地下鉄の蹴上(けあげ)駅のすぐそばに、レトロな線路跡・インクラインがあります。
明治時代に滋賀の琵琶湖から京都へ水を引くために作られた
琵琶湖疏水には急斜面があったため、その急斜面を船のまま運行できるよう敷かれた
地下鉄の蹴上(けあげ)駅のすぐそばに、レトロな線路跡・インクラインがあります。
明治時代に滋賀の琵琶湖から京都へ水を引くために作られた
琵琶湖疏水には急斜面があったため、その急斜面を船のまま運行できるよう敷かれた鉄道がインクラインです。
現在では散歩道としても人気を集め、特に春は桜が咲き誇るフォトスポットとしても評判です。
そしてインクラインを抜けてしばらく進むと見えてくるのが、由緒正しき禅寺として名高い南禅寺です。
南禅寺は臨済宗南禅寺派の大本山。その前身は、亀山天皇が建てた離宮だとされています。
開山は大明国師・無関普門(むかんふもん)。当初、禅寺の格付けの中でも、南禅寺は京都五山の第1位に選ばれていましたが、後に足利義満によって五山の別格にあたる「五山之上」を与えられ、武家から厚い信仰を受けるようになりました。
南禅寺といえば、歌舞伎の演目『楼門五三桐』の有名なシーンで、泥棒・石川五右衛門が発する名台詞。三門の上から春の眺めを見下ろして「絶景かな、絶景かな!」と見得を切る場面は、一番の見どころとしても人気があります。
現在の三門は、徳川家康に仕えた藤堂高虎によるもので、大坂の陣の犠牲になった家来を弔うために建てたと伝わります。三門からは京都市内を一望でき、特に秋は境内全体を彩る紅葉のグラデーションが目の前に広がり、絵画のような世界を堪能できます。
また、方丈庭園は茶人・小堀遠州によるもの。江戸時代初めの代表的な枯山水庭園で、白砂を川、石を虎に見立てて「虎の子渡し」とも呼ばれています。
境内には琵琶湖から水を引く水路の一部として使われた水路閣があります。赤煉瓦のアーチが美しい水道橋で、1888(明治21)年に完成。
写真映えするスポットとしても人気を集めており、特にアーチが連なる橋脚部分では、奥行きを感じさせる一枚を撮影することができますよ。