毎年5月中旬から9月半ばまでオープンしている野外博物館。18世紀から20世紀初頭に建てられた建物をフィンランド各地から移築し、1909年に野外博物館としてオープンしました。小さな島ですが、やはりここはのんびりと、なんならピクニック気分で参加していただきたいので、残念ながら時間がなく、さくっとみて回る方々も含めると人それぞれになりますが、所要時間は1〜6時間といったところでしょうか。
この野外博物館では、ガイドさんたちが当時のコスチュームのまま建物に待機し、建物への出入りは自由なので、こちらからガイドさんに話しかけない限り編み物をしているガイドさんもいたりとフィンランドらしいのんびりした雰囲気。ガイドさんたちはフィンランド人なのでシャイな人も多いと思いますが、みなさん英語も堪能なので、私たちの質問にも色々と答えてくれるはずですよ。
そしてこの公園には小さな人気者がいるのです。それはリス。公園周辺ではまるで森林のようにたくさんの白樺やモミの木が生い茂っていて、そこに住んでいる人馴れしたリスたちが、みなさんからのお裾分けを期待して今か今かと待っています。(可愛らしいとはいえ、リスはネズミの仲間で病原菌をたくさん持っているらしいので、見つけても素手で触らない方がいいそうなのでお気をつけください)
オープン期間が限られているのですが、この博物館が最も賑わうのがフィンランド語でJuhannus(ユハンヌス)と呼ばれる夏至祭の時。冬の長いフィンランドでは、一年で一番日が長くなるこの日を田舎のサマーコテージで大きな焚き火を焚いて夜通しお祝いするのが習慣となっているのですが、ヘルシンキに残された観光客のためにみんなでセウラサーリで夏のお祝いをしましょう!ということで、この日は大きな焚き火を炊き、民族衣装でフォークダンスを踊り、世界中から訪れた観光客と共に夏のお祝いをするそうです。
私がフィンランド旅行をコーディネートさせていただいたお客様や、こちらに住む友人には、セウラサーリの夏至祭イベントに参加したことのある人が数人いるのですが、皆声を揃えて「楽しかった!また行きたい!」と太鼓判を押していたので、運よく夏至祭期間中にヘルシンキへご滞在されるという方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
ヘルシンキ中心部よりバスで20分ほど移動することになりますが、バスでの道中はシベリウス公演前を通過したり、墓地のあるエリアを通過することになるが、この景色がまた本当に美しいので、最近流行りのシティバイクを使って移動し、景色を楽しみながらのんびりと移動するのも楽しいかと思います。
冬の間は博物館自体は閉館していますが、島への出入りは自由なので、その期間は地元民たちの日頃のお散歩コースとして大活躍。
また、バスを降りてすぐ、ちょうどこの博物館に海を挟んで隣接する形でフィンランドの歴史には欠かせない政治家・ウルホ・ケッコネン(Urho Kekkonen)元大統領の住まいだった邸宅がUrho Kekkonen Museo Tamminiemi(ウルホ・ケッコネンムゼオ タンミニエミ)として通年オープンしているので、フィンランドの建築が好きな方はこちらも合わせて是非お楽しみください。
セウラサーリ野外博物館の入場料は大人9ユーロ、子供7歳〜17歳までは3ユーロ。ファミリーチケット(大人2名、子供1〜4名まで)は20ユーロというお得なチケットもありますので、お子様連れにも嬉しいスポットですね。ちなみに、ウルホ・ケッコネン ミュージアム タンミニエミとの併用チケットだと大人10ユーロ、子供4ユーロ、ファミリーチケット25ユーロで二つの施設が楽しめるので、やはりここは両方訪れてもいいかと思います。
素朴な一般家庭の様子をセウラサーリで、国を代表する人物のラグジュアリーな住まいをタンミニエミで、両極端ではありますが一般的なフィンランド建築から最上級レベルの建築デザインまで、一つのエリアでお楽しみいただけます。
【行き方】
ストックマンデパート横のスウェーデン劇場前にあるバス乗り場よりバス24番に乗車。約20分後、到着。終点なので分かりやすい。ヘルシンキ中心地へ戻る際は下車したバス乗り場からまた同じルートを辿って戻ります。
Seurasaari Island and Open-Air Museum セウラサーリ野外博物館
上原 朋子
(旅行コーディネーター、シェフ)
夏季・秋季限定の島全体が展示物になった野外博物館。 フィンランドの海辺の美しい景色はヘルシンキ市内でも屈指の癒しスポット。
- 投稿日2018/04/27
2017/08訪問
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ジャンル博物館・ミュージアム
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エリアヘルシンキ
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住所
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アクセスパシラ Pasila駅から500・510番バスに乗車しMeilahdentieで下車 徒歩約13分
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電話番号+358-29-533 6912
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営業時間5月15-31日: [月-金]9:00-15:00 [土・日]11:00-17:00, 6月1日-9月15日: 11:00-17:00
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定休日9月16日-5月14日
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予算入場料(大人) 12ユーロ
(18歳未満) 無料 -
公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
セウラサーリ野外博物館周辺のおすすめ観光スポット
- シベリウス公園
- アルヴァー アールト自邸
- テンペリアウキオ教会
- フィンランド国立博物館
- ヘルシンキ自然史博物館
- ヘルシンキ市立美術館
- 国立現代美術館キアズマ
- アモス・レックス
- カンピチャペル
- ウルヨンカトゥ公共プール