ドアを開けて中に入ると、小さな中庭が現れます。
白い壁と黒い手すりが印象的な日本の古民家を思わせる建物がコの字型に建っています。
外の世界と隔絶された静寂で穏やかな雰囲気は、きっとシューベルトが生まれた時と変わっていないでしょう。
博物館以外の部屋は、普通の住居になっているんですよ。ちょっと驚きですが、
なかなかこういった普通の市民が暮らす場所には入ることが出来ないので、興味深いですね。
シューベルトは1797年、ここで生まれ、4歳すぎまで暮らしていました。
父親は学校の先生をしていて、1階部分は学校として使われ、たくさんの子供たちが通っていたそうです。
2階の部屋に入るとまず目に飛び込んでくるのは、シューベルトの有名な肖像画です。
ある年代の人たちにはおなじみ、学校の音楽室に飾ってあったものです。
シューベルトは日本人にとって、とても親しみのある作曲家ではないでしょうか。
「野ばら」「菩提樹」など日本語で口ずさめる歌がありますし、
「ます」や「魔王」などはきっと、誰もが一度は聞いたことがある作品だと思います。
その他に展示されているのは、トレードマークともいえる小さな丸いメガネ。
思い浮かんだ曲をすぐに書き留めることができるよう、
寝る時にもはずさなかった、というエピソードが残っています。
真ん中にヒビが入ってしまっているのが痛ましいと感じてしまいます。
シューベルトは、生涯独身で自分の家を持たず、最後は31歳の若さでお兄さんの家で亡くなります。
そちらも見学することができます。
Schubert's Birthplace シューベルトの生家
伊藤 雅雄
(フリージャーナリスト)
ウィーンで生まれて、亡くなったシューベルトの生家に行ってみましょう。
- 投稿日2015/05/01
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エリア9区 アルザーグルント
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住所
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アクセス地下鉄U6線 Währinger Strasse駅から徒歩約10分、トラム37・38番線 Canisiusgasse駅からすぐ
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電話番号+43-1-3173601
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営業時間[火-日]10:00-13:00, 14:00-17:00
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定休日月曜日, 1月1日, 5月1日, 12月25日
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予算入館料(一般) 5ユーロ
(27歳までの学生) 4ユーロ
(19歳未満) 無料 -
公式サイト
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