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石川県周辺で特に人気のスポットは、大本山永平寺、東尋坊、丸岡城です。
石川県周辺で特に人気の遊びは、陶芸体験・陶芸教室、バーベキュー(BBQ)、漁業体験・地引網です。
石川県周辺で陶芸体験・陶芸教室を楽しむなら、陶工房・ギャラリー 海ノ空、九谷焼体験工房ギャラリー&カフェ 良山、らくやき体験工房がおすすめです。
金沢の観光スポットとして真っ先に名前が出てくるほど有名な兼六園。日本三名園の一つにも数えられ、国の特別名勝に指定されています。兼六園が誕生したのは江戸時代のことで、加賀藩の歴代藩主が長い年月を費やして作庭しました。金沢駅からはバスで15分ほどの中心市街地にあり、金沢到着後にすぐに向かえるアクセスの良さも魅力です。兼六園の「六」は「宏大(こうだい)・幽邃(ゆうすい)・人力(じんりょく)・蒼古(そうこ)・水泉(すいせん)・眺望(ちょうぼう)」の六勝を指し、本来は兼ねることが不可能な6つの景観を兼ね備えていることから名付けられたと伝わります。何気なく歩くのではなく、園内の見どころが六勝のどれにあたるのかを考えつつ散策すれば、名園の趣もより一層深みを増すことでしょう。兼六園のシンボルとしてよく知られているのが、2本の脚で池のほとりに立つ「徽軫(ことじ)灯籠」です。琴の糸を支える琴柱(ことじ)に似ていることが命名の由来とされており、人気の撮影スポットです。徽軫灯籠以外にも、雁が夕空に列をなして飛ぶ姿を石で表現した雁行橋(がんこうばし)や日本最古と伝わる噴水、池上にまで枝を伸ばした唐崎松(からさきのまつ)など、兼六園ならではの見どころが目白押しですが、園内は玉砂利の通路が大部分を占め、坂道も多いので歩きやすい靴での入園がおすすめです。春の桜、夏のカキツバタ、秋の紅葉、冬には雪の重みで樹木の枝が折れるのを防ぐ「雪吊り」と、兼六園はインスタ映えの宝庫。タイミングが合えば、四季折々のライトアップも必見です(開催日程は公式HPで要確認)。来園時の駐車場は周辺の有料パーキングを利用ください。兼六園には7カ所の出入口があり、当日であれば入園券の提示で再入園もOK。それぞれの出入口周辺にも多彩な文化施設があるので、たとえば金沢城公園を見てから近くの「桂坂口(かつらざかぐち)」から入園し、別の「随身坂口(ずいしんざかぐち)」から出て石川県立美術館に向かい、再び入園するなど、周辺施設と組み合わせた観光プランを立ててみてはいかがでしょうか。園内にも休憩可能な茶店がいくつか点在しますが、時間があれば、園外の茶店やみやげもの店が軒を連ねる茶店通りのそぞろ歩きも楽しみたいところです。
現代アートを発信する拠点として2004年に誕生した金沢21世紀美術館。どの方向からでも人々が気軽に訪れることができるようにとデザインされた全面ガラス張りの円形の建物は、2005年にグッドデザイン金賞を受賞しています。館内は交流ゾーンと展示会ゾーンに分かれており、建物への入館(交流ゾーン)は無料ですが展覧会ゾーンは観覧券の購入が必要。料金は内容によって異なります。五感を揺さぶられる体感型のアートは自分が作品の一部になったかのように楽しめます。見どころはレアンドロ・エルリッヒ作の『スイミング・プール』。水面の上からも下からも鑑賞することができ、まるで水の中に人がいるかのような不思議な空間は人気のフォトスポットにもなっています(2022年3月現在、地下部の鑑賞には事前予約または当日順番待ち受付が必要)。作品を存分に鑑賞した後は、併設のカフェレストランやミュージアムショップに立ち寄りアートの余韻に浸る時間を。ショップにはここでしか買えないグッズも多く、お土産探しにぴったりです。
金沢市内に現存する3つの茶屋街のひとつ、ひがし茶屋街。出格子が美しい風情ある街並みが人気の観光スポットで、着物姿の観光客も多く見られます。2001(平成13)年には伝統的建造物群保存地区として国の選定を受けました。江戸時代から続くお茶屋文化に触れたり、町家カフェをはしごしてスイーツを食べ歩いたりするのが定番の楽しみ方。金沢の伝統工芸である金箔を扱う店も集中しており、グルメからコスメまで圧倒的な品揃えです。ただしほとんどのお店の営業時間が17時頃までと早めのクローズ。夕方以降に訪れる場合はご注意ください。
