記事一覧
1 - 5件目まで(17件中)
- ジャクソンレイク朝食クルーズ
-
エリア:
- 北米>アメリカ西部
- テーマ:ハイキング・登山 クルーズ 自然・植物
- 投稿日:2014/06/20 13:16
- コメント(1)
グランドティトン国立公園は、イエローストーン国立公園とセットでちょっとだけ訪れる事が多いのだが、実際に行ってみるとゆっくり滞在したくなる場所だ。2014年6月、三度目の企画ではじめてジャクソンレイク・ロッジに二泊。
人気の朝食クルーズに参加することも出来た。
07:15コルターズベイの桟橋集合。この時には雲も多くてずいぶん寒かった。

夜中には風も強くて、雨が降っている音も聞こえていたのである。
やがて集まってきた朝食クルーズの参加者は、三十人乗り二艘の船に分乗。

我々10人の乗ったランデブー号の船長は三十年の経験をもつベテラン。「おらぁ、書類仕事というのは嫌いなんだ」なんて言いながら、いろんな面白い話をきかせてくれる。
このグランドティトンが国立公園に指定されたのは1929年。だが、その時にはすでに入植していた多くの農民が居て、下流のアイダホ州の農民からも大きな反対があったそうだ。
農民にとっては充分な水が供給されることは、自然保護なんぞよりもよほど重要な事。1901年にはじめてのダムが建設され、現在のモノは1916年建造。
●アシスタント・ガイド役のケイティさんは、この時期サンフランシスコから毎年きているとのこと。若いけれど、彼女もとてもおもしろい話をきかせてくれた。

自然に起こった山火事は人間が消さないのが自然公園の流儀なのだが、敷地がイエローストーン国立公園ほど大きくないグランドティトンでは近年そうもいかなくなっているとか。2009年の火事は幸い雪が消してくれたそうな。
●灰色オオカミは一度絶滅してしまったが、1995年に再導入され、増え続けている。かれらはエルクを好物にしている。
モラン山の氷河を滑り降りたスキーヤーがいる

斜度は60度にもなる。十時間かけて登って、三十分で無事降りてきた。
●船長が「この氷河はその形からジミ・ヘンドリックス氷河とも呼ばれている」と笑いをとった。そういえば、そうかな。
↓モラン山の右には氷河の削った丸い谷。ここは「フォールズ・ヴァレー」と呼ばれている。なぜかは、写真をよく見てもらうとわかるだろう。

落差百メートルを超える滝が二本流れ落ちているのがわかる。
エルク島をまわりこんで、三十分ほどの乗船で桟橋へついた。


雲が多くて寒いから、皆自然に焚火のところにあつまる。標高は2400mちかくもあるのだから6月でも朝はこんなかんじ。

西部劇でよくみるようながっしりしたケトルが火にかかっていた。

コーヒー豆を直に煮た「カウボーイ・コーヒー」なるもの。濁って、とても濃い。

●朝食メニューはわりに多彩。フルーツもいっぱい。


「湖の鱒かですか?」と訊ねると、山の向こうのアイダホから、とのこと。

朝食がおわったころ、山の上から陽があたりはじめた

近くの丘にのぼってみよう

山の天気はどんどん変わる。十五分で花の色も見違えるように鮮やかになっていった

9時15分、再乗船。
行きとちがって、うしろの小さなデッキで太陽を楽しめるおだやかさ

午前10時前、コルターズベイに帰着

2時間半のクルーズは、天候によってずいぶん価値も変わると思うが、ジャクソンレイクを存分に楽しむには、有効なショート・トリップである。
※日本人には、二時間半の間トイレにいけないのがツライかもしれない。島のトイレがほとんど使えないのであります。
人気の朝食クルーズに参加することも出来た。
07:15コルターズベイの桟橋集合。この時には雲も多くてずいぶん寒かった。

夜中には風も強くて、雨が降っている音も聞こえていたのである。
やがて集まってきた朝食クルーズの参加者は、三十人乗り二艘の船に分乗。

我々10人の乗ったランデブー号の船長は三十年の経験をもつベテラン。「おらぁ、書類仕事というのは嫌いなんだ」なんて言いながら、いろんな面白い話をきかせてくれる。
このグランドティトンが国立公園に指定されたのは1929年。だが、その時にはすでに入植していた多くの農民が居て、下流のアイダホ州の農民からも大きな反対があったそうだ。
農民にとっては充分な水が供給されることは、自然保護なんぞよりもよほど重要な事。1901年にはじめてのダムが建設され、現在のモノは1916年建造。
●アシスタント・ガイド役のケイティさんは、この時期サンフランシスコから毎年きているとのこと。若いけれど、彼女もとてもおもしろい話をきかせてくれた。

