710(和銅3)年、藤原京(現在の奈良県橿原市)から奈良盆地の北端に都が移され、平城京は生まれました。南北約4.8km、東西約4.3km、その東側に張り出し部が付いた形の都で、中央北端には、都の中心として平
710(和銅3)年、藤原京(現在の奈良県橿原市)から奈良盆地の北端に都が移され、平城京は生まれました。南北約4.8km、東西約4.3km、その東側に張り出し部が付いた形の都で、中央北端には、都の中心として平城宮が造られました。大極殿などの宮殿、天皇の住まいである内裏、国の役所などが、立ち並んでいたといいます。
奈良市中心部からバスでやってくると、到着する平城宮跡歴史公園「朱雀門ひろば」。ここでまず目を引くのが、復原遣唐使船(乗船無料)です。船の正確な史料が残っていないので、関係資料から類推して造られていますが、奈良時代への想像を早速かきたててくれます。
朱雀門や第一次大極殿へと進む前に、まずは朱雀門ひろばのエリアにある「平城宮いざない館」へ。ここはさまざまな展示で平城宮について知ることができるガイダンス施設です。知識があれば、公園内の各施設をより実感できるので、オススメ。ボランティアガイドの説明を聞くこともできます。
平城宮について理解を深めたら、いざ公園散策へ。まずは、平城宮の正門、朱雀門です。前に延びる朱雀大路は、当時とほぼ同じ道幅約74m。そのスケール感に驚かされます。朱雀門をくぐり、近鉄奈良線の線路を越えると、奈良時代に式典などが行われた中央区朝堂院が広がります。正面では、南門が復原工事中です(2022年完成予定)。
その向こうには、復原された第一次大極殿が朱塗りの美しい姿を見せています。建物の中にも入れ(無料)、天皇が着座する高御座などを見ることができます。
ほかに、公園内には、平城宮の東側の張り出し部分で発見された庭園跡を復原した東院庭園、塀や建物を復原した推定宮内省、さらに遺構展示館や復原事業情報館などの施設もあります。