楽しく学んで新発見!都内のおもしろミュージアム

「今週末、何しよう?」ぽっかり空いた休日には、楽しく専門的な知識を学べるミュージアムを訪れるのはいかがですか? ここでは入場料が無料~100円以内、かつ、都内で楽しめるユニークな博物館を厳選してご紹介します!

子どもから大人までハマる! ポリスミュージアム(警察博物館)

京橋駅から徒歩2分。警視庁の歴史を知ることができるだけでなく、警察官の仕事の疑似体験もできるポリスミュージアム。ファミリーはもちろん、カップルや友人グループでも楽しめる完全無料のスポットです。

おまわりさんになりきり体験

続きを読む

館内1階「ピーポくんホール」では、本物の警察車両が展示されており、白バイにまたがったり、警察航空機第1号ヘリコプター「はるかぜ」に乗り込んだりして記念撮影を行うことができちゃいます。実際に使用されていたものなので、ヘリコプターの操縦レバーを動かすとプロペラが動きますよ! 小さな子ども向けには、警察官になりきれる制服着用体験も。制服は100/120/140cmの3サイズが用意されています。カッコいい姿で写真を撮りましょう☆

体験型展示で学ぶ警察のお仕事・防犯情報

2・3階では、体験型の展示を通して、警察官の活動や犯罪・事故の防止に役立つ情報を学ぶことができます。目撃者の話をヒントに容疑者の似顔絵を作る「似顔絵捜査員に挑戦!」や、日用品に付着している指紋を採取する「容疑者の指紋を捜せ!」など、たくさんの体験が待ち受けています。初級・中級・上級と難易度が設定されているものが多いので、子どもだけでなく大人も楽しめますよ♪ 「意外と難しい!!」とムキになってしまうかも…(笑)。

警視庁の歴史と現在

4・5階は専門的な展示が多いエリア。貴重な資料が多く、撮影禁止なのでご注意を。4階では警視庁の“今”をミニシアターなどを通して知ることができます。また、この階には、現場鑑識や航空隊など各部門の警察官の制服が一挙勢ぞろい! ドラマでしか見たことのないような服が間近で見られますよ。5階では、警視庁の歴史が時代背景とともに紹介されています。歴史的大事件の概要も記されており、緊張感漂う見応えのあるフロアです。最上階の6階は休憩スペースとなっていますが、ゴールデンウィークや夏休みといった長期休みの時期には、子ども向けのイベントが開催されることもあるそう◎ ぜひチェックしてみてくださいね。

土日は来館者数が1,000人にも達することがあるというポリスミュージアム。取材時は外国からのお客さんも多く見られました。体験型展示でわいわい楽しみながら日頃の防犯意識を高めにいきましょう!

ポリスミュージアム(警察博物館)

こだわりの展示に驚嘆! たばこと塩の博物館

東京スカイツリーの近くにある、たばこと塩の博物館(通称「たば塩」)。入場料たったの100円で、たばこと塩、2つの奥深い世界を堪能できるボリュームたっぷりなミュージアムです。

なぜ「たばこ」と「塩」の組み合わせ?

続きを読む

2つのテーマの共通点は「国の専売品」であったこと。昔、たばこと塩は国が製造・販売を管理していました。時代の移り変わりにより喫煙文化も製塩法も変わっていく中、「日本独自のたばこ文化や塩業を後世に残したい」という思いから、1978年、日本専売公社(現在の日本たばこ産業株式会社)によって渋谷に博物館が建てられたのだそう。現在は隅田に移転した5階建ての博物館。1階が受付・ミュージアムショップ、2階が塩の常設展示・特別展示室、3階がたばこの常設展示という構成になっています。

たばこの起源にびっくり

たばこの常設展示室では、たばこの歴史を豊富なコレクションとともに学ぶことができます。南米発祥とされるたばこは、古来、神との交信や薬の用途で用いられていたのだとか! 復元展示されているメキシコの遺跡には、たばこに関する最古の資料とされる、神がたばこを吸っている姿のレリーフもあります。

世界へ広がりつつ進化するたばこ

たばこは大航海時代にアメリカ大陸からヨーロッパやアジアへ広まると、嗜好品として生活になじむようになります。鼻から吸って刺激を楽しむ「嗅ぎたばこ」、コミュニケーションのお供としても親しまれていた「水たばこ」など、たばこのたしなみ方や道具は多種多様に! パイプひとつとっても、細かな装飾が施されたものや、馬に乗りながらも吸えるように作られた長~いものなどたくさんのコレクションがずらりと並んだ様子は圧巻です。デザイン性に富んだ紙巻たばこのパッケージも必見。