2015年に北陸新幹線が開業し、一躍注目を集めるようになった金沢のまち。その玄関口である金沢駅には、フォトジェニックなスポットや立ち寄りたいお店が軒を連ねます。金沢駅に降り立ったところからすでに撮影スポットが目白押し。新幹線のホームの柱には金箔や加賀友禅などの伝統工芸が施され、ほかにも九谷焼や山中漆器、輪島塗などの伝統工芸をあちこちで見ることができます。いずれもその道の第一人者によるもので、アートスポットとしての魅力も充分です。駅舎を出たら、東口(兼六園口)に、“金沢を訪れた人に傘を差し出すもてなしの心”を表現した「もてなしドーム」が現れます。ドームには3,019枚ものガラスが使われており、幾何学的な模様に目を奪われます。その先には、金沢の伝統芸能「加賀宝生」の鼓をイメージした「鼓門」が存在感たっぷりに旅人を迎えます。どちらも夜にはライトアップされ、昼とはまた違った幻想的な眺めが旅情をかきたてます。旅人のテンションを上げてくれる金沢駅の佇まいは国内外で高く評価され、2011年にアメリカの旅行雑誌で「世界で最も美しい駅」のひとつに選ばれたこともあります。
千里浜なぎさドライブウェイ(ちりはまなぎさドライブウェイ)は、石川県羽咋郡宝達志水町今浜から同県羽咋市千里浜町に至る砂浜の延長約8キロメートル (km) の観光道路であり、千里浜と今浜の一部と出浜の各海水浴場も兼ねている。日本で唯一、一般の自動車やバスでも海岸線の砂浜の波打ち際を走ることができる道路である。
金沢駅からバスで約5分、徒歩でも15分程度の距離にあり、国内でも屈指の規模の市場です。江戸時代に誕生してから300年以上、加賀藩主前田家の御膳所として、また金沢市民の台所として金沢の食文化を支えてきました。迷路のように入り組んだ場内には細い小路を挟んで魚介や青果を扱う店舗が並び、抜群の鮮度が自慢。漬け物や菓子、生活雑貨まで、さまざまな商品が販売されています。もともと賑わっていた市場ですが、2015年の北陸新幹線の開業をきっかけにさらに観光客が増加し、それに伴って各店舗のテイクアウトコーナーが急増することに。金沢のグルメをより気軽に楽しめるようになりました。テイクアウトの中でも以前から人気なのは、揚げたてをほおばれる「近江町コロッケ」の各種コロッケ。甘えびやカニのコロッケなどが定番の人気です。ほかにも、「杉本水産」のどじょうの蒲焼やフルーツをそのまま器にした「フルーツ坂野」のジュースなど、多彩な味を満喫できるのも魅力。最近は、店先で好きなものを選んでその場で食べられる鮮魚店自慢の刺身が好評です。日中は混雑する市場ですが、商品が店先に出揃う9時ごろならまだ客足もまばら。ゆっくりと品定めできます。午前中は品数も豊富で選び応え充分。続々と値引きが始まる15時過ぎも狙い目です。また、食材の宝庫だけあって、市場で扱う魚介類や加賀野菜などの食材を使った食事処も充実しています。ただし、人気の海鮮丼や回転寿司のお店は朝から行列のこともしばしばで、入店までの時間を覚悟しておいたほうがいいでしょう。近江町市場に行く際は、近江町市場駐車場や市場に直結する近江町いちば館駐車場の利用が便利ですが、混雑していることも多く、満車の場合は周辺の有料駐車場を利用します。市場では、お店の人との会話も楽しみのひとつ。金沢ならではの食材も多く、食べ方や値引き交渉も気軽に話しかけてみてください。あれこれいろいろなお店で買い物をした場合でも、市場の中にあるヤマト運輸宅配センターに持ち込めばまとめて宅配してくれます。
