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エリア:
- 北米 > カナダ > バンクーバー
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テーマ:
- 留学・長期滞在
☆キャンパスのカフェテリア
1月の第2月曜から春学期がスタートし、キャンパスに学生たちが戻ってきた。この時期の最重要課題は、教科書の調達である。新品だと1万円以上するのもザラなため、学生は出来るだけ古本の教科書を買う。大学の本屋には開店前から、数に限りがある古本を求めてトグロのような列ができるので、何としても早起きせねばならない。本屋で売り切れなら、ネット書店や売り買いの掲示板で探す手もある。私も方々を当たったのだが、今回は全く古本にありつけず、手痛い出費をしてしまった。
そしてこの時期、大学側が決まって開くのは、良い成績を取るためのワークショップだ。成績評価はA,B,C,D,Fに分かれ、Aが最優秀、Fが落第なのだが、ワークショップはその名も「いかにしてAを取るか」。そりゃAばかりもらえるに越したことはないと、私も参加してみた。
ワークショップは2つのテーマで構成され、1つ目は時間管理について。1日24時間のうち、テレビや友人とのおしゃべり、食事など、勉強以外に使っている時間を学生に計算させ、自分がどんなにダラダラと過ごしているかを気づかせる。さらにその結果をもとに、勉強時間をたっぷり入れた理想的な1日のスケジュールを作成させるのだ。なんだか小学生時代の夏休みの計画表作りを思い起こさせる。
もう1つのテーマは、授業への取り組み方だ。まずは教科書をいかに効果的に読むかという点。読む前に自分でその内容に関する質問を設定し、答えを探しながら読め、という。また、授業の聞き方として、聞きながら頭の中でポイントを整理していくよう指導される。これらは授業以外の分野でも通用しそうなテクニックだ。
みっちり3時間にわたり行われたワークショップは満員。どの学生も真剣な表情で聞き入っていた。それにしても私の学生時代には、こんな手取り足取りのサポートシステムがあった覚えはない。そもそも一旦入学してしまえば後は授業中寝ようとサボろうと、試験直前にマジメな友人のノートを借りてちょっと勉強するだけで、そこそこの成績は取れた。これに対しカナダの大学はしっかり勉強していないと、良い成績どころか授業について行くことすら危ういので、大学側もこのようなサポートを提供するのだろう。もっとも日本の学生は、机にかじりつく素振りを見せないのをカッコいいと思う傾向があるので、こういうワークショップが開かれても殆ど参加しないかもしれない。カナダの学生には、そんな体裁を気にする余裕はないようだ。
ワークショップといえば、なんと学生の自殺予防を目的にしたものもある。ココだけの話だが、SFUはカナダの大学の中で自殺率が2番目に高いともっぱらの噂だ。厳しい勉強へのプレッシャーに加え、どんよりした灰色の建物と雨が多い天気が、鬱屈した気分を増幅させるのではないか。私が学長ならワークショップを開くより先に、建物の壁をオレンジやピンクに塗り替えるのだが。
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