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ミラノ (イタリア) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(5人)詳細

川倉 靖史 (イタリア政府公認添乗員)

川が無いなら川を作ればいいじゃない!

  • 街散策おすすめ
  • 地元っ子に人気

ナヴィリオ(運河)地区は、13世紀半ばにすでに船の航行が可能だったナヴィリオ・グランデと呼ばれる大運河、その後ナポレオンの時代にようやく完成したパヴェーゼ運河、また1603年に建設されたダルセナと呼ばれる船着場で構成され、この地区はその名の通りまさに都市の港、運河として利用されていました。

特にナヴィリオ・グランデは、ヴィスコンティやスフォルツァ時代の重要な商業通路となり、街の建造に決定的な役割を果たしました。ミラノ・ドゥオーモの建設に使われたカンドリア産大理石、バヴェーノ産花崗岩などの建材が、中世の城壁の周りにあった堀を利用した環状の運河を使い、閘門のシステムを通って、マッジョーレ湖から運ばれてきました。
ドゥオーモの建設工事に使用される大理石を運ぶ大きな船にはAUF(大聖堂建設用)の字が書かれ、税関をフリーパスして陸揚げされました。

大運河の両岸には中世期初期から、職人の工房、皮なめし工場、織物工場、紙工場などが沢山があったそうです。ミラノの発展はこれらの職人によって成り立っていました。

Vicolo Lavandaiと呼ばれる「洗濯路地」の角には、屋根のついた洗濯場が当時のまま残され、ミラノ中心街の貴族の生活と異なる庶民の生活も垣間見ることが出来ます。

現在、洗濯場のある建物は「エル・ブレリン」という名前のレストランになっており、ロンバルディア州の伝統的なレシピを再現したミラノ料理を試すことが出来ます。内部は昔の天井の梁の部分をそのまま残した内装となっています。古き良き時代のミラノに思いを馳せながら、ミラノ伝統料理「オッソ・ブーコとミラノ風リゾット」を食べてみてはいかがですか?

この地区は歴史的にも重要な地区になっており、運河を利用することによって中世からルネサンス期にかけヨーロッパ大陸と地中海の交差点となり、大きな河の流れていなかった街の欠点を補うことが出来ました。

今もなお活気のある地区、昼の顔はギャラリーや古着屋、骨董屋、夜の顔はレストランやバーなど二つの楽しみ方があります。

  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。