自然に起こった山火事は人間が消さないのが自然公園の流儀なのだが、敷地がイエローストーン国立公園ほど大きくないグランドティトンでは近年そうもいかなくなっているとか。2009年の火事は幸い雪が消してくれたそうな。
●灰色オオカミは一度絶滅してしまったが、1995年に再導入され、増え続けている。かれらはエルクを好物にしている。
モラン山の氷河を滑り降りたスキーヤーがいる

斜度は60度にもなる。十時間かけて登って、三十分で無事降りてきた。
●船長が「この氷河はその形からジミ・ヘンドリックス氷河とも呼ばれている」と笑いをとった。そういえば、そうかな。
↓モラン山の右には氷河の削った丸い谷。ここは「フォールズ・ヴァレー」と呼ばれている。なぜかは、写真をよく見てもらうとわかるだろう。

落差百メートルを超える滝が二本流れ落ちているのがわかる。
エルク島をまわりこんで、三十分ほどの乗船で桟橋へついた。


雲が多くて寒いから、皆自然に焚火のところにあつまる。標高は2400mちかくもあるのだから6月でも朝はこんなかんじ。

西部劇でよくみるようながっしりしたケトルが火にかかっていた。

コーヒー豆を直に煮た「カウボーイ・コーヒー」なるもの。濁って、とても濃い。

●朝食メニューはわりに多彩。フルーツもいっぱい。


「湖の鱒かですか?」と訊ねると、山の向こうのアイダホから、とのこと。

朝食がおわったころ、山の上から陽があたりはじめた

近くの丘にのぼってみよう

山の天気はどんどん変わる。十五分で花の色も見違えるように鮮やかになっていった

9時15分、再乗船。
行きとちがって、うしろの小さなデッキで太陽を楽しめるおだやかさ

午前10時前、コルターズベイに帰着

2時間半のクルーズは、天候によってずいぶん価値も変わると思うが、ジャクソンレイクを存分に楽しむには、有効なショート・トリップである。
※日本人には、二時間半の間トイレにいけないのがツライかもしれない。島のトイレがほとんど使えないのであります。
- グリムゼルのおもてなし、封鎖された峠のホテルを脱出
-
エリア:
- ヨーロッパ>スイス>マイリンゲン
- テーマ:街中・建物・景色 ハイキング・登山 自然・植物
- 投稿日:2012/07/07 12:30
- コメント(0)
霧と雨の中到着したグリムゼルホスピッツはダム湖の只中に建つ一軒家である。後日、峠から降りてくる途中に撮影した写真↓

手前のグリムゼル湖を見下ろすように建つ黒い三角屋根がホテル。その左側の建物群が発電所の施設。ともに目立たないようにつくられているのがわかる。色の違うむこうの湖も人造湖レーデリクスボーデン。
嵐のような天気の中ここへ到着したのだが、霧でどんなところにいるのか見当もつかない状況であった。そんな我々をホテルのダイニングは暖かくむかえてくれた。
●鳥レバーソテーと夏サラダ

●ポルチーニのクリームスープと生ハム

●ラムの腰肉とローズマリーソース、ズッキーニとポム・ドフィーヌ(ジャガイモのピューレとシュー生地をボール状にして卵黄をかけて焼いたもの)

レバーやラムの肉は「日本人は苦手」という先入観が日本の旅行会社にあるのであまり出されない。でも、実際上手に調理してあればとても美味い食材なのです。チィチーノのスイス赤ワインにもよく合った。

**
翌朝起きて、天気は回復するどころか雷まで加わった豪雨である。霧だけはとれてきて、自分たちが今どんな峠道のホテルにいるのかが理解できてきた。
ホテルからダム湖を見下ろす

少し雨の止んだ時にダムの端まででて見上げるホテル


この風変わりな三角屋根は、ダム建設で沈んだ修道院を模している。自分の足ものとの水の下に、こんな建物があるという事実は不思議な感覚だ。

今日は10時の出発してツェルマットへ向かう予定。チャーターバスをオーダーしていたが、そのバスは既に昨夜到着している。朝、そのドライバーと顔をあわせると★「落石で峠はどちらの道へも降りられない状況だよ」と、いきなり教えてくれた。
ホテルのスタッフに訊くと、「復旧作業ははじまっているが、いつ道が開くのかは分からない」との事。ううむ、それじゃ、とにかくこの場所を楽みましょ!
ここは水力発電に関すする展示もあるのでそれを見に行くことにする。ダムサイトのエレベーターを降りるとびっくり。誰もいないの峠道のこんな場所に、無料の充実した博物館がつくられているのである。ホテルから右下の建物がそれ。


英語も併記されていてわかりやすい。この図によると★スイスの発電量の6割弱が水力。そして原子力が四割を占める。原子力発電所は国内に5基あるが、実際には三基が稼働している状況らしい。