主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)は、ひがし茶屋街、にし茶屋街とともに金沢の三茶屋街のひとつ。優雅な流れから「女川」と呼ばれる浅野川沿いに町家が並んでいます。川の対岸には、金沢屈指の観光スポット「ひがし茶屋街」があり、2つの茶屋街は徒歩で5分ほどの距離にあります。主計町茶屋街の魅力は、なんといっても浅野川を背景としたロケーションのよさ。浅野川大橋から、町家を利用したショップに立ち寄りながら川沿いに進むと、復元された金沢城の内堀が見られる主計町緑水苑が現れます。ここにはベンチやトイレもあるので、休憩したい時に便利。すぐ近くに架かる「中の橋」は、土台はコンクリートですが人が渡る部分は木でできており、絶好の撮影スポットです。茶屋街では路地もぜひ散策を。芸妓さんの稽古場である検番があり、運がよければ三味線や鼓の音が聞こえることも。その先に石段の坂道が見えてきます。この坂道は日中でも薄暗いことから「暗がり坂」と呼ばれ、かつては茶屋街に出かける旦那衆がこっそり使った道だそう。坂道の先には、金沢生まれの文豪・泉鏡花(いずみきょうか)の生家跡にある「泉鏡花記念館」や、鏡花が子どもの頃遊び場とした久保市乙剣宮(くぼいちおとつるぎぐう)があります。主計町茶屋街は、ひがし茶屋街に比べれば日中はひっそりしていますが、現役のお茶屋が店を開ける夜には有名な鍋料理の老舗や和食事処、お茶屋風情のバーなど、大人が通いたくなる店がオープンし、華やかさが増します。ゆらゆらと揺れる川面にお茶屋の灯りが映るさまはなんとも幻想的で、大正ロマンデザインの街灯も雰囲気を盛り上げます。
長町武家屋敷跡(ながまちぶけやしきあと)は江戸時代に加賀藩の中級武士たちが屋敷を構えていたエリア。界隈には今も藩政時代そのままの土塀が続き、古くから金沢の主要観光地として知られています。一帯の道が曲がりくねっているのは敵が一気に攻め込めないようにという工夫で、戦災を免れた金沢には江戸時代の町割りがそのまま残されています。周辺には資料館やショップもありますが、今でも多くの建物が一般の住居として使われているので、くれぐれも中をのぞき込んだり騒いだりしないようにご散策ください。通りを散策していると、屋敷の角の足元にちょっと大きめの石を発見することがあります。これは「ごっぽ石」と呼ばれるもので、下駄の歯の間に詰まった雪を落とす、雪深い金沢ならではの役割を持ちます。また冬には、土塀を雪から守るために「こも」と呼ばれる藁(わら)のむしろを土塀に掛ける慣わしがあり、冬の風物詩として親しまれています。一角には、立派な門構えの長町武家屋敷休憩館があります。休憩室やトイレを備え、観光情報も発信する便利な施設。休憩館には金沢の観光案内役としてお馴染みのボランティアガイド「まいどさん」が常駐しており、ガイド料無料で案内が受けられます(要予約)。屋敷を公開している「武家屋敷跡 野村家」、修復された藩政時代の長屋門を公開する「旧加賀藩士高田家跡」、足軽屋敷を移築再現した「金沢市足軽資料館」、加賀友禅を紹介する「長町友禅館」などの施設が点在し、金沢の武家文化にふれる時間を過ごせます。
「忍者寺」の通称で知られる日蓮宗の寺院、妙立寺(みょうりゅうじ)。加賀藩の初代藩主、前田利家が金沢城内に建てた祈願所を1643(寛永20)年に三代前田利常が金沢城近くへ移築建立したのが始まりとされています。以降、開運の祖として多くの人々が参拝に足を運びました。当時緊張状態にあった徳川幕府から金沢城を守る出城として軍備を強化するべく、内部は迷路のような造り。あちこちに仕掛けも潜んでおり、忍者寺と呼ばれるゆえんとなっています。見どころは賽銭箱が落とし穴になったり、床板を外すと隠し階段が現れたりと次々に現れるからくり。歴代藩主の謁見の間や奥方の着物を展示する部屋もあり、加賀藩の歴史にも触れられます。ガイドの案内でお寺の内部を見学でき(所要時間約40分)、拝観するには電話予約が必要です。2022年3月現在、予約は3日前から可能で、定員に空きがあれば当日予約もできます。
金沢城公園に隣接する玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)は、その名の通り江戸時代に金沢城内の玉泉院丸にあった庭園。織田信長の娘で加賀藩2代藩主・前田利長の正室・玉泉院(永姫)の屋敷跡にあたり、1634(寛永11)年に3代・利常が庭をつくらせたことに始まります。その後、5代・綱紀や13代・斉泰らがさらに手を加え、明治の廃藩時まで存在していました。広大な敷地の兼六園と比べると、コンパクトな中に豪快な意匠が施され、どちらかといえば藩主のプライベートガーデン的な役割が強かったのではないかと考えられています。