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エリア:
- ヨーロッパ > フランス > フランスその他の都市
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テーマ:
- 観光地
- / 歴史・文化・芸術
モンサンミッシェルから南に下ること約1時間。フジェールという町に入ると、目の前に大きな要塞があらわれます。これが、フジェール城です。
1000年ごろ、フランスは、いわば戦国時代。フランス国からは独立していたブルターニュ公国は自らの土地を守るため、主要な道の国境近くに要塞を立てます。フジェール城はそのうちの一つでした。
1166年、英国王、プランタジネット朝のアンリ2世は大陸に侵略し、それまで木造だったフジェール城に火をつけ、破壊します。その後、フジェールの領主であったラウール2世は、すぐさま石によってフジェール城を再建しました。この時代に作られた石造の要塞がもとになり、15世紀まで改築、増築を繰り返しながら今の要塞が出来上がりました。
入口は、敵の襲撃に備えて狭く、各方面から弓で攻撃できるようになっています。かつては、ここにはね橋もあったそうです。二重の門になっており、襲撃で第一の門が破られても、第二の門で防ぐことができます。
門の中に入ると、2ヘクタールの土地が広がっています。敵がせめて来たときは、市民は城内に入り、保護されます。彼らが一定期間暮らせるだけの土地が確保されているのです。
また、敵に包囲され、兵糧攻めされても、ある程度自給自足ができるように中には、畑、牧場があり、家具を作るための職人、武器を作るための鍛冶屋もいたそうです。戦争を中心に町=城が設計されています。
ここには、領主の館があったといわれています。半壊していて、発掘調査によってもどのような部屋の配置になっていたのかはよくわかっていないそうです。フジェール城が歴史的建造物に指定され保護されるまで、単なる廃墟としか考えられておらず、城の石材は新しい家を建てるため再利用されてしまいました。領主の館には、最も高貴な石材が使われていたらしく、いまではほとんど残っていません。
フジェール城の最も特徴的な塔がこの二つです。
12世紀の終わりに作られたゴブランの塔と、13世紀の終わりから14世紀に作られたメリュジンの塔です。高さ30m、直径13mの塔です。
なんとも見ごたえのある要塞。とても迫力があります。
モンサンミッシェルまで来るなら、ぜひとも寄ってみたい場所です。
フジェール城
5・6・7・8・9月
毎日10h00-19h00
10〜4月
10h00/12h30-14h00/17h30
月休み
1月
閉館
大人 8,50EUR
子供 5EUR
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