カプリ島の青の洞窟は南イタリアで一番の人気スポットですが、問題は天候により入ることが出来ない日があること。ですからいつ行くかが、青の洞窟攻略にはとても大事です。ちなみにイタリアの海は秋から春まではあまり穏やかとは言えません。雨も多く、青の洞窟が主な目的であるのなら、少なくともこの時期ははずしたほうがよさそうです。
あくまで目安ですが、こんな統計もあります。入れる確率が、5月から8月が80%、4月が70%、3月と9月が50%。これ以外は40%以下とかなり低くなります。それでも、最低の15%となる12月でも果敢にトライする人たちがいて、20人のうち3人は成功しているということにも、ちょっと感動してしまいます。何故なら青の洞窟は入れる確率だけでなくアクセスも楽ではないからです。
洞窟は入り口がとても狭く(幅2メートル高さ1メートル)、小さな手漕ぎの小舟で入るしかありません。湖などによくある貸しボートよりわずかに大きいくらいのものです。それでも、船頭の合図に従って頭を下げないと、入口の岩天井に激突しかねません。天井は水位によって低くなっていますし、波もあります。さて、この小舟にどこから乗るのか。
多くの人が海の上で乗船します。カプリ島マリーナ・グランデから青の洞窟近くまでモーターボートで行き、洞窟前で小舟に乗り換えるのです。実はこれ、場合によってはかなり大変な行程となります。まず混雑具合。洞窟に入れる小舟の数に限りがあり、ハイシーズンの夏は1時間程度の順番待ちはざら、2-3時間かかることもあります。炎天下の、波が高ければそれなりの揺れがある海上で、です。
これだけのハードルがあっても、あの青は実際に目にする価値があります(写真では青いネオンとどう違うかわかりませんものね)。もちろん、どれほど確率が高くても100%絶対見られるものではないという困難さが、入れた時の感激や満足感と、青の美しさを倍増させてもいます。けれども、そもそも旅の好奇心は、不確実性や困難さによっても駆り立てられるものです。もし崖をくりぬいてエレベーターをとりつけ、誰でもいつでも行ける、見られる、となったら、それはもう「青の洞窟」ではなくなってしまうと思うのです。
★アクセス:カプリ島マリーナグランデまではナポリから高速船で40分余り、複数の船会社が運航している。その他にもソレント、サレルノ、アマルフィ、イスキア島などからアクセス可能。ただしオフシーズンは本数が激減したり路線が運休となるので注意が必要。以下サイトのタイムテーブルを参照してください。
CAPRITOURISM>Shipping timetable:http://www.capritourism.com/en/ship-timetable
マリーナグランデからは、上記で紹介した①モーターボート+手漕ぎボートの他、②バス+手漕ぎボートという選択肢もあります。
①カプリ島マリーナグランデに到着後、港の切符売場でチケットを購入し、相乗りモーターボートで洞窟前へ、順次手漕ぎボートに4-6名づつ乗換えて入場
②マリーナグランデからケーブルカーでカプリへ、その後バスターミナルからアナ・カプリ方面行きのバスに乗車、アナ・カプリの次のバス停から青の洞窟行きのバスに乗り換える。陸路で行った場合、青の洞窟近くの船着き場から直接小舟に乗船する。
★洞窟入場の可否をどうチェックするか:当日朝の天候により、9時前後に入場の可否が決定される。ナポリやカプリのホテルレセプションでも教えてくれるが、早い時間帯に出発する人は、マリーナグランデのチケット売り場で確認する必要がある。
入場確率を予想する「Grotta Today」というスマホアプリもあるが、あくまで予想なので、当日しっかり確認のこと。
★なるべく楽に行きたい方:ローマとナポリから日本語アシスタント付きの青の洞窟ツアーが出ています。昼食付きもあり、港までのアクセスも楽です。洞窟に入場できない場合は、ポンペイやアナカプリなど他の観光に振り替えられます。
★入場時間の目安:ハイシーズン9:00~16:00、冬9:00~13:00
Blue Grotto 青の洞窟
神秘の色と困難さにひかれて
- 投稿日2015/10/23
- 更新日2015/11/30
-
ジャンル洞窟・鍾乳洞
-
エリアアナカプリ
-
住所
-
アクセスナポリのベヴェレッロ港、メルジェッリーナ港から高速船(水中翼船)で約40分、フェリーで約1時間半でカプリ島へ。カプリ島のマリーナ・グランデ港からモーターボートで向かい、洞窟前で小舟(手漕ぎボート)に乗り換えて移動
-
電話番号+39-081-8375308
-
営業時間9:00- 17:00
-
定休日12月25日、1月1日
-
予算入場料 18ユーロ
-
公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。