★以下、この旅のために現地の方に調べていただいた内容を加えて解説。
☆きのう霧の中で乗った急勾配の乗り物も含めて、このあたりはKWOという私営の発電会社の所有となっている。KWOとはつまり「K=Kraft(英語で言うPower=電力)」「W=Werk(英語で言うWork=この場合設備を指す)」合わせてKWは発電所という意味になる。
☆Oberhasliオーバーハスリは地名。標準ドイツ語でHase(ハーゼ)はウサギ。Hasliはスイスドイツ語でウサギちゃん。※語尾にliがつくとカワイイ感じに聞こえるのがスイスドイツ語。
マイリンゲン周辺の山をHasliberg(ハスリベルク:ウサギちゃん山)、
谷をHaslital(ハスリタール:ウサギちゃん谷)と呼ぶ。グリムゼル峠周辺はOberhasli。
よってKWOを無理やり訳せば「ウサギ谷発電所」となりましょうか。
★グリムゼル湖について<海抜1909m>
1億㎥の水をたたえるグリムゼル湖はKWOの5つの貯水池の中で最大の湖です。
長さ約6km、発電能力は2億6100万KWです。この貯水量を全部使って発電すれば、約3億kWhの総電力生産量となり、住宅3百万軒が月間に消費する電力量を賄うことができ、これは料金にして50億円に相当します。
1926年にダム壁と湖岸の両方が建設され、1932年、グリムゼル湖の水から初めてのグリムゼル電力がハンデック第1発電所で生産されました。
複雑な山岳地形を活かして大小さまざまな貯水湖を水路で網目様に繋いで、総水量を多くしています。しかもそれらの水路や道路を地中トンネル式にして、地表から観光客の目に入らないように配慮しているのです。
なあるほど!よく調べていただきました。
しばらく地下の博物館をわいわい貸切見学をしていると、突然、ホテルのスタッフが我々を呼びに来た。「発電所を通してみなさんを脱出させてあげましょう」という。
はじめは、いったい何のことか分からなかったが、はっと思い当たった。この発電所はほとんどすべてが地下に造られている。その設備の中を通して封鎖されている道の外へ出してくれようとしているのだ。
急ぎ、ホテルへ戻り出発準備。時刻はもうすぐ午前11時。
朝までの仕事を終えたホテルのスタッフがりんごを齧りながら我々を案内してくれたのはさっきの博物館の下の階にあるゴンドラだった。

8人しか乗れないこの小さなゴンドラが動いているのは以前見たことがあったが、そうか、これは発電所やホテルの従業員用のものだったのか。
我々は少人数だから二度の運行で出してもらえることになったのだろう。
ゴンドラからは巨大なグリムゼル湖のダム壁がよく見える。
到着したダムの下でしばらく待たされ、迎えの車が地下から登場した。
※二日後に再びこの峠を越えた時、その場所がバスから見えた。

ダム壁の左端から、写真右下へゴンドラで降り、そこに開けられた入口から地下道へ入ったのである。
まっすぐな整備されたコンクリートの道が出現した。途中にあるいくつかの扉が開くと、また別の長いトンネルが続いている。


途中のガラスのショーケースに何か展示されている。「ロッククリスタル」と運転している発電所スタッフが教えてくれる。

ドライバーが運転しながらひとつの横扉を指して「ここを入ると研究所」と言う。前出の調べていただたい資料から、それが何かわかる。
★実はグリムゼルは核廃棄物の埋没試験場として有名なところです。
国内5基の原発から出てしまった廃棄物を山中に穴を掘って埋めようとしています。これも地中で作業しているので、日本人ほか年間2千人の見学者が訪れる迫力ある美しい峠道を通っても、これらの処理場は地表からは見えません。
青森の大湊港(原子力船むつ)や六ヶ所村(再処理工場)で大騒ぎする日本が
アイスランドと並んで見習うべきところといえるでしょう。
☆ドイツのハイルブロンでも地下にこういった施設があるのを新聞で読んだことがあった。原子力発電所からの廃棄物は、ただの廃棄物ということではなく処理して再利用が可能である。将来、これらを必要とする子孫たちに安全に引き渡せるように、研究して貯蔵してあるのである。
三キロ近いトンネルを走り・・・

ドアが開くと、もうひとつ下のダムの壁が見えるところへ出た。★冬季、この峠は雪で封鎖される。しかし、発電所は稼動しているのだからそこで働く人々は現場へ行ける必要がある。この地下道はそのためのものなのである。

車はその壁を見上げる道を走り

一般道へ合流

きのう昼食を食べたハンデックホテルへの道を下っていくが、一台の車にも出会わない。そりゃ、そうだ、峠の道は封鎖されているのだから。

我々だけがこのバーの向こうから降りてくることが出来た。
無事、封鎖されたグリムゼル峠を脱出!

