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気にしたら負けや@フランス

~煎餅をかじるだけで異臭騒ぎになる、そんな素敵な国でわたしは今日も生きてゆく。~

プロフィール
ニックネーム:
もやしジャンキー
居住地:
ヨーロッパ>フランス>パリ
性別:
女性
年代:
30代
自己紹介:
高校生の時にyamakashiというフランス映画に惚れ込み(ロマンチックな映画でなく、思いっきりアクション映画)、フランスってむちゃくちゃな国だなー!!胸アツ!!と思い、一気にフランス好きに。いつか私はフランスに住むという夢を10年間持ち続け、2012年会社を退職しついに渡仏。現在は学生としてフランスで婚約者と共に暮らしている。
日本では社会の歯車よろしく働き尽くめであったが、こちらに来てからは日常が本当に穏やかに流れているように感じる。
しかし、お笑いの町尼崎出身&バリバリの体育会系人間なので、ありとあらゆる面にツッコミをいれる日々を送っている。

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白鳥麗子でございます!に出演してたときの彦摩呂は男前やったんやで

2014/01/24 22:19
エリア:
  • ヨーロッパ > フランス
テーマ:
  • ウェディング
先日、会社から帰ってくるなり
『さむーー!!今日むちゃくちゃさむいねーーー!ユニクロのハイテクなシャツ(ヒートテック)着てるのにめっちゃ寒いわーー!』
と婚約者が叫んだ。
ユニクロのシャツすらも効かない寒さだよぉとかいいつつ、カッターシャツをめくってヒートテックをわたしに見せてきた。

…お前なに着てんねん、それヒートテックちゃう、エアリズム(夏用のヒンヤリするやつ)や!!
節子もおはじき吐き出して叫ぶわ!!
そら寒いで。つーか手触りも生地の分厚さも全然違うでしょうよ…


笑いながら、うわぁそうなのー?今度からは気をつけよっと!!と言いながらも、頻繁にヒートテックとエアリズムを間違えている日々。
そんなお茶目街道を驀進する彼を激怒させる女性のことを皆さん覚えているだろうか。
そう、結婚手続きで訪れた市役所の女性職員のことである。
数週間前、ついに三度目のランデブー、再戦の日であった。


ちなみに、教会の神父さんですらこの市役所の職員に対して
『本当に…あそこの職員は…
ぴゅたーーーーん!!!!』
と言ってしまうほどである。
神に仕える人がそんな言葉を使ってはいけないと思うよ!!!!
(ぴゅたん!! は、フランス語で、とても汚くて教育的ではない言葉のことである。敢えて意味は書かない。だが、わたしは、街中で ピュタン!!という言葉を若者が呟いてるのを聞くたびに、なんか"萌え系擬人キャラ ぴゅタン☆" を想像して和むんだが。びんちょうタン みたいな。 )


まあそんな感じで、再戦の日は訪れた。市役所の受付でランデブーがある旨を伝えると、今回は大丈夫だった。きちんと部屋に通された。
だが。部屋で待っていたのは、前回と同じ女職員。あっちゃー。

開口一番、
『今回はきちんと約束の日に来たのね!!今回こそちゃんと書類持って来たでしょうね?』
と言いおった。
こいつの脳内では、前回のランデブーに関してのミスは私たちのせいになっているらしい。頭、大丈夫でせうか。
まあ職員は始めからそんなノリだったのだが、私は今回あることを決めていた。
それは、ずっと笑顔でいることである。幸福に暮らすことが最大の復讐である と言うように、自分がいかに幸せかを全面に顔で表してやるのだ。しかし、ただ笑顔でヘラヘラするのではなく、毅然とした態度で反論はする。そう決めていた。
また、私はフランスに来てから自分の中で勝手にゲームを作った。
自分が常に笑顔でいることで不快感100%な相手の態度が変わり、笑顔を見せるようになったら私の勝ち というものである。
ブスっとしてる人間にブスっとし返すと雰囲気が悪化するだけだし、お互い気分悪くなるだけなので。
これは完全自己満足だが、清々しくなるので結構オススメである。

ちなみに、彼は最初の時点で不快感マックスだった。

そして手続きが始まったわけだが、ほんまに何でこの人この仕事に就けたん?という感じであった。そんなに結婚式をさせたくないんかこの人は?と思えてくる。多分、移民が嫌いなんでしょうな。


