京阪・出町柳駅からすぐ。賀茂川と高野川がちょうど交わる地に神秘的な森があります。樹齢200年以上の木々が茂る中を清らかな小川が流れ、聖なる雰囲気に包まれています。
その森の名は、糺(ただす)の森。いに
京阪・出町柳駅からすぐ。賀茂川と高野川がちょうど交わる地に神秘的な森があります。樹齢200年以上の木々が茂る中を清らかな小川が流れ、聖なる雰囲気に包まれています。
その森の名は、糺(ただす)の森。いにしえより禊(みそぎ)の場、つまり偽りを正す神が住む場所とされ、「正す」が転じて「糺の森」と呼ばれるようになったのだとか。
この森の奥に鎮座しているのが下鴨神社で、正式には賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)という名称になります。世界遺産にも指定されている古社で、
上賀茂神社とあわせて賀茂社、平安の頃には王城鎮護の神として信仰されてきました。
賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)を祀る西本殿、玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祀る東本殿はともに国宝に指定。
京都三大祭のひとつ、毎年5月に行なわれる「葵祭」では、
京都御所を出発した総勢500人以上の行列が下鴨神社へ立ち寄り、五穀豊穣などを願って厳かに執り行われる「社頭の儀」が行われます。
また、7月の土用の丑の日前後には、無病息災を願って御手洗池に足を浸す「御手洗祭」が行なわれ、朝から晩まで多くの参拝者で賑わいます。
そして近年人気を集めているのが二つの摂社と末社。
糺の森の中にある摂社・
河合神社は、桓武天皇の母・玉依姫命が祀られていることから、女性の守り神として親しまれています。美麗祈願のスポットとしても知られ、絵馬に化粧を施してなりたい顔に仕上げる「鏡絵馬」や、下鴨神社で採れたカリンと御神水を使った「美人水」が評判です。
末社の相生社(あいおいのやしろ)は縁結びのご利益で親しまれ、2本の木が1本に結ばれる不思議なご神木「連理の賢木」がその象徴として祀られています。
参拝の後にぜひいただきたいのが、門前菓子のみたらし団子。串に刺さった5つの団子は、御手洗祭で足を浸す神事が行なわれる御手洗池から湧き出す水泡であるとも、人の体を表しているともいわれています。
数々のご利益もあるとされる神秘的な世界を求めて、下鴨神社を参拝してみましょう。境内の参拝は無料です。糺の森は静寂感が漂う早朝に散策してみるのもおすすめですよ。