平成に入ってから他の建物と同様に復元が始まり、絵図などをもとに2015年に復元作業が完成し、お披露目されることになりました。園内は、池を中心とした池泉回遊式の大名庭園で、池には、一の島、二の島、三の島という3つの浮島があり、5つの橋で結ばれています。見どころは池の底から石垣の最上段まで22mもの高低差があるダイナミックな構造。往時もあった落差7mの滝との一体感もあり、独創的な空間をみせています。庭園内には散策路が設けられ、歩き疲れたら庭園全体を一望できる休憩所「玉泉庵」に立ち寄り、オリジナル生菓子と抹茶のセットなどでひと息入れましょう。玉泉院丸庭園は、金沢城公園とともに毎週金曜と土曜、祝前日の夜などに園内を夜間開園し、ライトアップしています。日没から21時まで行っており、無料で楽しめるため昼と夜の両方を見ておきたいものです。日程はHPでご確認を。
金沢の観光地として有名な兼六園は、もともと加賀藩前田家の居城「金沢城」の庭としてつくられたものです。庭があれだけ広大なのですから、居城の金沢城はさぞやと思われるでしょうが、残念ながら建造物のほとんどは度重なる火災により失われてしまいました。重要文化財である石川門や三十間長屋(さんじっけんながや)など、焼失を免れたほんの一部が江戸時代の遺構として残り、金沢のシンボルとして守られてきました。歴史の表舞台からは退いた時代が長かった金沢城ですが、平成になってから「河北門(かほくもん)」「菱櫓(ひしやぐら)・五十間長屋(ごじっけんながや)・橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)・橋爪門」「玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)」などが、絵図や文献などをもとに忠実に復元され、在りし日の金沢城を目にすることができるようになったのです。巨大な復元城郭がそびえる様は圧巻で、歴史好きでなくともテンションが上がります。なかでも3年4カ月もの歳月をかけて復元された「菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓」は明治以降に建てられた木造城郭建築物としては全国最大規模を誇り、内部の見学も可能(9:00-16:00、320円)です。釘やボルトを1本も使わず巨大な建造物を築いた匠の技や、菱形の櫓を造るために菱形の柱を使った工法など、高度な技術には目を見張るものがあります。城郭と公園の復元や整備は現在も進められており、最近では2017年に全面ガラス張りで城郭を一望できる休憩所「鶴の丸休憩館」が完成しました。和カフェ「豆皿茶屋」も併設しており、食事から加賀棒茶や金沢珈琲、金箔ソフトまで、金沢らしい味わいが楽しめます。また金沢城は全国でも屈指の多種多様な石垣が見られることから「石垣の博物館」とも言われています。園内には石垣だけを展示・解説する一画もあり、その奥深さに驚かされます。嬉しいのは、毎週金曜と土曜、祝前日の夜などにライトアップされた園内を夜間開園(日没-21:00まで)している点。週末の旅行ならぜひ足を運んでみましょう。周囲には多くの有料駐車場があるので、広大な公園のどこから入って何を見るのかを、あらかじめ決めて入園するといいかもしれません。これほど見どころに富んでいながら、入園が無料なのも魅力です。
加賀藩祖として百万石の礎を築いた前田利家とその正室、お松の方を祀る尾山神社(おやまじんじゃ)。国の重要文化財にも指定されている神門は最上階にギヤマン(ステンドグラス)がはめ込まれ、和漢洋の様式がミックスされた異色の外観で有名です。日没後から夜の22時にかけてはライトアップされ、闇の中に門が浮かび上がる光景が訪れる人を魅了します。古代舞楽の楽器をモチーフにした神苑と呼ばれる庭園や、金沢城二ノ丸唐門が移築されたと伝わる東神門など見どころもたくさん。金沢駅から徒歩圏内かつ近江町市場と金沢城を結ぶルートの中間にあるので、観光の途中で気軽に立ち寄りたいスポットです。