まずは婚約者の書類チェックから。とにかく態度が悪い。あくびしながら書類チェックする始末。あくびを手で隠すマナーがない時点で、もう女としても人としてもイケてなさすぎる。
そして、変なところで突っかかってくる。
住所確認の書類、普通はEDF(電気とか水道)の明細でオッケーなはずなのに、この女職員はそれを受け付けない。きちんと最新の明細だったのに。ほかの書類を持ってこい!と言う。意味がわからなすぎる。
念のために彼は色々な書類を持って来ていたので、住宅保険か何かの証書でオッケーをもらっていた。無論、こちらの書類の日付はめっちゃ古い。住所証明の効力があるのかナゾ。
またこの書類は、念のために持ってきていただけなので、コピーをとってない。それを見た女職員はすかさず
『はぁ!?何でコピーとってないのよ!!』とブチ切れる。
(ちなみに、提出する予定だったEDFの最新の明細はきちんとコピーとってた。)

その後も、書類の住所の書き方が悪いだの何だの難癖つけられた。書き方が汚い!!と言って、書類を投げるように返してきたり。
とりあえず婚約者の書類は全て受理された。

ついに私の番が来た。脳内、遊戯王モードだった。

まず女職員が私に『あなたフランス語できるの?通訳とか用意してるの?』と言ってきた。

婚約者の対応で既に内心ムカついていたので、私は
俺のターン!!!と脳内で叫んでから

『やだ〜、フランス語できないのにフランス人と結婚するわけないじゃないですか〜!通訳なんかいりませんよ〜!』

とめっちゃ笑顔で答えた。
しかし内心、やっべーー!!!と思っていた。というのも、フランスで国際結婚するアメリカ人の友人♀が、結婚式の為に通訳を雇ったという話を聞いていたからである。彼女はフランス語ができるが、用心して雇ったそうだ。というのも、フランス語を理解しきれていないと判断されたら、結婚を受理してもらえない可能性があるらしいからだ。

通訳ナシで大丈夫だとは思うが、ちょっとどうしよっかな〜雇った方が安全なのかな〜と迷っていたのである。
しかしおもっくそ、通訳なんていらねえ!と言ってしまったので後には退けない。

ハラハラしながらも私の書類のチェックが進む。

ここで、女職員はトンチンカンなことを言い出す。
『はいー!必要書類の翻訳にアポスティーユがついてなーい!』
鬼の首をとったかのように嬉々としながら言っていた。
そう、UNOをやってるときに、"UNOって言ってなーい!!"って言うようなやつだ。

アポスティーユが翻訳につくわけないだろが。
アポスティーユを付与してもらうのは、戸籍原本である。アポスティーユ付きの戸籍原本を翻訳してもらうだけだ。というか、そもそも結婚に関する書類の翻訳は、アポスティーユが付いてないと大使館で受け付けすらしてもらえないと思う。
冷静にアポスティーユについて説明したら、『ふーん。あっそう! 』みたいな態度で、ほんまこいつはあかんわと思った。何もわかってない。

そして、次に、これまた変なところで突っかかって来た。
『確定申告の通知書を出しなさい』
と言ってきたのである。無論、そんなものは必要書類一覧表に記載されていなかった。
住所が確認したいから提出しろ、と言っていたが、それなら、水道料金の紙とかで良いはずである。なぜあえて確定申告の通知書なのか。
おそらく、"確定申告をしていません" という言葉が聞きたかったのであろうと思う。普通、収入のない外国人学生は確定申告をしないからであろう。そこをまたイビりたかったのではないかと思う。
しかし、わたしはここで、成歩堂 もやしになった。やっててよかった逆転裁判!!


く ら え !!!!!!

