大聖院(だいしょういん)は宮島にある真言宗の寺院。平安時代、唐から帰朝した空海が弥山での修行後、806(大同元)年に開基しました。鳥羽天皇勅命の祈願道場として、また、明治天皇が中国地方をまわられた時の宿泊先
大聖院(だいしょういん)は宮島にある真言宗の寺院。平安時代、唐から帰朝した空海が弥山での修行後、806(大同元)年に開基しました。鳥羽天皇勅命の祈願道場として、また、明治天皇が中国地方をまわられた時の宿泊先として利用されるなど、歴代皇室とも深く関係しています。
境内には、真言宗の開祖である空海を祀る大師堂をはじめ、弥山の守護神・三鬼大権現を安置する魔尼殿や、豊臣秀吉が朝鮮出兵の時に海上安全や戦勝を祈願した波切不動明王を祀る勅願堂、厳島神社の本地仏であった十一面観世音菩薩を安置する観音堂、四国八十八ヶ所霊場の本尊を安置する遍照窟など見どころが盛りだくさん。
遍照窟の本尊の前には各霊場の砂が埋めてあり、その上を歩くと、四国遍路と同じぐらいの功徳があるのだとか。また、中国観音霊場37ヶ寺の、本尊と本堂前の砂と灰を安置する中国三十三観音霊場お砂踏み道場もあり、ここは自身が積み重ねた悪い行いによる罪を取り除く修行道場となっています。
ちなみに大聖院はお寺なので、神社でよく行われる二礼二拍手一礼ではなく、胸の前で合掌したまま一礼して祈願し、再び合掌して一礼するのが基本です。ただし、魔尼殿に安置されている三鬼大権現は神様なであるため、ここでは二礼二拍手一礼を行います。