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ブータン 観光の現地クチコミ

現地のプロ(2人)詳細

山名 訓 (旅行会社代表)

床が足型にすり減るほど参拝者のいるお寺

  • 歴史的建造物おすすめ
  • 定番人気
  • 地元っ子に人気

キチュ・ラカンは、中央ブータン・ブムタン地方のジャンペ・ラカンと並んで、ブータン最古の寺院の一つとして知られています。「最古」だけど「一つ」。なんか不思議な表現なのですが間違っていないのです。7世紀のチベット文化圏にはその全土にわたって、強大な力を持つ巨大な羅刹女がいたそうです。当時のチベット(吐蕃王国)の王であったソンツェン・ガンポは、その羅刹女の力を鎮めるために、ヒマラヤのチベット文化圏全土の羅刹女の急所にあたる場所に幾つかの寺院を建立したのです。このキチュ・ラカンはその羅刹女の左足にあたる場所に建てられています。ちなみに中央ブータンのジャンぺ・ラカンもこの時建てられた寺院の一つ。同時期に建てられた為「最古」の「一つ」なのです。

美しい田園の中の一本道を走ると寺院に到着します。敷地内に入ってまず出迎えてくれるのは、日本から贈られた桜の木。桜の季節には満開の桜の花が訪れる参拝客を出迎えてくれます。まあ、僕は桜の時期に訪れたことがないのでどれくらい咲いてるかわからないのですが。。。

王族とも非常に関係の深いこの寺院の内部には、数多くの仏像が納められています。新堂のご本尊は巨大なグル・リンポチェ像。旧堂内部には数多くの千手千眼十一面観音像。そして必見なのは旧堂ご本尊の正面の床です。ご本尊を正面にその場に建つと、トルコ石がはめこまれた木の床が足の形に磨り減っているのがわかります。ここに訪れた巡礼者が、長年にわたってこの場所で五体倒地を繰り返したことでできたこの床の足形の凹みからは、ブータン人の宗教心の篤さを実感させられます。

お堂の入口脇にはなぜかこんな場所にミカンの木が生えています。この木は一年中ミカンの実がなっているという不思議な木。こんな標高が高い寒冷地に一年中ミカンがなる。これはつまりこの場所が大きな力に包まれた聖地であることの証なのだそうです。

  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。