原子爆弾(以下、原爆)の残酷さと戦争の愚かさを伝える、日本を代表する「負の世界遺産」です。
繁華街から
平和記念公園に向かうと、まず姿を見せます。
広島にアメリカの原爆「リトルボーイ」が投下されたのは8月6日
原子爆弾(以下、原爆)の残酷さと戦争の愚かさを伝える、日本を代表する「負の世界遺産」です。
繁華街から
平和記念公園に向かうと、まず姿を見せます。
広島にアメリカの原爆「リトルボーイ」が投下されたのは8月6日の8時15分。
わずか1発で14万人以上の命を奪い去った原爆は、ドームの約160m先に投下されました。
上空で炸裂した原爆は地上を焼き尽くし、朝ごはんを食べる人や通勤通学で歩く人たちを影に変え、秒速440m以上の爆風で街路樹や建造物を灰燼に変えました。
爆心地周辺の地表温度は3,000~4,000℃だったといわれています。
そのような中で原爆ドームが屹立できた理由は複数ありますが、ほぼ上空で炸裂したため衝撃波が横ではなく縦に伝わった事、窓から爆風が抜けて衝撃が緩衝された事などが挙げられております。紛れもなく奇跡の存続。
平和記念資料館に展示されている被爆直後の写真は、原爆ドームが完全な破壊を免れた奇跡の建物である事を明確に伝えてくれます。
ただ、ドームの姿を見ると意外にも瀟洒に映るため、初めて見た人は不思議に思われるかもしれません。
何故洋風の瀟洒な建築であるかは、チェコ人の建築家ヤン・レッツェルによって設計されたため。
もともとは県の名産品を並べる広島県物産陳列館と言う建物でした。
現在は穏やかなたたずまいを見せていますが、地面にはガレキが散らばっており、静かに、しかし強いメッセージを発しております。
以前より欧米からの旅行者が多いのですが、その姿を見る度、胸が熱くなります。
1960年代には取り壊す案も出たそうですが、保存して正解だったのは間違いないでしょう。
広島を訪れる方には、必ず訪問してほしい場所です。
なお、繁華街エリアから広島平和記念資料館に歩く際は、平和大通りよりも原爆ドームを経由して、公園を歩いて向かうのがおすすめです。