日本のたばこの変遷

江戸時代に日本に入って来たたばこ。明治時代以降、紙巻たばこの普及により魅力的なパッケージやポスターが次々と生まれました。館内の一角には壁一面にこれらが展示されており、デザインの変化を通して、時代の移り変わりを感じ取ることができます。展示室の最後には、博物館開館当時(1978年)の街角にあったたばこ屋さんが再現されていて、「レトロでかわいい」とお客さんからも人気だそうですよ♪

「本当に塩!?」と疑ってしまう展示

続きを読む

続いては塩の常設展示室へ。人類にとって身近で欠かすことのできない塩について、塩づくりの歴史や塩の種類、性質などさまざまな側面から学ぶことができます。約1.4tの岩塩など、本物の塩がもれなく展示されているのがこだわりポイント! 岩塩で作られた祭壇とシャンデリアは、あまりにも完成度が高いので一見すると塩だとわからないほど。素通りしないようご注意を!

塩のサイエンス

展示室の奥へ足を進めていくと、身体の中に塩がどのくらい含まれるのか、塩は食用以外の分野ではどのように使われているのかといった科学的な知識を学べます。中でも興味深いのが、塩の結晶。結晶が大きいほど口の中でゆっくり溶けるので、まろやかな味わいに感じられるんですって♪

キュートなオリジナルグッズも

帰り際にぜひ立ち寄ってほしいのが、1階にあるミュージアムショップ。お塩そのものや、たばこや塩をモチーフにしたお菓子などバラエティに富んだグッズが販売されています。マッチ箱のようなパッケージに入った紅茶や、紙巻たばこの見た目をした鉛筆などユニークで愛らしい商品がたくさんあるので覗いてみてくださいね。

嗜好品のたばこと必需品の塩。それぞれのディープな世界が広がっている博物館です! 年に5回ほど開催される特別展も見どころのひとつ。スカイツリー観光の際はぜひとも足を運んでみてください◎

たばこと塩の博物館

  • 住所
  • TEL
    03-3622-8801(代表)
  • 開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
  • 休館日
    月曜(祝日にあたる場合はその翌日)、年末年始(12/29~1/3)
  • 入館料
    大人・大学生100円、小・中・高校生50円、満65歳以上(要証明書)50円 ※特別展によって特別料金の場合あり
  • アクセス
    東京メトロ半蔵門線/都営浅草線/京成線/東武スカイツリーライン「押上(スカイツリー前)駅」より徒歩12分、都営浅草線「本所吾妻橋駅」より徒歩10分
  • HP

広告って、面白い! アドミュージアム東京

新橋駅からすぐ、カレッタ汐留の中にあるアドミュージアム東京は日本で唯一の広告専門博物館。白を基調としたおしゃれ空間で、めくるめく広告の世界にどっぷり浸かりましょう。

6つの時代をめぐる広告史

続きを読む

常設展示室、企画展示室、ライブラリーを無料で見学・利用することができるアドミュージアム東京。常設展示室では、壁沿いに広告の歴史が紹介されています。粋な遊び心が広告に散りばめられている江戸、多彩な色使いで華やかなポスターが多い明治・大正、そして戦禍による「広告の冬の時代」から、高度経済成長期でマスメディアが発展を遂げた昭和、デジタル世代の平成…というように、広告を通して社会・文化の変遷を学べます。まさに「広告は時代の映し鏡」。あまり肩ひじ張らず、デザインに秀でた広告を眺めるだけでも楽しいですよ◎

広告の“今”を知れる企画展示

常設展示室で「広告の過去」を見た後は、企画展示室で「広告の現在・未来」を覗きにいきましょう。広告賞を受賞したクリエイティブなど、国内外を問わずさまざまな分野の広告が展示されています。展示内容は1カ月~1カ月半ほどで入れ替えているそうなので、ぜひ定期的にチェックしてみてくださいね。

懐かしのCMが見られるコレクションテーブル

デジタル・アナログ合わせて約32万点ものコレクションを所有しているアドミュージアム東京。常設展示室の中心にはタッチ式モニターが複数台置かれており、厳選された約2,300点のデジタル資料を自由に閲覧することができます。昔よく見ていたテレビCMに出合えると「懐かしいー!」とついはしゃいでしまいますよ(笑)。館内にはマーケティングと広告関連の図書を多数揃えているライブラリーもあり、誰でも利用可能です。なんでも、制作会社の方がよく利用されているんだとか…! インスピレーションを高めたいときにもってこいですね♪

オリジナルグッズも必見

館内にはミュージアムグッズの販売コーナーも。缶バッヂやポストカード、180度真っ平らに開く使い勝手のよさそうなノートなどがありました。売れ筋グッズは、大正~昭和時代のイラストが描かれている手のひらサイズの鏡。インパクト抜群な広告グッズをお手元にぜひ!