バシーン!!!!
確定申告の通知書を叩きつけた!!!!
そう、わたしは、昨年収入ゼロだったが、確定申告を今年の春にしていたのである。
というのも、収入のない外国人学生も確定申告をするのが義務になった という話を聞いたことがあり、本当かどうかわからず税務署に電話したら、『たとえ収入が無くても確定申告はして下さい』と言われたからである。(しかし、フランスの十八番 "担当する係員によって言うことが違う"である可能性もあった。本当は収入ゼロなら申告しなくていいのかもしれない…)
後々、確定申告してないことがどこかで問題になったら嫌だなぁと思ったので収入ゼロで念のため申告していたんだが、やっといて本当に良かった。
おそらく、ほとんどの学生は知らないだろうから確定申告なんてしてないだろうと思う。(住宅関連のアロカションをもらってる学生は、確定申告してないとアロカションを止められるみたいな話も聞いた。わたしは受給してないので詳しく知らんが。)
いかんせん、臆病な性格のおかげで助かった…と思った。

ちなみに、確定申告に関する書類を提出したときの女職員の反応は『ああ、あるの。ならいいわ』って感じだった。

そして最後に、宗教上の結婚式もするという申告をした流れから、神道と仏教の違いについて尋ねられた。
ぶっちゃけ、日本語でもうまく説明できない…とか思っていたら、
『あら〜あなたには難しすぎる質問だったかしら?説明できないの?私はこないだZENについての本を読んだから、なんなら説明してあげましょうか?』
と、この職員は言ってきた。

この瞬間に、はっは〜ん、こいつさては、BOBO(Bourgeois Boheme ブルジョワボヘミアン )かぶれ だな?
と思った。今までの対応で腹立ってたし、多分でまかせを言ってもわかるまいと思ったので適当に話した。というか何と無く、私のフランス語力を試されてる気がしたので、めっちゃ喋ってやろうと思ったのである。

神道の考えはとても繊細だから、あなたに理解してもらえるかわかりませんが…とさりげなく
m9(^Д^)9mプギャー!! プギャ--m9(^Д^)--!!
とバカにしつつの前置きをし、
神道は八百万の神を信じるアミニズムなのよ、仏教は一つの仏を信じるけど(うーんぶっちゃけわからないけど!!)、神道では全てのものに宿っている神を敬うのよ!!あなたが今持っているボールペン、それにも神は宿っているのよ!!
(ここらへんからもう話すネタがなく、適当にでっち上げる)
ええと…古事記って知ってますぅ?ほらー…あの〜…(※太安万侶の名前が出てこない…)あの…

…彦摩呂が編纂したやつよ!!!
щ(°∀°)щ{歴史の宝石箱やーーーー!!!

古事記は神道のことについて書いてるけど、同時に天皇の起源についても書いてるのよね!!!だから日本の民俗的な面が濃いっていうか!!ほら、仏教てやっぱインドから来たものだから!!それより日本の慣習に馴染んでるっていうか!!!仏教よりも古くからあるナチュラルな宗教っていうか!!なんていうかロハス!!!!!

ということをガーーっと喋った。
女職員の反応は、『ふ…ん…』て感じだった。
喋りながら、こんな出まかせがフランス語で言えるほど神経が図太くなったことに感動した。
щ(°∀°)щ{フランス語のIT革命やーーーー!!

神道や仏教とかについて真剣に研究してる方々に申し訳なさすぎるほど 適当なことを外国人に吹き込んでしまった。すまぬ!!


この後も、式当日の証人の身分証明書のコピーについてもいちいち文句言われたりした。

そして最後に、わたしの住所を確認しているときに 〜町 やら 〜市の発音がこの女職員には難しいらしくてうまくいかず、
『〜チョー、〜スィ』と発音しながら女職員がフフっと笑ったので、なんかもう勝手に

はいーー!笑ったのでわたしの勝ちーー!!!

と頭の中で叫んでいた。



とりあえず書類は全て受理され、数週間の審査(というか書類に不正がないかの確認)が終わり、本日 正式に結婚式の日程に関する通知を受けた。
この後も、結婚式の公示やら市長との面談(偽装結婚かどうか見抜くためだが、本当に面談するのかどうかは知らない)やら、まだまだ色々あるようだ。

とにかく本当に無事に申請を受理してもらえてよかった。希望通りの日程で挙式できるのも本当に嬉しい。
ちなみに、婚約者の友人はアフリカ系移民の女性との結婚申請を却下され(滞在許可証目的の偽装結婚を疑われたため。どうしても国籍による差別や偏見は存在する)、弁護士を雇ってようやく結婚できたらしい。それに比べれば、だいぶ簡単に済んだんだなと思う。

とりあえず、この日この女職員は、ある偉大な日本人の名を脳に刻んだ。
そう、HIKOMAROと…。

〜熱血市役所ウォーズ ぴゅタン☆ 申請編:完〜
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