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- ピルスナービールの故郷、チェコ
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エリア:
- ヨーロッパ>チェコ
- テーマ:グルメ
- 投稿日:2014/04/30 14:02

ゴールデンウィークですね。
本日は生憎の天気ですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
現在、各地で、オクトーバーフェストが開かれていて、滅多にお目にかかれないドイツビールを味わうことができます。
さて、本日は、ビールの中でも、ピルスナービルとその故郷のチェコについてご紹介します。
古代メソポタミアまでそのルーツを遡る事が出来るビールは、ヨーロッパの北側の国々中心に徐々に根付いていきました。
技術も少しずつ進歩して行ったのですが、19世紀に入っても粗悪な黒っぽいビールが少なくありませんでした。
そんな中、1842年11月11日、チェコのピルゼンという町で、ビール醸造に関わる者達が黄金色の液体を囲んでいました。
それこそが、彼らが独自の技術で生みだした新しいビール、現在ピルスナーと呼ばれているビール誕生の瞬間だったのです。
そのビールを口にした者は興奮を抑え切れなかったと言われます。
「新しい時代の到来だ。」と声を掛け合った彼らの言葉は、今日の普及率を踏まえれば決して大げさではなかったのです。
それからピルゼンの醸造所でこの新しいビールが作られ始めたのですが、それでもいくつか問題にぶつかりました。
一つは複数の小さな醸造所が生産をしていた為に、味の均一性が取れておらず、質もそれ程高められなかったことです。
これは大きな工場に生産を集約する事で徐々に解決出来ました。
もう一つの問題は、ビールを飲む為の容器にありました。
当時ビールはポットのような野暮ったい大き目の容器でぐびぐび飲まれる事が多かったのですが、それではピルスナービールの美味しさが十分には伝わらなかったのです。
そこで、ピルゼンの人々が編み出したのが、「ピルスナーグラス」です。
ピルスナービールと共に世界中に広まったこのグラスは、今日、ビール以外の飲み物にも利用されるようになりました。
ピルゼンのビールの名声は町を越えてどんどん広まり、当時チェコを治めていたハプスブルク家のフランツ・ヨーゼフ一世の耳にも届きました。
皇帝は噂のビールを求めてピルゼンの町まで赴き、ピルスナービールを口にしたのです。
その時残した名言「私は今後ピルゼン産以外のビールは口にしない。」は、今日でも醸造業に携わる人の誇りです。
ピルゼンの町では、今も由緒あるビール工場から世界中にピルスナービールが運ばれています。
ピルゼンの町で造られるピルスナーは特に「ピルスナー・ウルケル」と呼ばれ、普通のピルスナーより少し濃い目の味がします。
チェコを訪れたら是非様々な種類のピルスナービールも味わってみてください。
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