松江市郊外の山間にあり、出雲大社と並ぶ島根県を代表する神社です。かつては出雲国一之宮として、出雲大社以上に崇敬を集めたといわれるほど。素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られており、八岐大蛇の退治後、妻の稲田姫
松江市郊外の山間にあり、出雲大社と並ぶ島根県を代表する神社です。かつては出雲国一之宮として、出雲大社以上に崇敬を集めたといわれるほど。素戔嗚尊(すさのおのみこと)が祀られており、八岐大蛇の退治後、妻の稲田姫と共に熊野の地を新天地として生活を始めたため、ここに社が建てられたとされています。
石段を登り、境内に入るとすぐ目の前に注連縄が際立つ「随神門」、そしてその先には1978年に建てられた拝殿が見えます。向かって右側にある屋根が四方に広がっている建物は、神楽や舞が奉納される「舞殿」です。
左側の茅葺き屋根で、四方の壁が檜の皮で覆われているのは「鑽火殿」。毎年10月15日に「鑽火祭」という大きな祭事が行われる場所です。出雲大社の宮司が「古伝新嘗祭」に使用する火起こし道具、燧臼(ひきりうす)と燧杵(ひきりごね)を受け取るために、熊野大社を訪れます(この授け渡す儀は「亀太夫神事」と呼ばれます)。その際、出雲大社が納める餅の出来ばえに口うるさく苦情を言い立てるという、珍しい催事を見ることができます。
また、神社から10分ほど歩いたところにある「上の宮跡」は伊邪那美神社、事解男神社、速玉神社などが祀られており、元宮の地とされています。