箱根越えは江戸時代、「箱根八里」の名で知られる天下の難所でした。急勾配の泥道が多く、往時の旅人はとても苦労したと伝わっています。その後、江戸幕府は重要な街道と位置付けて石畳道を整備。その姿が箱根各所に残され
箱根越えは江戸時代、「箱根八里」の名で知られる天下の難所でした。急勾配の泥道が多く、往時の旅人はとても苦労したと伝わっています。その後、江戸幕府は重要な街道と位置付けて石畳道を整備。その姿が箱根各所に残されています。さまざまな旧街道ウォーキングコースがありますが、ここでは、運動靴など動きやすい靴&服装であれば気軽に楽しめる、ゆっくりと歩いて所要1時間ほどのコースを紹介します。
起点となるのは、「旧街道石畳」のバス停。その少し手前、芦ノ湖側に向かって道の左側にある「箱根旧街道」と書かれた木の看板から散策を始めます。少し進んだだけで、木々が覆う苔むした石畳がすぐに出現。江戸時代の旅人気分にぐんぐんと引き込まれていきます。この石畳道は芦ノ湖南岸まで続いていて、比較的下りの道が多いので歩きやすいコースです。
もっと手軽に旧街道の面影を感じるなら、芦ノ湖南岸の元箱根から恩賜箱根公園を結ぶ全長約500mの「旧街道杉並木」へ。国道1号に並走するように、樹齢300年を超えるという杉の巨木が400本ほど続いています。この巨木は江戸時代、道行く旅人を炎天下などから守るために植えられたとか。元箱根側の入り口には歩道橋があり、高所から見下ろすと大迫力の写真が撮影できます。