熊本県は、全国でも第5位の源泉数、湧出量を誇る温泉県。そんな熊本県内でも抜群の知名度と人気を誇る温泉地が黒川温泉です。
阿蘇の外輪山とくじゅう連山に挟まれたようなところに30軒の旅館が集まった
熊本県は、全国でも第5位の源泉数、湧出量を誇る温泉県。そんな熊本県内でも抜群の知名度と人気を誇る温泉地が黒川温泉です。
阿蘇の外輪山とくじゅう連山に挟まれたようなところに30軒の旅館が集まった黒川温泉郷。熊本駅から九州横断バスで約3時間、九州自動車道熊本ICから車で約1時間30分と、決してアクセスの良い場所ではなくても、非日常を味わえる秘境の温泉を求め、全国から観光客が訪れています。
黒川温泉を楽しむには、各旅館の露天風呂をハシゴする「露天風呂めぐり」がおすすめ。ここで欠かせないのが入湯手形。1枚1,300円で28カ所の旅館の温泉の中から好きな露天風呂3カ所に入れるアイテムです。入湯手形は、各旅館や黒川温泉観光旅館協同組合「風の舎」で購入可能。黒川温泉は弱酸性の単純温泉や硫黄泉など7種類の泉質があります。しかも“四大美人泉質”とも呼ばれることのある(弱)アルカリ性単純温泉、硫黄泉、硫酸塩泉、炭酸水素塩泉の全てがそろっているため、美しくなれるという効能にも期待したいところ。
旅館の浴衣で露天風呂めぐりもいいですが、カラフルな色浴衣もおすすめ。「風の舎」に隣接している「べっちん館」では1,500円で色浴衣と帯と雪駄がレンタルできます。黒川温泉郷には飲食店も軒を連ねているので、浴衣のまま食事やお茶を味わうのも、ここならではの楽しみ方です。
黒川温泉は昔から人気の高い温泉地であったわけではなく、実は存続の危機に陥っていたことも。それを救ったのが、Uターンや婿入りなどで黒川へやって来た旅館の若い二代目、三代目たち。彼らの力により、「絵になる風景」づくりや入湯手形などのアイデアが生まれ、徐々に結束力が高まり、今日の黒川温泉郷を築き上げたのです。黒川温泉の物語を知った上で訪れると、この温泉の魅力が一層深まるかもしれません。