ヴァルカモニカの岩絵群は、紀元8000年前に描かれた岩壁線刻画(L'Arte rupestre della Val Camonica)のことで、ブレーシャ県北部にあるヴァルカモニカという渓谷にあります。1979年にユネスコ世界遺産に登録されました。イタリアの数あるユネスコ世界遺産の中で、第1号に登録されたものです。
ヴァルカモニカの岩絵は、農耕、狩猟、航海、戦争、魔術などのテーマや、人生の節目や伝統に直接結びついた図柄の線刻画で、普遍的で類稀な価値を持つ思想、信教、芸術活動に満ちたものです。今から1万年前にすでにヴァルカモニカに居住していたカムニ人の岩絵は、ヴァルカモニカ地域の約50の地点で発見されています。線刻画14万点が描かれており、紀元前8000年頃の石器時代から始まり、紀元前16年のローマ侵略まで営々と歴史が刻まれています。
現在、8つの公園・保護地区が制定され、見学が可能となっています。 そのうち最大のものが、国立ナクアーネ岩絵公園(Parco Nazionale delle Incisioni Rupestri di Naquane)で見ることができます。ここでは30ヘクタールの敷地内で林の中を散策しながら、石器時代から鉄器時代にいたる100以上の岩絵を見学することが可能です。
ミラノ中心から北東に130㎞、車で約2時間の道のり。レンタカーで行くか、公共交通機関であれば、電車でブレーシャ(Brecia)経由、カポディポンテ(Capo di Ponte)駅です。カポディポンテ駅から公園までは徒歩で30分くらいあり、入り口が分かりにくいのでご注意ください。
園内に入れば、各岩絵に対して分かりやすく拡大した絵の看板が出ており、森の中を散策しながら岩絵を堪能することができます。人や馬の群れの絵、馬車の絵、アルファベットのような文字など興味深いです。イタリアには50件以上も世界遺産がありますが、このような世界遺産はここだけでしょう。ミラノから日帰りで行くことができますので、よかったら。
参考ブログ記事:http://shiroyuki.doorblog.jp/archives/51117437.html
Rock Drawings in Valcamonica ヴァルカモニカの岩絵群
加藤 之英
(エンジニア)
世界一世界遺産が多いイタリアの最初の世界遺産
- 投稿日2015/09/28
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ジャンル世界遺産
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エリアその他/近郊
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住所
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電話番号+39-0364-42140
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営業時間国立ナクアーネ岩絵公園[3/1~10/14]8:30~19:30、[10/14~2月末]8:30~16:30(入場は閉場の30分前まで)
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定休日月曜
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予算国立ナクアーネ岩絵公園入場料 4ユーロ
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公式サイト
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