願掛け寺 香林寺(こうりんじ)は、1651(慶安4)年に加賀藩の家老職にあった青木五兵衛という人物が藩主に願い出て建立された曹洞宗の寺院。寺町寺院群の一角にあります。堂内には、病気平癒や開運にご利益がある開運霊薬不動尊や、安産・子授け等にご利益がある「お子抱き地蔵」が安置され、人々の信仰を集めてきました。とくに恋愛や結婚にご利益があると話題です。願掛けには決まったお参りの方法があります。まず本堂でタスキと自分の干支のお守りを購入し、タスキに願いごとを書きます。次にお守りを持ち外へ出て、境内にある「幸福の道」と名付けられた庭を3周歩いて願掛けを行います。最初は十二支の像とユーモアたっぷりの羅漢像、わらべ地蔵が立つ幸福の道を2周。十二支像は方位に基づいて立っているので、2周する間に自分の干支がどこにあるのか確認しておきましょう。3周目に自分の干支の前に来たらタスキを干支の像にかけて手を合わせて願掛けをします。境内にはふれると美白美肌をかなえてくれる白不動もあるので、ここで再び手を合わせて願掛けを。堂内には加賀友禅の作家である人間国宝・木村雨山(きむら うざん)が描いた花鳥風月の色紙や短冊、能面師・平井杢侃(ひらい もっかん)作の面が展示されているので、こちらもお見逃しなく。秋には白い彼岸花が庭一面に咲き誇り、見事な景観が楽しめます。
志摩は、茶屋街の誕生と同時期の1820(文政3)年に建てられたお茶屋をそのまま保存・公開している文化施設。ひがし茶屋街の大通りにあります。お茶屋とは、江戸時代に上流階級の旦那衆が芸妓の舞や琴、三味線、謡曲などの芸事を楽しんだ社交の場。遊芸に特化した独特の茶屋文化が受け継がれています。金沢のお茶屋は紹介なしではお客が入れない「一見さんお断り」が原則で、今でも一般客が遊芸を楽しめる機会はごくわずか。志摩は誕生当時の茶屋建築をそのまま残す貴重な建物で、国の重要文化財に指定されています。まず江戸時代から使われているケヤキの大戸をくぐって中に入ります。1階には芸妓さんがお座敷に出る前の準備をする「みせの間」があり、現在はかんざしや当時茶屋で使われていた漆器、金工作品などを展示するスペースになっています。ほかには時代劇でよく見る帳場や茶屋の女将の部屋、台所が当時のまま残されています。台所といっても料理はほとんど取り寄せになるため酒器がメイン。1階の最奥には手入れの行き届いた中庭とカフェスペースの「寒村庵」があるので、見学の前後に老舗和菓子舗の上生菓子と抹茶(有料)で優雅なひとときを過ごしましょう。お茶屋で遊興の舞台となったのは2階です。床の間を背にして客が座る前座敷と、芸妓さんが遊芸を披露する「ひかえの間」があり、遊芸を楽しむことに徹しているため押入れなどはありません。お客が床の間を背にして座り、その正面の襖が開くとひかえの間が舞台となり、芸妓さんのあでやかな遊芸が披露されます。2階で注目してほしいのは贅を尽くした細工。襖の引き手に使われている七宝焼や中庭に面した手すり部分の透かし彫りなど、細かいところにまで意匠が散りばめられています。
武家屋敷跡野村家は、武家文化を伝える施設として一般公開されている観光施設。野村家は代々、御馬廻組組頭や奉行職を歴任してきた名家で、江戸時代が終わりを告げてからは住人も変わり、屋敷は大聖寺藩(加賀藩の支藩で現在の加賀市)にあった豪商の邸宅を移築して現在に至ります。屋敷には移築前に屋敷があった大聖寺藩の藩主を招いた上段の間と謁見の間があり、加賀藩お抱えの絵師、狩野派の佐々木泉景(ささきせんけい)が描いた襖絵などが格式の高さを物語ります。そして建物とともに評価が高いのが、野村家がこの地に屋敷を構えたときからある庭園。屋敷前を流れる大野庄用水の水を屋敷内に引き入れ、池を上下2段に分けて水の流れを表現した立体的かつ大胆な構造で、加賀藩がどれだけ豊かだったかを物語る名園です。屋敷の2階には、茶室「不莫庵(ふばくあん)」があり、お抹茶とお干菓子(有料)を味わうこともできます。階下を流れる水の音を聞きながら味わうお茶は格別。茶室からも庭園を見渡せるので、縁側とはまた違った視点で名園を楽しめます。敷地内には「鬼川文庫」と名付けられた展示資料館もあります。名前の由来は江戸時代に一帯の用水を「鬼川」と呼んでいたこと。展示室には野村家に代々伝わる刀剣や書状、工芸品が展示されていて、歴史好きにはたまらない空間になっています。
