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エリア:
- 北海道 > 道北 > 稚内
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テーマ:
- グルメ
◆枝幸産・毛ガニのマリネ、ライス・ギャレット仕立て◆
枝幸の毛ガニがおいしい訳とは
今年もおいしい、オホーツク海産の毛ガニと
再会することができました。
私は、この時期、枝幸町のゆで毛ガニを取り寄せています。
友人の小川さんがゆでる毛ガニは、
選別が行き届き、ゆで汁がしょっぱくないので、毛ガニ本来の甘みが楽しめます。
◆ずっしりと重たい、枝幸の毛ガニ と正面
◆ゆで毛ガニの殻を削って盛りつけました。
以前から、枝幸産・毛ガニの水揚げ量が日本一で、
カニみその味が濃いことも知っていました。
◆枝幸港を望む
昨年、枝幸町の温泉に泊まってみて、
毛ガニの秘密を解き明かしたように感じました。
というのは、枝幸・毛ガニのみその風味が、
町内にある温泉の風味とかなり似ていたのです。
温泉は、硫化水素、いわゆる、イオウ臭のする温泉で、
カルシウムがかなり多いようで、甘く感じました。
もしかすると、毛ガニのみその風味や、
カニの甲羅を育てるのにも、関係する温泉なのでは、と推測できました。
◎ほかの産地のカニの味 味
一方、同じオホーツクでも、
網走地区は、カルシウムのしっとり甘い、身とみその味がします。
紋別地区は、毛ガニ特有の臭みがありません。
特に、青っぽい粘土帯にすむ紋別港付近の毛ガニは、
ゆでたときの特有の臭みがなくて、鉄分が含まれているようです。
というように、毛ガニの微妙な風味は、産地の川や森の風土にも、
かなり影響されているようなのです。
◎流氷とカニの関係 係
◆流氷のしくみ 〜オホーツク流氷館の資料より
毛ガニのおいしさは、流氷の影響が大きいようです。
まず、流氷ができるのは、アムール川の淡水が
オホーツク海の表層で凍るからと言われています。
◆流氷の下部のようす アイスアルジー
淡水が凍るときに、氷の下層に藻類が閉じ込められるそうです。
3月になって氷が溶け出すと、その藻類が、光合成で大繁殖して、
さらに、それをエサにする動物プランクトンが集まり、
毛ガニなど、もっと大きな生き物のエサとなってゆきます。
この命のサイクルが、カニをおいしく育てているのです。
今では、研究も進み、流氷はただのやっかいものではなく、
海の生き物にも、人間にも恩恵とされるようになりました。
◎枝幸の毛ガニをあじわう う
◆スプーンにたっぷりすくった、毛ガニのみそ
枝幸の毛ガニを味わうのでしたら、
いちばんは、現地まで行ってみましょう。
地元の温泉に泊まって、夕食でカニを味わえば、
カニさんの命にありがとう、という気持ちも強くなります。
◆枝幸町内のホテル 毛ガニ1パイがついた夕食のメニュー
もし、行けなければ、お取り寄せはいかがでしょうか。
手配先は、いろいろありますが、
友人のお店は、ふんわりしたゆで方と、ほどよい塩分がお薦めです。
◆毛ガニのライス・ギャレット
レモンとオリーブ油、塩で味付けたライスをケーキのように型抜きし、
その上に、毛ガニのマリネ(EVオリーブ油、レモン汁、塩)をのせました。
◆上から撮った写真。 *器=色絵芥子四方皿(絵付・貫田桂一)
◎お店の紹介です す
宿名 枝幸温泉 ホテルニュー幸林(こうりん)
住所 枝幸町北幸町1624番地2
電話 0163-62-4040
HPはこちら
店名 有限会社 北海風おがわ
住所 枝幸町岬町408-11
電話 0120-80-4102
ほか サイトから注文もできます。
HPはこちら
◎毛ガニは川や森のエキスもいっぱい い
さいごに、
毛ガニをはじめ、前浜産の魚介類は、
海がきれいでなければ、育つことができません。
そして、海や、そこへ流れる川や、上流の森のエキスが、
魚介の風味のもとになるのです。
ですから、みなさん、カニが好きならば、
川や海を汚さないようにしましょう。
原発の汚染水を垂れ流すなど、もってのほかです。
日本はおろか、太平洋の世界全体に悪い物質が広がってしまいますね。
わたしは、カニが大好きなので、海への愛着はひと一倍です。
ごみをていねいに分別したり、合成洗剤を控えたり、
身近なところから、はじめてみませんか。
きっと、末永く、北海道のカニを味わうことができると思います。
おいしいカニを食べながら、少し、考えてみてください。
では、次回は、渡島地方のおいしい食べものを紹介予定です。