吉野山と聞いて、まず思い浮かぶのは桜でしょう。
4月上旬〜下旬にかけて、大峰山系の北端の尾根、吉野山を埋め尽くす桜は、シロヤマザクラを中心におよそ200種3万本ともいわれています。標高の低い下千本に始
吉野山と聞いて、まず思い浮かぶのは桜でしょう。
4月上旬〜下旬にかけて、大峰山系の北端の尾根、吉野山を埋め尽くす桜は、シロヤマザクラを中心におよそ200種3万本ともいわれています。標高の低い下千本に始まり、中千本、上千本、奥千本と次々に桜で彩られていく様は、5,000人を引き連れて大花見を催した豊臣秀吉だけでなく、今も昔も多くの人々を魅了し続けています。
それだけに桜の時期の混雑は必至。4エリアを桜前線が移動していくとはいえ、桜の開花期間が短いことも花見客が集中する理由です。少しでもゆったり桜を楽しみたいなら、朝早い時間帯、夜明けから8時くらいまでに訪れるのが狙い目です。また、最も広い面積の桜を楽しみたいなら、中千本から上千本の開花時期がオススメ。一目千本といわれる
吉水神社の境内からの眺めや、花矢倉展望台からの眺めが有名です。
その桜が紅葉する11月上旬〜12月上旬もまた、桜の花とは違う彩りで、全山が華やぐ時期。ライトアップが行われる
金峯山寺周辺、高城山展望台、中千本公園などが紅葉の美しいスポットです。
もちろん、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の吉野山は見どころもいっぱい。
金峯山寺の蔵王堂(国宝)・仁王門(国宝)をはじめ、
吉水神社(書院が重文)などはぜひ訪れておきたいところです。
また、いちばん奥にある奥千本エリアでは、子授けの神としても信仰される吉野水分神社(重文)や吉野山の地主神を祭る金峯神社、西行がこもったといわれる西行庵があります。
その手前、上千本エリアでは、神仏習合の道場である桜本坊や、大和三庭園の一つといわれる群芳園がある
竹林院なども必見スポット。中千本エリアでは、後醍醐天皇勅願寺で楠木正成・正行父子ゆかりの如意輪寺などがあります。
山内にはバスも走っていますが、本数は少ないので、よく歩ける格好で出かけることをおすすめします。巡るなら、標高の高い奥千本、上千本までバスで行き、下千本方向へと歩くと、道は下り坂なので楽ですよ。