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大連 (中国) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(4人)詳細

Dalian Hotel 大連賓館 ダーリィェンビングァン

大連ローカル 慶次郎 (都市ポータルサイト代表)

ヤマトホテルから100年の大連の近代史を刻み続ける大連賓館

  • 歴史的建造物おすすめ
  • ガイドの超イチオシ!
  • 有名人ご用達

 満鉄が租借地大連や旅順、旧満州国に建てたヤマトホテルでももっとも格式が高いとされたが大連ヤマトホテルです。大連賓館は、旧大連ヤマトホテルから100年の歴史を受け継ぐ現役のホテルです。

 現在は大連市が経営する3つ星ホテルです。近代的なホテルと比べると設備面ではやや古さを感じさせますが、3つ星のため安く泊まることができます。公式サイトから予約できます。

 大連ヤマトホテルの建設が始まったのは1909年(明治42)。約5年の歳月をかかけて1914年に開業しています。

 設計者は、建築家の妻木頼黄(つまきよりなか)の弟子の太田毅と伝えられます。妻木頼黄は、東京駅を設計した辰野金吾の弟弟子にあたり、明治を代表する建築家の1人でした。

 正面から見ると2、3階部分に8本の柱が並ぶルネサンス様式で設計されています。また、唐草模様が施されたキャノピー(雨よけ)は当時のまま今に残ります。

 大連賓館の見どころは、入り口エントランスの見事な空間。1階奥に広がるヨーロッパの宮殿を思わせる大広間。映画の一場面のような螺旋階段。宿泊者は無料見学できる2階資料室から大広間を見下ろせる皇族などのために設けられた旧貴賓室。ここからの眺めは見応えがあります。

 旧ヤマトホテルには、ラストエンペラー愛新覚羅溥儀も宿泊しており、保存されている溥儀の部屋は近年、有料公開されています。

 また、1日1室限定で当時の様子を復元した部屋に泊まることができ、和洋折衷な作りになっていたことが分かります。

 旧ヤマトホテルがある中山広場には、近代大連を象徴する建物がぐるりと取り囲んでおり、野外博物館のような状態です。ぜひ大連の近代史を感じてみてはいかがでしょうか?2階のカフェから広場が一望できます。

 大連賓館は、各中山広場のバス停や地下鉄2号線の中山広場駅から徒歩1分です。広場には信号がないので横断にはご注意を。

浦上 早苗 (経済ライター・翻訳者、日本語講師)

満鉄運営の旧ヤマトホテル旗艦店

  • 歴史的建造物おすすめ
  • 穴場

ヤマトホテルとは、満州国時代に南満州鉄道(満鉄)が中国東北部で運営していたホテルチェーンで、長春や瀋陽にもありますが、大連は満鉄が本社を置いていたこともあり、旗艦店として欧州の一流ホテルのレベルを目標に建設され、1907年に開業(現在の建物は1914年に移転開業した新館)しました。
欧米人の宿泊客を想定し、蒸気暖房やエレベーター、屋上庭園も備えていたそうです。

今も大連賓館(ホテル)という名前で通常営業しているので、宿泊や食事ができます。
私も宿泊しましたが、改装を重ねている三ツ星ホテルとはいえ、建築から100年経っているので老朽化は否めません。同じ値段ならもっと快適に過ごせるホテルがいくらでもあるように思います。

ただ、エントランスなどは当時の趣が残っており、二階には夏目漱石も訪れたという喫茶店があります。喫茶店からは中山広場を一望でき、「時間があるときにはここでコーヒーを飲むのが楽しみ」という友人もいます。
宿泊者は無料、一般客は有料(50元)で館内の日本語でガイドもしてもらえます。が、無料の宿泊者と有料の客では見ることができる範囲もどうも違うようです。ラストエンペラーで有名な溥儀が泊まった部屋が見れた、という人と見れなかった人(私ですが)もいるので、事前に確認した方がいいです。
ホテルでは満州国時代の地図も売っており、両親へのお土産に買っていく人も多いです。単純にコストパフォーマンスを考えると、何もかもが高いのですが、満州や満鉄に思い入れのある人にとっては適正価格と言えるかもしれません。

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【現地クチコミ事務局よりお知らせ】
「大連賓館」は、2017年10月31日をもってホテル営業を停止、現在は休業中との情報があります。
それに伴い、館内見学も休止しているようです。

今後、修繕工事を行なった上で、営業再開する見通しとのことです。
大連賓館に訪問予定の方はご注意ください。

2019年10月29日 現地クチコミ事務局
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  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。