東京の真ん中にあり、1952年に国の特別名勝および特別史跡に指定されているスケールの大きな庭園です。
江戸時代の1654年、徳川将軍家の鷹狩場に4代将軍家綱の弟が屋敷を建てたのがはじまりで、6代将軍のとき
東京の真ん中にあり、1952年に国の特別名勝および特別史跡に指定されているスケールの大きな庭園です。
江戸時代の1654年、徳川将軍家の鷹狩場に4代将軍家綱の弟が屋敷を建てたのがはじまりで、6代将軍のときには将軍家の別邸として浜御殿とよばれました。海に面した江戸城の出城としての機能を果たしたといいます。
入口は大手門口と中の御門口の2カ所。大手門口へは都営大江戸線汐留駅、築地市場駅、新交通ゆりかもめ汐留駅から約7分。築地川に架かる大手門橋を渡り、りっぱな大手門から入ります。
サービスセンターに置いてある園内図が入ったパンフレット(英語、中国語、韓国語あり)を手にしてまわりましょう。
まず目に入るのは「三百年の松」。6代将軍家宣が植えたといわれ、太い枝が四方に張り出した堂々とした姿が圧巻です。
広大な園内には東京湾からの海水を引き入れた潮入の池や鴨場、馬場跡、御茶屋など、将軍家の庭園だった往時をしのばせる景色が残り、見どころとなっています。なかでも潮入の池と中島、そして背後に建ち並ぶ高層ビルの眺めは、浜離宮恩賜庭園ならではの景観です。
池の周囲や中島にある御茶屋は歴代の将軍たちが景色を楽しみながら食事をしたところで、鷹狩りの際には休息の場としても利用していました。中島の御茶屋では9時から16時45分(ラストオーダーは16時30分)までお抹茶と和菓子(有料)を提供。室内でも屋外でもいただけるので、風景を楽しみながらあじわってみましょう。
潮入の池の奥にある小高い丘、富士見山に上がれば潮入の池周辺を俯瞰でき、東京湾に通じる横堀水門近くの新樋(にいひ)の口山からは、レインボーブリッジやお台場などが望めます。
足元には江戸時代の庭園が広がり、東京湾越しに近代都市の景観を眺めるという、タイムスリップ感も。
園内には花木園やボタン園、お花畑などもあり、季節ごとに咲き誇る花木を目当てに訪れるのもいいでしょう。
ウメやナノハナ、サクラ、フジ、ボタン、ハナショウブ、コスモスなど、初春から初秋にかけての花々に晩秋の紅葉もみごとです。
各見どころには説明板(英語併記)が設けられているので、歴史や成り立ちを確認しながら散策できます。土・日曜、祝日の11時と14時にはボランティアによる庭園ガイド(8月は休止)、月・土曜の11時には英語による庭園ガイド(8月は休止)があるので、時間を合わせて行くのもおすすめです。
広大な庭園なので、ひととおりまわるのに2時間は必要。ところどころにベンチがあり、花木園には屋根つきの休憩所があります。休憩所わきにあるKIOSK「濱見世」ではお菓子やお土産を販売。お土産には浜離宮オリジナルの手拭いや枡、将軍おかき(180円)がイチ押しです。