アンコールワットに次いで人気の高いのがアンコールトムの中心に位置するバイヨン寺院である。
そこから少し北に行くと王宮があり、その正面に全長300メートルに亘って建造されたテラスが
この「象のテラス」となる。
このテラス前は広場となっている。
もともと王族が兵士たちが戦いに赴く前などにその広場に兵士たちを一堂に集め、
テラスの上から、全ての兵士たちに向け、戦いの前の宣言や士気を上げるために
スピーチを行った場所であり、そして、兵士たちはそのままこのアコールトム東側にある
勝利の門より出発し、それぞれの戦地に赴いていったのである。
象のテラスにはその名前の通り、数多くの象が彫刻されている。
その多くは戦闘中のものや訓練中のものであり、虎や水牛、敵兵たちとの戦いが彫り込まれている。
その様子をじっくり見ると象を使った戦闘の様子を想像させる。
また、象のテラスの中心部分は王宮から直接繋がる場所となり、その部分だけは
聖鳥ガルーダと聖獣ガジャシンハがバンザイしているように彫り込まれている。
この意味はこのテラスの上は天界であるという事を意味しており、聖域であることを表している。
そして、テラス北側にはテラス内に下る急な階段があり、そこを降りると
象の鼻につかまって遊ぶ子供の彫刻や5つの頭を持つ馬の彫刻などがあり、
これも興味深い。
ただし、雨季になると、テラス前は池となり近くで見ることは出来なくなる。
しかし、天気のいい午前に訪れると池の水が鏡のようになり、
象のテラスのシンメトリー世界が誕生する。
Terrace of the Elephants 象のテラス
西村 清志郎
(カンボジア観光省 総合旅行業取扱管理者)
全長300メートルのテラスに彫り込まれた様々な象たちを見よう!
- 投稿日2014/09/30
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ジャンル史跡・遺跡
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エリアシェムリアップその他
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住所
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アクセスシェムリアップ中心地から車で約20分
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営業時間7:00-17:30
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定休日無休
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予算入場料(大人) 37USドル
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