チャイコフスキー、ラフマニノフと並び、多くのクラシック音楽ファンを魅了する音楽家、アレクサンドル・スクリャービン。彼が晩年を過ごした家が、モスクワ市内中心部に博物館として見学者を受け入れています。
1872年にモスクワで生まれたスクリャービンは、その後ラフマニノフと時を同じくしてモスクワ音楽院で学び、ピアノ科をラフマニノフに次ぐ2位の成績で卒業、ピアノ小品を中心に多くの作品を残しています。彼の作品は世界的名ピアニストであったホロヴィッツや、世界的名声を誇るマツーエフなどによりコンサートで演奏されています。
43歳で若くして亡くなる晩年の3年間、ロンドンやロシアにおける演奏活動を精力的にこなしながら、家族と暮らすこの家で多くの文化人と接したといわれています。
博物館は、スクリャービンが暮らしていた息遣いをそのままに、彼が使用したピアノや、最後の交響曲「プロメテ」をイメージして作られたランプ装置などが展示されています。5部屋からなる展示は1時間足らずの滞在で堪能でき、お土産ショップや飲食店の建ち並ぶ歩行者天国のアルバート通りから徒歩5分と至近ですので空き時間などにいかがでしょうか。
館内の主要な説明はロシア語と英語で表示されており、年表や遺品の展示が充実しています。顔の虫刺されが原因とされる腫瘍と敗血症で死の床についた寝室も、ベッドとともに保存されています。デスマスクが取れなかったことから、彼の耳と両手の型が保存されているのも見どころです。
最寄り駅は地下鉄アルバーツカヤまたはスモレンスカヤ、いずれからも徒歩約15分、入場料は200ルーブル(訪問日時点)。また徒歩2分ほどの場所には、カジュアルな日本料理で知られる「コーナーカフェ&キッチン」もあり、日本食が恋しくなったときにセットで訪れるのもよいでしょう。
Scriabin museum スクリャービン博物館
アリョンカ
(フリーライター)
アルバート通り近くにひっそりと建つ、ロシアを代表する作曲家の息遣いを感じるミュージアム
- 投稿日2020/09/18
2020/03訪問
-
ジャンル博物館・ミュージアム
-
エリアモスクワ
-
住所
-
アクセス地下鉄4号線 スモレンスカヤ Smolenskaya駅 または アルバーツカヤ Arbatskaya駅から徒歩約15分
-
電話番号+7-499-2411901
-
営業時間[水・金・土・日]11:00-19:00(最終入場18:30)、[木]13:00-21:00(最終入場20:30)
-
定休日月曜日、火曜日、毎月最終金曜日
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。