那谷寺(なたでら)は石川県小松市にある真言宗の古刹。約1300年の歴史を誇り、717(養老元)年に泰澄(たいちょう)により創建したと伝えられています。参道の先に延びるのは、樹齢数百年の杉並木。加賀藩の三代目藩主、前田利常(としつね)の手により植樹されたものです。同じく利常により再建されたのが、国の重要文化財に指定されている本殿「大悲閣」。建物内では胎内くぐりも体験できます。紅葉の名所として知られるのが奇岩遊仙境。楓月橋や展望台からの眺望は格別です。また、3月ごろに約400本のヤブツバキの花がひと足早く春の訪れを告げると、それに続いて桜やハクサンシャクナゲなどの花々が境内を彩ります。
のとじま水族館は、石川県七尾湾に浮かぶ能登島にある人気スポットです。能登半島近海に生息・回遊している魚を中心に、約500種類の生き物を飼育・展示しています。水量1,200トン、長さ22mの日本最大級のトンネル水槽では、まるで海の中を散歩しているような体験が。ジンベエザメ館 青の世界では、日本海側唯一の展示となる大迫力のジンベエザメが見られます。最も人気のイルカ・アシカショーをはじめ、ペンギンのお散歩、アザラシのお食事、カワウソのおやつタイムなど楽しいイベントも満載。お土産にも最適な、のとじま水族館オリジナルのグッズが買えるショップもあります。
にし茶屋街は、ひがし茶屋街、主計町(かずえまち)茶屋街と並ぶ、金沢三茶屋街のひとつ。にし茶屋街が誕生したのは江戸時代の1820(文政3)年で、金沢城から見た方角により当時は「西の郭」と呼ばれていました。通りの中ほどには、お茶屋があった跡地にかつての建物を再現した「金沢市西茶屋資料館」があり、無料で入館できます。建物の1階にはにし茶屋街とゆかりの深い作家・島田清次郎に関する資料を展示。往時のお座敷を再現した2階では、お茶屋の雰囲気を存分に楽しめます。資料館にはボランティアガイド「まいどさん」が常駐しており、事前に予約しておけば茶屋街を案内(ガイド料無料)してくれます。町家が並ぶ通りでひときわ目を引くのが、芸妓さんの稽古場となっている西検番事務所。格式を重んじるひがし茶屋街に対抗するように、新しいものを積極的に取り入れてきたにし茶屋街らしい洋風の建物で、国の登録有形文化財に指定されています。茶屋街といえば老舗が多いイメージですが、最近は観光客だけでなく地元っ子からも熱い視線を集めるにし茶屋街。かねてから人気の和スイーツを味わえる町家カフェや、自家製の豆腐を使ったアイスを提供してくれる店もあり、花街文化と金沢スイーツ、グルメのすべてを楽しめるエリアとして人気上昇中です。
石浦神社は兼六園と金沢21世紀美術館のすぐ近くにある古社。その歴史は長く、誕生したのは紀元前203年。日本神話に登場する大物主大神(おおものぬしのおおかみ)をはじめ、強いパワーを持つ神々をご祭神とし、加賀藩歴代藩主の崇敬も厚かったと伝わります。縁結びにご利益があると評判で、恋愛成就を願う人々にとってのパワースポットになっています。さらに最近SNSで注目を集めているのが、水玉やストライプからチェックまで、インスタ映えしそうな石浦神社のお守り。中でも水玉のお守りは「丸く収まる」という意味があって人気。さらに念入りに絵馬に願いを託す場合は、ピンクのハートが描かれた絵馬がずらりと掛けられた「絵馬の道」に奉納しましょう。本殿の横にある鳥居を進んだ先には広坂稲荷神社があり、こちらは足腰強靭にご利益があるとのこと。珍しい足の形をした絵馬があり、名前と年齢を書いてすぐ側の御神池に浮かべると足が丈夫になると伝わります。本殿の前には珍しい逆さ狛犬が鎮座しているので、雲を蹴りあげる勇壮な姿を写真に収めましょう。意外と知られていませんが、石浦神社の境内にはユニークな「包丁塚」と「すし塚」があります。すし塚はおいしいお寿司が食べられる金沢の風土にちなんでつくられたそう。包丁塚のほうは、料理の腕が上がるようにという願いのほか、悪縁を切り、良縁を結ぶことで縁結びにつながるという意味が込められています。
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