大垣船町川湊は、岐阜県大垣市の中心を流れる水門川沿いの船町に今も残る港跡と灯台。江戸時代、日本のほぼ中央に位置する大垣は人や物資が行き交い、東西交通の要衝として、また東西文化融合の拠点として発展を遂げました
大垣船町川湊は、岐阜県大垣市の中心を流れる水門川沿いの船町に今も残る港跡と灯台。江戸時代、日本のほぼ中央に位置する大垣は人や物資が行き交い、東西交通の要衝として、また東西文化融合の拠点として発展を遂げました。その流通経路は陸路だけでなく、水門川を水路とした水上交通も。1600年頃から明治時代までの200年以上にわたり、三重県桑名との間で頻繁に船が運行されていました。その当時の港跡が船町川湊です。
江戸時代を代表する文化人・松尾芭蕉の『おくのほそ道』によると、1689(元禄2)年に大垣に到着した芭蕉が大垣を結び(旅の終わり)の地とし、この船町川湊から船で三重県へ向かったとされています。現在の船町港跡と岐阜県史跡「住吉灯台」の周辺は「奥の細道むすびの地」として、芭蕉の句碑などを整備した観光名所。船町川湊に隣接する「奥の細道むすびの地記念館」では、松尾芭蕉の紹介展示をはじめ、大垣の歴史、現在の産業から観光情報までを知ることができます。水門川沿いには大垣市が整備をした「ミニ奥の細道」散策ルートも。
さらに付近の桜は「飛騨・美濃さくら33選」にも選ばれています。ソメイヨシノの満開時には水門川に桜のトンネルが形成され、ゆったりとトンネルをくぐる観光舟下りが人気。川面に映る桜がまた美しく、シーズン中の夜間ライトアップも一見の価値ありです。