ブリュッセルの地図上に「魚市場」と書いてあるのを見ると怪訝に思うかもしれない。今では市場の跡形もないからだ。でも、このあたりには、かつて、小魚の獲れる川が流れ、そして、15世紀頃には、北海とつながる運河が掘られて内陸港として栄えた場所。通りでこの周辺はレストランだらけで、特に魚介類を売りにするところが多い。
ベイ・デン・ブールは、中でも地元民に圧倒的人気の店。魚市場周辺といっても、その目印となる聖カトリーヌ教会(猟師の守護聖人といわれる聖カトリーヌを祀る教会)から、ちょっと離れたところにぽつんとあるので、旅人にはやや見つけにくい。
ベルギー人の夕食時間は夜8時から。地元っこに人気の店なので、その頃に行くなら必ず予約を。あるいは、店は6時から開いているので、早めに入れば大丈夫だ。
ムール貝は、4月半ばから7月半ばには食べられないので要注意。でも、ここでは、エイひれ、アンコウ、ウナギなど、ムール貝以外の魚介類をぜひ食べてみてほしい。日本人には「酒のつまみ」と思いこまれているフシのあるエイひれ。ところが、たっぷりのバターでムニエルしてレモンをたっぷりかけると、軟骨からそぎ落とすようにして食べる身は、驚くほどたっぷりと食べごたえがあって絶品だ。熱が加わると引き締まりプリプリとした歯ごたえになるアンコウは、リーキねぎの柔らかい舌触りや甘味と合う。ウナギといえば蒲焼を想像してしまう日本人には、香草で煮込んだぶつ切りウナギに抵抗のある人も多い。でも、脂っこいウナギ肉は、パセリなど7種類以上の香草と絶妙な相性だ。日本とは違う調理法に、予想とは違う美味しさの発見があるかもしれない。日本人にはボリュームあるディナーになるので、お腹の好き具合を上手にコントロールして出かけたい。
Bij den Boer ベイ・デン・ブール
栗田 路子
(コンサルタント、コーディネーター、通訳、ジャーナリスト)
かつての魚市場周りで地元っこのひいきの店に行く
- 投稿日2016/03/14
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ジャンルシーフード
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エリアブリュッセル
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住所
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電話番号+32-2-5126122
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営業時間[月-土]12:00-14:30,18:00-22:30
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定休日日曜日
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予算20~100ユーロ
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公式サイト
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ベイ・デン・ブール周辺のおすすめグルメスポット
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