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ブリュッセル (ベルギー) ショッピングの現地クチコミ

現地のプロ(2人)詳細

The Marolles マロール地区

栗田 路子 (コンサルタント、コーディネーター、通訳、ジャーナリスト)

16世紀の庶民画家ブリューゲルになって下町情緒を

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かつての「ブリュッセル下町情緒」が影をひそめ、移民層が急激に増えたマロール地区。でももとはといえば、東京なら上野や鶯谷などのように、庶民が和気あいあいと住んだ下町だった。ベルギーを代表する16世紀の画家ブリューゲルの生家も、お墓のあるチャペル教会もこの地区にある。江戸文化のように、ここでは時の権力者を風刺する人形劇場などの文化が育まれた。19世紀終りには、王侯貴族に代わって豊かになった新興資本家階層がパトロンとなって、アールヌーボ様式の小学校やワイン商の倉庫、私邸などが次々と建てられた。そして世界でも珍しい、365日毎日開催される「蚤の市」が開かれる手毬広場(Place du Jeu de Balle)で、観光客にも有名になった。

英語でFlee Marketというと、なんだかこじゃれたマーケットのイメージを抱くかもしれないが、これは正真正銘のガラクタ市。ある人には「宝の山」に見えても、ある人には「気色の悪いゴミの山」に過ぎない。価値ある掘り出し物を見つけたいなら、朝4時頃、暗くて寒いうちに出向くべし。その後は、屋根裏掃除業者か盗品売買業か、アフリカ民芸商かよくわからない人々でごった返し、長靴片方から、壊れた古い携帯電話まで売られている。物の良し悪しや価格は自分の価値基準次第だ。一方、暖かい週末の昼ごろには、この地域一帯は下町情緒あふれる「安くてシンプルで良い物」を愛する人々のメッカとなる。

蚤の市のおかげで、手毬広場に通じるRue BlaeseやRue Hauteは、コンセプトごとに古い家具やランプや本やアクセサリーを集めた、ちょっぴり「セレクト」されたショップが集まり、気取らないカフェやレストランが溢れている。まずは「雑然」とした「混沌」が好きか、自分自身に尋ねてみよう。残念ながら人ごみには、スリも旅人に邪見な人もいるかもしれない。でももし宝探し好きなら、最高の一日は請け合いだ。

  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。