アクロポリス見学を終えて丘を右側に下った先に、アレオパゴスの丘があります。
アレオパゴスとは「アレスの丘」という意味で、軍神アレスが殺人のかどによりこの丘で裁かれたという神話に由来します。丘の麓には復讐の3女神(エリニュス)の神殿があり、殺人、神聖冒とく、放火などの重罪人を裁くためのアレオパゴス会議が開かれていました。
北側の斜面は、ミケーネ時代から幾何学様式時代(紀元前1600〜700年)にかけて墓地として使用されていました。また、アクロポリスのプロピュライアからも画像のように見下ろすことができ、天界、冥界の神々が見守るなかで、厳正な処罰が行われていた場所です。
高さ115mほどの低い丘で、正面に20数段の石段、向かって左側には手すりのついた鉄製の階段が用意されています。アクロポリスのプロピュライアを見上げ、古代アゴラの遺跡やアテネ市街を見下ろす眺望はすばらしく、岩に腰かけて古代の歴史を肌で感じることもできます。
アクロポリス同様、岩が磨かれてツルツルのため、足元には充分注意してください。
最寄駅からのアクセスは、地下鉄モナスティラキ駅、アクロポリス駅ともに遠く、いずれも20分ほどかかります。あくまで、アクロポリスと古代アゴラ観光の中継地点ですね。入場料は無料。
Areopagus アレオパゴスの丘
長田 幸廣
(翻訳家、マーケットリサーチャー)
天界と冥界の神々が見守る裁きの丘
- 投稿日2019/09/26
2019/09訪問
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ジャンル史跡・遺跡
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エリアアテネ
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住所
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アクセス地下鉄M1・M3線 モナスティラキ Monastiraki駅から徒歩約11分
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