おしゃれで洗練された雰囲気のアドミュージアム東京。学生らしき利用者も多く訪れていました◎ 「新しいアイディアに触れたい」「ノスタルジーを味わいたい」両方の想いを満たしてくれる博物館です!

アドミュージアム東京

  • 住所
  • TEL
    03-6218-2500
  • 開館時間
    11:00~18:00
  • 休館日
    日曜、月曜 ※臨時休館あり。詳しくはHPの開館カレンダーをご確認ください
  • 入館料
    無料
  • アクセス
    JR山手線「新橋駅」より徒歩5分、ゆりかもめ「汐留駅」より徒歩2分、都営大江戸線「汐留駅」より徒歩1分
  • HP

日本のアニメをいちから知れる! 東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム

荻窪駅からバスで約5分、杉並会館の中にある東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム。日本のアニメの歴史から制作過程まで学ぶことができる入館料無料の博物館です。

まずはここから! 日本のアニメ史

続きを読む

ミュージアムがある杉並会館3階へ行くと、まず目に入るのがアニメーターや漫画家などの直筆サイン! 太い柱に何十人ものサインが書かれており、夢の共演を果たしています。奥へ足を進めると、日本のアニメの歴史が分かる大きな年表があり、日本でアニメが誕生した1917年から現代までのアニメ映画とテレビアニメのタイトルがびっしり記されています。懐かしのタイトルを見かけると思わず「もう一回見たい!」と気持ちが高ぶります♪

人気のアフレコ体験

歴史をさらった次はアニメがどのようにして作られているかを見てみましょう。セル画時代のアニメ制作過程について、映像を見ながら学ぶことができます。監督、作画監督、美術監督の机も再現されており、アニメの制作現場を覗き見た気分になれますよ。また、声優のお仕事を体験できる「アフレコ体験コーナー」も! ここでは、4種類のアニメから好きなものを選んで、キャラクターのセリフを声入れすることができます。トラベルコスタッフは体験時、自分の声の棒読み加減に若干引きました(笑)。映像に合わせて効果音を入れる体験もできるので、ぜひチャレンジしてみてください!

パラパラアニメ制作体験

何枚もの静止画がつもり重なって動画になる…そんなアニメの原理を体感できるのがこちらのパラパラアニメ制作体験。アニメのお手本の絵が用意されているので、トレース台で1枚1枚紙になぞっていきます。描き終わったら今度は撮影の行程へ。また1枚1枚撮影していき、再生ボタンを押すと自分が描いた絵が動きます! アニメは大変な労力でできていることを実感できる体験です。

企画展とライブラリー

アニメーションミュージアムでは、定期的に企画展も開催されています。企画展で取り上げられている作品は館内のアニメシアターで上映されることも! また、ミュージアム内には無料で利用できるアニメライブラリー(図書館)があり、アニメ作品やクリエイターのインタビュー映像のDVD、原作漫画から設定資料・画集までさまざまなアニメ関連書籍を閲覧できます。シアターの上映スケジュールと、ライブラリーで閲覧可能な資料のリストは公式HPから確認できるので、事前にチェックしてみてくださいね◎

世界中から愛されている日本のアニメ。歴史や制作の裏側を知ることでもっとアニメが好きになるスポットです♪

東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム

  • 住所
  • TEL
    03-3396-1510(代表)
  • 開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
  • 休館日
    月曜(祝日にあたる場合はその翌日)
  • 入館料
    無料
  • アクセス
    JR中央線・東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」北口より関東バスで約5分→「荻窪警察署前」下車→徒歩2分
  • HP

今回ご紹介した博物館はすべて入館料100円以内! 雨の日や、どこへ行こうか決まらない日は、おもしろミュージアムへ足を運んでみてはいかがでしょうか♪

最終更新日:2020年1月21日