道を歩かされるので、その間にスリッパは土足化してしまっており、その効果は極めてギモンだ。
「お腹すいてきたね。」
紫禁城を後にし、食事処を物色しながら前門の繁華街を歩く。
そして、立並ぶ食堂前に掲げられた慣れない漢字のメニューが読み切れず、つい見送っている内に、いつの間にか繁華街を抜け、殺伐とした大通りに出てしまう。
辺り一帯は工事中、ビルでも建てているのだろう。こんな所に食事処なんてありそうにない。
「もう、だからさっさと店を決めて食べておけば・・・」
と、Junkoのキゲンが悪くなり始めている。
「やばい・・・!!」
間もなく、工事現場を細々と抜け入る路地の向こうに、人々の雑踏と、立ち込める湯気を発見。
向ってみると、ありました、ありました!!下町の雰囲気たっぷりの、庶民的な小さな素朴な商店街。湯気はその一角で鍋をゆするお弁当屋さんから湧き上がっている。いい感じだ。
だが、掲げられている漢字のメニューは相変わらず解読不可能。さあどうしようかと思っていたら、隣のおばさんがなにやら注文している。すると、お弁当屋さんは目の前で大きな中華鍋に、瓜だかナスだかの切身と各種野菜を放り込み、鮮やかな鍋さばきで炎と湯気を昇らせながら調理をし始める。そして出来上がった炒め物を、発泡スチロールの器に溢れんばかりに詰め込んで、手渡している。
「これは旨そうだ。」
と、おばさんの手に渡った弁当を指さして、
「アレを一つ!!」
と、ひと差し指を一本立てて注文する。
「ミーファン(米飯)も一つね☆」
お弁当屋さんのお玉で、中華鍋から発泡スチロールの器に移された我々の炒め物、溢れんばかりどころか、トロッとしたタレがダラダラと溢れてしまっている。ご飯もこんもり山盛りだ!!
これで一人わずか4元(60円くらい)。
大通りに戻り、路肩に座って2人で分けて食べる。何しろ作り立て、熱々が旨い。
一人分を2人で分けているのだが、物凄い量なのでお腹一杯だ。
Junkoの機嫌もコロッと好転。
「やっぱりこれだよねー。」
と、実は胸をなでおろす自分。
腹ごしらえが終わったら、お次は中国文化の顔的存在、ユニークなくまどり化粧で有名な京劇を観劇。
「シャンシャンシャン・・・」
中国ならではのドラの音に合わせて繰り広げられる、躍動感溢れるアクロバティックな動き。可愛らしい女性の立ち振る舞い。

「言葉も訳わかんないし、もしかしたら退屈して寝ちゃうかも。」
なんて心配していたけど、とっても楽しい舞台だ。
京劇が終わると外はすっかり夜。紫禁城からずっと歩いてまわっていたのだが、
「この辺から宿までのバスはあるのかな?」
バス停を見つけ、案内板の路線図に、宿近くの停留所名を探す。
「あったあった、『洋橋』。このNo.のバスに乗ればいいんだ。」
すかさず、ボールペンで、手のひらに宿近くの停留所名、「洋橋」と書き込み、来たバスに乗込んだらすぐ、車掌さんに見せつける。
「洋橋についたら教えてね!」
ウンウンとうなずく車掌のおばさん。
朝から晩までよく歩き、よく食べ、よく遊んだ。大満足の北京歩きの初日だった。
夜のバスに揺られながら、2人で笑顔を交わす。
【食事】
朝兼昼:包子
夜:瓜かナスの炒め物弁当
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 故宮(紫禁城)入場料60元+珍宝館スリッパ代2元
・ ホテル前門飯店内梨園劇場での京劇。
19:30〜20:45 30元/2F席 会場はさほど大きくなく2Fからでも充分良く見えるので、他の高い席の切符を買う必要なし。安いし、楽しい北京に来たなら必見です。


