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プージャの為に並ぶ人々。カタラガマ神殿入口にて。
その夜はカタラガマ神殿には入らず、21時近くお参りも終え、ホテルに戻ることに。
駐車場近くの売店に行くと、少年一人と宝くじ売りのおじさんが近づいてきました。
少年は10ルピー欲しいというのでダメと私が断ると、社長は売店でヨーグルトを買ってあげようとしたら、その男の子カウンターに身を乗り出して
「ビスケット!ビスケット!」と勝手にオーダーを変えちゃった。
社長は放っておいてお金を払ってあげました。が、転売しないようにその場で開けて食べろと彼が言うと、男の子、袋をやぶって必死に食べだしたので その様子をみて冷たくあしらったことを少し後悔・・・
車の方に戻ると、行く時にたかってきた子供たちと同じ顔ぶれが揃って再び社長の所にわらわらやってきてアイエ、お金ちょうだい となったので、
もう金ないよと追い払っても向こうは諦めない。
一回あげちゃったもんですからね。
いよいよ財布の中身を見せて「ほら見ろ、何も無いよ!俺にくれ!!」と子供たちに手を差し出しました。そして何か用があったら俺に電話して来いなどと言って、携帯の番号を教えていました。(結局かかってこなかった)
そんなこんなでホテルに戻り、シャワーを順番に浴びたあと ホテル内の家庭的な食堂内に用意されていたスリランカ料理で遅い晩ご飯。
ダールカレー(レンズ豆とココナッツミルクのカレー)をメインにチキンや魚など、10品目ほどのおかずがたっぷりと用意されて、ご飯を自分のお皿に盛って食べました。
お水はボイルしてある水でしたが、やはりほんのわずかに塩味がしました。
食事はとてもいい味で全てのおかずが美味しく、今日の長い道のりで疲れた体に沁み入りました。
オーナーに、お義父さんが明日の朝にプージャに行きますと言うと、朝は
キリバットゥ(ココナッツミルクで固めたお米)を作りますねと言ってくれました。
カタラガマ神に捧げる果物。
皆で部屋に戻ってから明日の支度です。カタラガマ神への捧げものの為の果物を家や道中からてんこもりに用意してきたのですから、それを綺麗に洗い清めて、余計な汚れた部分やヘタなどをナイフで取ります。
例えばバナナの両端の黒っぽい部分、ここも切り、果物の傷んでる部分も取り除きます。
パインは皮を全部削いで、食べやすいように細長く切っておきます。何故かと言うと、プージャとして神にささげた後は果物の半分をその場で戻され、それを後で自分たちで食べることになるからです。
お義母さんのてきぱきしたやり方を横で見ながら、果物を洗い場へ持って行って洗う私。
洗った後の果物をどこに置いたらいいのかいまいちわからずに、いちいち指示を受けている自分がちょっと情けない。
プージャ用の果物は直にテーブルの上に置いたりせずに、きれいに保ったまま 供え物用のお盆に乗せないといけないらしいのでとても気を使いました。
(床に落とそうものならどういう顔をすりゃいいのか・・)
ドライバーさんたちから預かったコインも全て洗い清めます。果物を綺麗に切り分けて、お義母さんが洗ったブラットというグリーンの葉をお盆に蓮の花のようにアレンジ。
コッターワの庭から大事に持ってきたジャスミンと果物を飾り付け、果物の上には、お線香とお金を数百ルピー載せました。
お金はお賽銭として、捧げた後は戻ってきません。とりあえず今回は盛り付けを見て勉強する新米嫁の私。
お義母さんと小母さんと社長と私、一緒になって3つの供え物を用意。その後、すぐに果物のカスで汚れた床を掃除して、夫兼社長と私の寝どこを用意。白い清潔なタイルにエアマットを敷いて、家から持ってきたシーツをかけました。
「明日は4時に起きなさい」というお義父さんの威厳ある天の声で、超・早起き決定(泣)
だいぶ疲れていたせいか、その夜はあっという間に眠りに落ちてしまいました。
携帯の目覚ましベルで飛び起きると、丁度4時。まだ外が暗いです。
朝はまだ涼しく、お湯のシャワーでさっぱりしてから身支度開始。
部屋にモーニングティーが運ばれてきて、甘いミルクティーで目がちょっと覚めました。
【カタラガマ神への謁見〜プージャ】
外は霧のような小雨が降っており、傘を持って行くことに。
プージャ用の果物を載せたお盆はかなりの重さなので、傘をさすどころでなく両手でないと、とても持てません。
お義父さんと社長と私が1つずつお盆を持ち、お義母さんと小母さんは傘やお線香などを持って行くことにしました。
果物の上に新聞紙をかけて汚れないようにカバーし、車のトランクに乗せて6時半にカタラガマ神殿方面へ。
早朝にもかかわらず、果物の売店や物乞いが仕事を開始していました。
私達はプージャ用のお盆を持って、傍に寄ってくる人たちをまったく構わずに神殿方面へ。
少し雨が多くなってきたので小母さんが傘をさして一緒に歩いてくれました。
果物を載せたお盆は結構な重さです。社長やお義父さんは頭の上にお盆を載せて、そこに手を添えただけできれいに歩いていますが 私が真似したら、お盆を落っことしそうなのでやめました。お盆を落としでもしたら・・・
(想像だけでも血の気が引く)
お盆にひたすら集中しながら橋を渡りカタラガマ神殿まで。
周囲を見渡す余裕もなく腕の疲れに耐えて、ようやく神殿入口にたどりつくと、丁度プージャが始まるところでした。朝早いので、まだ人も少なく私達の前には誰もいません。
社長が私の分までお盆を2つ持ち、お義父さんと神殿入り口の左側に並んで一人ずつ進みます。
捧げもの用のお盆を持たない私とお義母さんと、小母さんは右に並んで後から入りました。
誰も先にいないので、あっという間に神官たちの前へ。
目の前のカタラガマの肖像をゆっくり拝む余裕もなく、神官が手に注いでくれた聖水を飲んで、額に白い灰をつけてもらい、そして、お盆に乗った豆や雑穀入りの御飯を手で受け取る。
手づかみで貰ったご飯を食べるのにちょっと抵抗がいりましたが、お義母さんを真似てひとくちパクっと食べたら甘くてとても美味しい!
