Drottningholm Palace ドロットニングホルム宮殿と宮廷劇場

ドロットニングホルム宮殿は、スウェーデン語で「王妃の島」という意味だそうです。その名が示す通り、ここはスウェーデン王室の居城になっており、歴史は古く16世紀初頭にまでさかのぼります。宮殿は、国王ヨハン3世が王妃のために建てたもので、もともとは夏期だけを過ごすための離宮だったそうです。

宮殿の建築が開始されたのは、1662年のこと。以来、1756年まで数回にわたって改築や増築が重ねられ、現在のきらびやかな姿になりました。宮殿は3階建てで、部屋数は220室もあります。その装飾・インテリアには、バロック建築に匹敵する豪華さがあることから、俗に「スウェーデンのベルサイユ宮殿」と民衆から呼ばれたこともあったそうです。ただ、実際に模範とされた歴史的事実はないのだとか。

16世紀の面影を残し、増築後も18世紀の面影をそのまま現代に伝える見事さは特筆に値し、1991年には、王宮、中国離宮、庭園、そして宮廷劇場の建物が世界遺産にも登録されました。王室メンバーが居住するエリア以外の2階、3階の一部は一般公開され、宮殿の内部を埋め尽くす豪華なロココ調のインテリアをじっくり鑑賞できます。

ここにはちょっと趣の異なる建築がひとつあります。中国の建築様式に影響を受けた、東洋風の中国離宮です。1753年に建築され、庭園内でもひときわ目立つ存在になっています。

入場料金は、大人（18歳以上）1人が130スウェーデン・クローナ、学生（入場時に学生証の提示が必要）は65スウェーデン・クローナです。夏期（6月末から8月末）は中国離宮の内部も見学でき、その入場料が込みになったチケット（190スウェーデン・クローナ）が販売されます。また、チケット購入や売店での支払いは、カードのみとなります（2019年8月現在）。

この宮殿へのアクセスは、ストックホルム市の市庁舎の東側にある、フェリー発着所から定期的に発船するフェリーに乗るといいでしょう。約1時間ほどで、宮殿に到着します。

「王妃の小島」を意味するドロットニング宮殿は、王家の住居を除いて一般に公開されている観光名所の一つです。17世紀に建設された夏の離宮の南翼棟には、
1982年以来、国王ご夫妻がお住まいになっており、1991年にはユネスコの世界遺産に登録されています。

水辺に佇む美しい宮殿の周りは、手入れのいきとどいたバロック様式の庭園が広がっています。この庭園の中心部にあるブロンズ製のヘラクレス噴水は、1648年
チェコのプラハから、戦利品としてスウェーデンに持ち込まれました。宮殿と庭をバックに、ここから記念のお写真が撮れるでしょう。
訪問に最適なシーズンは、季節の良い5月から8月の時期になります。この時期は、ドロット二ングホルム宮殿の他、1700代に作られたロココ様式の宮廷劇場、
さらに宮殿から約1kmほど離れたところにある中国離宮内も見学することできます。その際は、宮殿と中国離宮が両方見学できるコンビネーションチケットを
購入すれば、割安となります。宮廷劇場は別料金となりますが、ガイドツアー料金が含まれています。

宮殿の広々とした敷地内には、3タイプの庭園が広がっています。宮殿の前に広がるバロック様式の庭園、ロココ様式の庭園、美しい芝生と池が広がる英国式の
庭園があります。お天気の良い日は、芝生でゆっくりくつろぐのも良いでしょう。
疲れたら宮殿の近くにあるカフェ・レストランで一息、お腹がすいたら美味しい食事も楽しめます。メニューには、ブイヤベース、ミートボール、サーモン料理、
各サラダなども、他に美味しいケーキなどもあります。またカフェの隣りには、王室グッズなどが販売されているショップも併設されています。
郊外に位置しているとおもいきや、ストックホルム中心部から地下鉄+バスで約30分、また、4月から10月は市庁舎前から観光船が出ています。船の所要時間は
50分、お時間のある方は、片道は船に乗って街の景色を堪能しながら行くことをお勧めします。

【行き方】
地下鉄駅Brommaplan乗り換え、バス177、176にてDrottningholm 下車

＊王室の行事で閉館となる場合もありますので、事前にホームページにて開館時間のご確認下さい。http://www.kungahuset.se/besokkungligaslotten/drottningholmsslott.4.19ae4931022afdcff3800012985.html