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エリア:
- 中近東 > トルコ > カッパドキア
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テーマ:
- 観光地
- / お祭り・イベント
- / 世界遺産
こんにちは。
ここカッパドキアに本社を持つ、我がMTIツアーから、カッパドキアの生活情報を中心にトルコを旅する、また旅したいとお考えの皆さんに、為になる楽しいお話が紡げていけたらと思います。
まずはイスラム教徒がほとんどをなすトルコで、とっても大切な行事「ラマザン」について書いてみたいと思います。
2010年、今年のラマザン(断食月)は8月11日から9月9日まで行われます。
ラマザンとそれに続くシェケルバイラム(砂糖祭り)はイスラム教徒がほとんどをなすトルコではとっても大切な祝祭日です。家族や親戚友人達との絆を確認する心温まる日々であり、またある意味空腹や禁煙からくる殺気立った独特な雰囲気の日々でもあります。
断食と言っても(当然ですが)期間中ずっと食物を食べないのではなく、毎日、夜明けから日没までの時間、一切の食物と飲み物を絶つのです。口に何も入れない、と言う意味ではタバコも吸いませんし、歯磨きも夜明け前に済ませます。歯科治療も控えます。唾を飲み込む事さえ禁忌と言いますが、知らず知らず飲み込んでしまうものはこの限りではありません。大切なのは自分自身がアッラー(神様)に断食する誓いを立て、その誓いを日没まで守る、個人個人の心の問題なのです。
そして日没を知らせるエザーン(日に5回のお祈りの時間を知らせるジャーミーからの放送)を聞くと同時に、日中の鬱憤を振り払うかの様にめくるめく豪華な食事をお腹一杯堪能するのです。
ラマザン中に逆に太ると言う方も居るくらいです。一家の主婦もこのイフタルと呼ばれる断食明けの食事の為に日中のほとんどの時間、料理に腕を振るっているのです。日中、禁煙していたヘビースモーカーは、食事よりタバコ!と喫煙エリアに走る方も居ます。
このイフタルの食事は、家族や親戚、時に友人同士で招待し合って、一緒に取るのが一般的です。期間中、ほとんどを、そうしたお客様を招待して過ごすご家族も居るのですが、毎日の事となると本当に大変です。主婦の頭の中はラマザン中、日々のイフタルのメニューの事でいっぱいです。
またご招待も沢山受けます。
ご招待を受けると、ご招待先のお家に伺って、そのお宅の主婦の自慢のメニューをご馳走になり、食事の後はデザート、時にはコーヒーも頂き、一息入れた後は夜更けまでチャイを片手に語り合うのです。まったりと四方山話で盛り上がり、お互いの絆を確認し、今度は我が家にご招待しますので、必ず来てくださいね、と熱い抱擁を交わして家路につくのです。
そうしたやりとりが、元々家族や親戚の繋がりを大切にするトルコ人にとっては決して疎かに出来ない行事なのは当然です。
このラマザン時期にトルコを旅するのは、とっても素敵な経験になる事でしょう。もちろん、交通機関は混乱しますし、断食中の殺気立った運転手の運転する車では多少、快適さも損なわれるかもしれませんが、世俗国家であるトルコでは、レストランも開いていますし、我がMTIツアーと供に旅する旅行者の皆様は何ら不便を感じる事はないでしょう。ただ、大都市や観光地を離れてしまうと多少違和感を覚えるかもしれません。旅する貴方はイスラム教徒ではありませんし、断食をする必要はありませんが、断食中の地元の人に対する敬意は忘れないでください。簡単な事です。ガムをクチャクチャやりながら歩き回ったり、おおっぴらに路上や乗り物の中などの公共の場所で飲食したり、とそう言った振る舞いは遠慮することです。
それでも、イスラムの世界の独特な雰囲気を覗き見られる幸運に浴する事が出来るのは事実です。
イスタンブルなどの大きな都市では貧しい人向けに無料の食事を提供するテントが張られたり、旅行者の貴方もイフタルのお食事への招待を受けたりすることさえあります。
イスラム暦は太陰暦を採用していますので、太陽暦のカレンダーでは毎年11日ずつ前へとズレていきます。今年のラマザンは8月11日からですが、来年のラマザンは8月1日から始まります。真夏のラマザンは日が長く、カッパドキアでは夜明けは4時前になりますし、日没は8時ごろです。数年後には一年でもっとも日の長い6月のラマザンになります。
33年で季節を1周する計算です。33年間ラマザンを過ごせば真夏のラマザンも真冬のラマザンも経験する事になります。お年寄りに「真夏のラマザンは大変ですね」と聞いてみたところ「いや、真冬のラマザンも大変なのだ、夏は日陰に逃げる事も出きるが、寒さはいかんともし難い。空腹の寒さは辛いものだよ」と言う答えが返ってきました。