神様や仏陀に供えるものを作る台所で作られた「ムルタン・バットゥ mulu-than-bath」というものだそうです。
あまりにもあっという間で心の準備もあまり出来なかった今回のプージャ。
でも家族の祈りをこめた供物を捧げるという一連の儀式を行い、体の中から何か重いものが抜けたような気がしたのでした。
私達家族の後も、次々プージャを行う人たちがやってきます。私は一旦神殿出口から出てから、もう一回入ってコッターワで待つドライバーさんたちや、ヒジャラタおじさんに預かったお賽銭をカタラガマに捧げるために、専用箱に入れてお祈りしました。
皆の願いが届きますように。
一連の儀式を終えて、何かホッとした様子の我ら一行。
プージャした後に半分戻された果物を神殿敷地内の専用ガラスケースに一旦保管し今度はココナッツに体の中の「魔」を入れてそれを石にぶつけてたたき割る行事をやります。
硬い殻のココナッツの上に固形燃料を少し置き、マッチで火をつけて、両手で持ったココナッツを額より上に掲げてから一気に鉄の囲いの中の石にぶつけてたたき割るのですが、新米嫁初挑戦。
まずココナッツの上に置いた燃料に火を付けてお祈りし・・・
おもいっきり振りかぶって・・・・
柵の中の石にぶつけてたたき割る!
ココナッツを受け取り、固形燃料をお義父さんに置いてもらってから火を付けて、囲いの前に立ちました。もしココナッツが割れなかったら「魔」が体から出て行かないことになるし、縁起良くないんだそうです。
ドキドキしながらココナッツを振りかぶり、思いっきり下に投げた!!!!
思わずつぶった目を開いて見た時には、割れてないココナッツがゴロンと石の脇に転がっている
様子が目に入ってきて 後ろにいた家族を振り返ると、笑っている!
わ、割れなかった!・・・・・(汗)
こういうときはどうすりゃいいの?と茫然としたら、何とおもむろに夫兼社長、柵の中に入ってココナッツをつかんでもう一回やれと言って渡すじゃありませんか。
あり得ないことですが、今のはなかったことにしちゃった!
石の真ん中にぶつけてとアドバイスされたので、今度は目をつぶらずによく見てココナッツを投げつける!もうこれでダメならば次はない。
でも、今度は無事にパカーンと割れてくれて 一同胸をなでおろしたのでした。
その後は家族でゆっくりと、先ほどのプージャの果物を食べたりして和気あいあいとした雰囲気でゆっくりし、残った果物は大事にビニルに入れて持ち帰り、グアバやリンゴなど変色してしまうものはその場で掃除係の人にあげて食べてもらいました。
周囲の家族づれもプージャを終えてホッとした様子。
カタラガマには猿がいっぱい。ハヌマーン・ラングールかな?
こうしてカタラガマでの家族のプージャは滞りなく(?)終わったのでした。
神殿から駐車場への道の端々には体の不自由な人や物乞いがいっぱいで、プージャのあとの果物や細かいお金を夫があげていました。
いつの間にか晴れていて青い空が気持ちいい。9時ごろホテルに戻って汗を流してさっぱりし、お参り用の服から帰るための普段着に着替えたあと食堂に行って家族で朝食。
ココナッツミルクと白米で作るキリバットゥとオニオン・サンボルというシンプル朝ごはん。
キリバットゥはひな祭りの菱餅そっくりの形に切り分けられたご飯で、ココナッツミルクで炊き上げたものです。
お正月や、何か御馳走を出すときなどに作ることが多いかな?という印象。
ココナッツが豊富にある土地ならではの料理です。
帰り支度を済まして、これからがまた大変な帰路。また長〜く車中の人となるのか、と。
でも運転する社長に比べたら何でもないのですが。
コロンボからカタラガマへは急行のバスも行き来しているので、夫が学生時代は友人とバスで行ってお参りしてから日帰りしたこともあるそうです。
それって私的には「東京から京都日帰りバス旅行」みたいなイメージ。スリランカの人って、タフです。
その5に続く
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