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エリア:
- 北米 > カナダ > バンクーバー
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テーマ:
- 留学・長期滞在
バンクーバーの大学はアジア人だらけ
突然、ハワイで働こうと思い立った。来学期は1月〜3月で、カナダが最も寒い時期にあたる。温暖とされるバンクーバーですら、11月には雪が降り出す始末だ。スキーやスノーボードという単語を聞くだけで身震いする私が、常夏ハワイへ脱出したくなるのも無理はないではないか。
私の大学には「Co-operative Education(Co-op)」という、一定の期間休学して企業で研修するプログラムがある。しかも有給。単位には換算されないが、研修先の企業にそのまま就職するケースも多く、学生には人気の制度だ。
プログラム参加希望者は、企業に応募するノウハウを学ぶために、大学開催のワークショップを受ける。私も出席してみた。まずは履歴書の書き方である。自分のスキルをとにかく大げさに、自信満々にアピールするのがコツだそうだ。「Excellent」の連発は当たり前。なかでも重要なのは職歴(アルバイト)である。学生には酷な話だが、北米では、企業が学生に関連分野の職歴を求めるのは常識だ。しかし人気職種の場合、アルバイトは狭き門なので、学生たちはボランティアに走る。カナダには、こうした学生の受け皿となるボランティアの仕事がごまんとあるのだ。だがその経験を履歴書に載せる際は、「“ボランティア”だったことは伏せましょう。仕事は仕事です」と大学のマニュアルは指示している。どこまでも強気である。
次は、日本にはないカバーレター。紙1枚に手紙のようなスタイルで志望動機を書く。ここで大事なのは、「なぜこの会社で働きたいか」よりも「この会社に自分はどう貢献できるか」を強調することである。「こんなスゴい能力を持つ私が働いてあげてもいいって言ってんだから、採用しないと大損よ」という位の傲慢な調子が望ましいようだ。謙遜などという概念は存在しないと見た。
最後は面接について。企業側からの質問は自己PRや志望動機など、日本と変わらない。ただ面接官と最初に握手をするため、相手の目を見ながらしっかり握らないと、自信がないと判断されるらしい。また、面接時間は1時間以上もザラで、人柄をじっくり見られる。日本の1人10分トコロテン方式とは大違いだが、そのぶん書類選考でかなり絞られるという。
さて、肝心のハワイ求職活動の結果だが、私は就職活動も仕事も日本で経験があるため、英語が母国語でないことを除けば、他の学生に比べ有利だったといえる。履歴書を送った企業からは次々とコンタクトをもらった。だが、ハワイという島は各企業の規模が小さく、1学期間という超短期で、しかも有給でとなるとなかなか条件が折り合わない。さらに、月10万円以下のアパートが見つからない住宅事情、ビザを取る手続きの煩雑さなど、思った以上に多くの壁に直面してしまった。そんなわけで、来学期もバンクーバーで冬将軍と闘う羽目になるだろう。しかし、ハワイへは近いうちにきっと乗り込むつもりである。
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