奈良市内のさまざまな場所から見える若草山。近いようにも見えますが、近鉄奈良駅からでも、麓のゲートまで歩くと30分はかかる距離にあります。
芝生に覆われた、緑のなだらかな山肌は、ひと目でそれとわかる個性的な
奈良市内のさまざまな場所から見える若草山。近いようにも見えますが、近鉄奈良駅からでも、麓のゲートまで歩くと30分はかかる距離にあります。
芝生に覆われた、緑のなだらかな山肌は、ひと目でそれとわかる個性的な姿。一見2段に見えますが、実際には3段の山で、三つの笠を重ねたような形から「三笠山」とも呼ばれています。標高は342m。開山期間中なら、山麓にある北と南のゲートから登ることができます。
まずは一段目を上った「一重目」と呼ばれるエリアへ。南北どちらのゲートからでも約20分の上りのルートで、日頃の運動不足を思い知らされる人も。しかし、一重目からでも、
東大寺や
興福寺五重塔などが眼下に見え、その眺めに汗も吹き飛ぶはず。売店(不定休)もあります。
さらに高度40m上の「二重目」へは、一重目から芝生の斜面を上ること約10分。
東大寺などは小さくなり、南側には
春日山原始林が広がって見えます。
さらに10分ほど上れば、「三重目」の山頂展望台です。ここからは奈良盆地が一望のもと。天候にもよりますが、大和三山や葛城山、二上山まで見えることも。周囲の景観を案内する銅板もあるので、確認してみましょう。
山頂から見る夜景の美しさも格別ですが、ゲートは閉まっているので、夜に山頂展望台へ行くには、車で春日奥山ドライブウェイ経由で。山頂駐車場から徒歩3分ほどで展望台です。
また、山頂には、全長103mの前方後円墳である鶯塚古墳があります(立ち入り不可の禁足地)。毎年1月第4土曜日に行われる山焼きは、奈良に早春の訪れを告げる伝統行事ですが、もとは山頂の古墳の霊を鎮めるため、江戸時代末期に行われ始めたとか。当日は午後から鹿せんべい飛ばし大会などのイベントや聖火行列、大花火の打ち上げも。そのあと、一斉に草地に点火。山肌を伝う火が夜空に輝きます。