1981年に世界遺産に登録されたシュパイヤー大聖堂。
4本の塔が美しく天空にそびえ、3列の側廊(壁側にある通路)にアーチ型の天井を持つバシリカ式聖堂で、ドイツ・ロマネスクを代表する建築物です。
神聖ローマ帝国の皇帝コンラート2世が栄華を極めた自身の墓所として、1030年に建設を始めました。そして、1061年、孫のハインリヒ4世によって献堂されます。
シュパイヤー大聖堂は、歴史上、幾度となく悲劇に見舞われました。1689年、ルイ14世の軍隊によって焼かれ、修復後、1794年にフランス軍による再度の焼き討ちにあい、全ての祭壇が破壊されます。その後、バイエルン王ルートヴィヒ1世が出資し、再修復が行われました。
シュパイヤー大聖堂の全長は133mあり、現存するロマネスク様式の教会としては最大規模です。内部の装飾は少ないですが、赤と白の石を用いたアーチと柱が荘厳さを際立たせています。大聖堂の地下には、ドイツで最も美しいと評される祭室があり、コンラート2世を含む8人の皇帝、4人の女王たちと司教が安置されています。公開されているので是非ご覧になってください。
また、ルートヴィヒ1世の命を受けて、当時ミュンヘンで名を馳せていたJohann Schraudolph(ヨハン・シュラウドルフ)によって描かれたフレスコ画の数々も必見です。ヨハンの一貫した概念は、祝福された聖母、大聖堂の守護聖人、殉職者であるステファノとローマ教皇ステファヌス1世 への神の救いを描くことであったと言われています。1845年に描き始めたこれらのフレスコ画は、完成まで10年を要しました。
大聖堂の近くにあるプファルツ歴史博物館では、様々な宝物が展示されています。歴史をより深く知る機会となるので、お時間のある方は寄ってみてくださいね。
(入場料:大人7ユーロ、子供3ユーロ)
大聖堂の見学は無料。
いずれの時間帯も入場しやすいでしょう。
日本語のオーディオガイドはありません。
所用時間:1-2時間
<アクセス情報>
Speyer Hauptbahnhof (シュパイヤー中央駅)から徒歩15分
Speyer Cathedral シュパイヤー大聖堂
フランツさとみ
(フリーライター)
世界遺産に登録されたロマネスク様式の大聖堂
- 投稿日2017/09/01
2017/04訪問
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ジャンル寺・神社・教会
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エリアその他/近郊
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住所
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営業時間[日]12:00-17:00,11月-3月:[月-土]09:00-17:00,4月-10月:[月-土]09:00-19:00
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