どんなに辛くても「ニエ エッティン」と神に誓いを立てれば、神との約束を果たさなければなりません。
次回のブログでは、断食のお作法などに触れてみたいと思います。
ここカッパドキアに本社を持つ、我がMTIツアーから、カッパドキアの生活情報を中心にトルコを旅する、また旅したいとお考えの皆さんに、為になる楽しいお話が紡げていけたらと思います。
まずはイスラム教徒がほとんどをなすトルコで、とっても大切な行事「ラマザン」について書いてみたいと思います。
2010年、今年のラマザン(断食月)は8月11日から9月9日まで行われます。
ラマザンとそれに続くシェケルバイラム(砂糖祭り)はイスラム教徒がほとんどをなすトルコではとっても大切な祝祭日です。家族や親戚友人達との絆を確認する心温まる日々であり、またある意味空腹や禁煙からくる殺気立った独特な雰囲気の日々でもあります。
断食と言っても(当然ですが)期間中ずっと食物を食べないのではなく、毎日、夜明けから日没までの時間、一切の食物と飲み物を絶つのです。口に何も入れない、と言う意味ではタバコも吸いませんし、歯磨きも夜明け前に済ませます。歯科治療も控えます。唾を飲み込む事さえ禁忌と言いますが、知らず知らず飲み込んでしまうものはこの限りではありません。大切なのは自分自身がアッラー(神様)に断食する誓いを立て、その誓いを日没まで守る、個人個人の心の問題なのです。
そして日没を知らせるエザーン(日に5回のお祈りの時間を知らせるジャーミーからの放送)を聞くと同時に、日中の鬱憤を振り払うかの様にめくるめく豪華な食事をお腹一杯堪能するのです。
ラマザン中に逆に太ると言う方も居るくらいです。一家の主婦もこのイフタルと呼ばれる断食明けの食事の為に日中のほとんどの時間、料理に腕を振るっているのです。日中、禁煙していたヘビースモーカーは、食事よりタバコ!と喫煙エリアに走る方も居ます。
このイフタルの食事は、家族や親戚、時に友人同士で招待し合って、一緒に取るのが一般的です。期間中、ほとんどを、そうしたお客様を招待して過ごすご家族も居るのですが、毎日の事となると本当に大変です。主婦の頭の中はラマザン中、日々のイフタルのメニューの事でいっぱいです。
またご招待も沢山受けます。
ご招待を受けると、ご招待先のお家に伺って、そのお宅の主婦の自慢のメニューをご馳走になり、食事の後はデザート、時にはコーヒーも頂き、一息入れた後は夜更けまでチャイを片手に語り合うのです。まったりと四方山話で盛り上がり、お互いの絆を確認し、今度は我が家にご招待しますので、必ず来てくださいね、と熱い抱擁を交わして家路につくのです。
そうしたやりとりが、元々家族や親戚の繋がりを大切にするトルコ人にとっては決して疎かに出来ない行事なのは当然です。
このラマザン時期にトルコを旅するのは、とっても素敵な経験になる事でしょう。もちろん、交通機関は混乱しますし、断食中の殺気立った運転手の運転する車では多少、快適さも損なわれるかもしれませんが、世俗国家であるトルコでは、レストランも開いていますし、我がMTIツアーと供に旅する旅行者の皆様は何ら不便を感じる事はないでしょう。ただ、大都市や観光地を離れてしまうと多少違和感を覚えるかもしれません。旅する貴方はイスラム教徒ではありませんし、断食をする必要はありませんが、断食中の地元の人に対する敬意は忘れないでください。簡単な事です。ガムをクチャクチャやりながら歩き回ったり、おおっぴらに路上や乗り物の中などの公共の場所で飲食したり、とそう言った振る舞いは遠慮することです。
それでも、イスラムの世界の独特な雰囲気を覗き見られる幸運に浴する事が出来るのは事実です。
イスタンブルなどの大きな都市では貧しい人向けに無料の食事を提供するテントが張られたり、旅行者の貴方もイフタルのお食事への招待を受けたりすることさえあります。
イスラム暦は太陰暦を採用していますので、太陽暦のカレンダーでは毎年11日ずつ前へとズレていきます。今年のラマザンは8月11日からですが、来年のラマザンは8月1日から始まります。真夏のラマザンは日が長く、カッパドキアでは夜明けは4時前になりますし、日没は8時ごろです。数年後には一年でもっとも日の長い6月のラマザンになります。
33年で季節を1周する計算です。33年間ラマザンを過ごせば真夏のラマザンも真冬のラマザンも経験する事になります。お年寄りに「真夏のラマザンは大変ですね」と聞いてみたところ「いや、真冬のラマザンも大変なのだ、夏は日陰に逃げる事も出きるが、寒さはいかんともし難い。空腹の寒さは辛いものだよ」と言う答えが返ってきました。
どんなに辛くても「ニエ エッティン」と神に誓いを立てれば、神との約束を果たさなければなりません。
次回のブログでは、断食のお作法などに触れてみたいと思います。
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