中央駅から伸びる通りを約1キロ南西に進んだところにあるダム広場。周辺にはデパートやホテルが立ち並ぶ商業地区です。欧州の都市にはこのような広場が街の中心に必ずあるのですが、アムステルダムではここが「王宮前広場」なのです。
王宮、と聞くとさしずめ高い塀で囲まれたような場所を想像しますが、この街ではそのようなものものしさはありません。なぜなら王宮はもともと市役所だったからです。1655年に市役所がここに置かれ市制の中心機関となり、それがやがて王宮へと変化して行きました。
ダム、という名前を聞いて、いわゆる水をせき止めるダムを思い出した人もいるでしょう。それは大正解。この場所に市内を流れるアムステル川の水をせき止めるためのダムがあったため、今でもダム広場と呼ばれています。ダムが出来たのは13世紀の後半頃のこと、魚市場が出来てこの辺りが商業の中心地区となりました。
ところで、アムステル川とダム、という音から何かを感じませんか。つまりこの2つを組み合わせものが今の地名、アムステルダム。実は、川の上流の方にはいくつか「アムステル〇〇」と名付けられた地名もあります。
ダム広場は「ダムラク」という通りによって東西に分かれています。東側には、戦没者を追悼する「国立モニュメント」が建てられています。1956年5月に建てられたこのモニュメントには毎年、王族の代表者や政府関係者が哀悼の意を表すことになっています。
広場の周辺には、バイエンコルフ(De Bijenkorf)という大きなデパートの他、マグナ・プラザという壮麗な建物のショッピングセンターがあります。
Dam Square ダム広場
伊藤 雅雄
(フリージャーナリスト)
「都市の普通の広場」に見えますが、実は王宮前広場です。
- 投稿日2015/03/23
-
ジャンル広場・公園
-
エリアアムステルダム
-
住所
-
アクセスアムステルダム中央駅から徒歩約10分
-
営業時間24時間
-
定休日無休
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。