実は、オリュンポスの12神は様々な地方で祀られていた神々の集合体で、アフロディーテはキプロス島、ディオニソスやアレスは北部トラキア地方といった具合です。
アテーナーはミケーネ人が信仰していた女神で、その意味では正統なギリシャの神と言えるのでしょう。アルゴ船の遠征やトロイア戦争はミケーネ時代の出来事で、その際、女神アテーナーがイアソンやアキレスなどの英雄を加護したのはそのためです。
同じ戦争の神でも、蛮勇のアレスより知略のアテーナーを好んだことからも、アテナイの人々が知性を尊んでいたことがうかがえます。
神話の話はさておき、もともと初代王ケクロプスを祀っていたアクロポリスに、女神アテーナーの神殿を建設したのが紀元前560年頃のこと。この最初の神殿は間もなく倒壊してしまいます。
続いて、紀元前490年に“プロパルテノン”と呼ばれる大理石の神殿の建造が始まりますが、ペルシャ戦争の勃発によって中断され、結局、完成することはありませんでした。
現存するパルテノン神殿は、ペルシャ戦争に勝利した後の紀元前447年に着工し432年に完成。ドーリア式建築物の最高峰と目される壮麗な神殿です。ビザンチン帝国時代の6世紀には聖母マリア教会に、オスマン帝国時代の15〜16世紀にはイスラム教のモスクとして使われた歴史があります。
2019年夏現在、神殿正面の修復が行われており、足場が組まれていてあまり美しくありません。それよりも、後方ないし左後方から撮影した方が良い絵が撮れます。
岩肌が剥きだしている部分は滑るので、足元には充分注意してください。
また、直射日光対策として、帽子やサングラスの着用をおすすめします。
アクロポリス内につき、パルテノン神殿の入場料はアクロポリスの入場料20ユーロ(大人)に含まれます。18歳以上の学生は半額、18歳以下は無料(学生証・パスポートなどの提示が必要)。アクロポリス周辺の遺跡を回れる共通券30ユーロもあります。
3月6日、4月18日、5月18日、9月最後の週末、10月28日、11〜3月の最初の日曜日は入場無料です。
Parthenon パルテノン神殿
長田 幸廣
(翻訳家、マーケットリサーチャー)
西欧文明と民主主義のシンボル、 ドーリア式神殿建築の最高峰。
- 投稿日2019/09/26
2019/09訪問
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ジャンル史跡・遺跡 世界遺産
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エリアアテネ
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住所
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アクセス地下鉄M2線 アクロポリス Acropoli駅から徒歩約12分
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電話番号+30-210-3214172
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営業時間24時間
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定休日1月1日,3月25日,5月1日,イースター,12月25日,12月26日
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予算入場料(大人) 20ユーロ
(6-25歳) 10ユーロ -
公式サイト
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