手前のグリムゼル湖を見下ろすように建つ黒い三角屋根がホテル。その左側の建物群が発電所の施設。ともに目立たないようにつくられているのがわかる。色の違うむこうの湖も人造湖レーデリクスボーデン。
嵐のような天気の中ここへ到着したのだが、霧でどんなところにいるのか見当もつかない状況であった。そんな我々をホテルのダイニングは暖かくむかえてくれた。
●鳥レバーソテーと夏サラダ

●ポルチーニのクリームスープと生ハム

●ラムの腰肉とローズマリーソース、ズッキーニとポム・ドフィーヌ(ジャガイモのピューレとシュー生地をボール状にして卵黄をかけて焼いたもの)

レバーやラムの肉は「日本人は苦手」という先入観が日本の旅行会社にあるのであまり出されない。でも、実際上手に調理してあればとても美味い食材なのです。チィチーノのスイス赤ワインにもよく合った。

**
翌朝起きて、天気は回復するどころか雷まで加わった豪雨である。霧だけはとれてきて、自分たちが今どんな峠道のホテルにいるのかが理解できてきた。
ホテルからダム湖を見下ろす

少し雨の止んだ時にダムの端まででて見上げるホテル


この風変わりな三角屋根は、ダム建設で沈んだ修道院を模している。自分の足ものとの水の下に、こんな建物があるという事実は不思議な感覚だ。

今日は10時の出発してツェルマットへ向かう予定。チャーターバスをオーダーしていたが、そのバスは既に昨夜到着している。朝、そのドライバーと顔をあわせると★「落石で峠はどちらの道へも降りられない状況だよ」と、いきなり教えてくれた。
ホテルのスタッフに訊くと、「復旧作業ははじまっているが、いつ道が開くのかは分からない」との事。ううむ、それじゃ、とにかくこの場所を楽みましょ!
ここは水力発電に関すする展示もあるのでそれを見に行くことにする。ダムサイトのエレベーターを降りるとびっくり。誰もいないの峠道のこんな場所に、無料の充実した博物館がつくられているのである。ホテルから右下の建物がそれ。


英語も併記されていてわかりやすい。この図によると★スイスの発電量の6割弱が水力。そして原子力が四割を占める。原子力発電所は国内に5基あるが、実際には三基が稼働している状況らしい。

★以下、この旅のために現地の方に調べていただいた内容を加えて解説。
☆きのう霧の中で乗った急勾配の乗り物も含めて、このあたりはKWOという私営の発電会社の所有となっている。KWOとはつまり「K=Kraft(英語で言うPower=電力)」「W=Werk(英語で言うWork=この場合設備を指す)」合わせてKWは発電所という意味になる。
☆Oberhasliオーバーハスリは地名。標準ドイツ語でHase(ハーゼ)はウサギ。Hasliはスイスドイツ語でウサギちゃん。※語尾にliがつくとカワイイ感じに聞こえるのがスイスドイツ語。
マイリンゲン周辺の山をHasliberg(ハスリベルク:ウサギちゃん山)、
谷をHaslital(ハスリタール:ウサギちゃん谷)と呼ぶ。グリムゼル峠周辺はOberhasli。
よってKWOを無理やり訳せば「ウサギ谷発電所」となりましょうか。
★グリムゼル湖について<海抜1909m>
1億㎥の水をたたえるグリムゼル湖はKWOの5つの貯水池の中で最大の湖です。
長さ約6km、発電能力は2億6100万KWです。この貯水量を全部使って発電すれば、約3億kWhの総電力生産量となり、住宅3百万軒が月間に消費する電力量を賄うことができ、これは料金にして50億円に相当します。
1926年にダム壁と湖岸の両方が建設され、1932年、グリムゼル湖の水から初めてのグリムゼル電力がハンデック第1発電所で生産されました。
複雑な山岳地形を活かして大小さまざまな貯水湖を水路で網目様に繋いで、総水量を多くしています。しかもそれらの水路や道路を地中トンネル式にして、地表から観光客の目に入らないように配慮しているのです。
なあるほど!よく調べていただきました。
しばらく地下の博物館をわいわい貸切見学をしていると、突然、ホテルのスタッフが我々を呼びに来た。「発電所を通してみなさんを脱出させてあげましょう」という。
はじめは、いったい何のことか分からなかったが、はっと思い当たった。この発電所はほとんどすべてが地下に造られている。その設備の中を通して封鎖されている道の外へ出してくれようとしているのだ。
急ぎ、ホテルへ戻り出発準備。時刻はもうすぐ午前11時。
朝までの仕事を終えたホテルのスタッフがりんごを齧りながら我々を案内してくれたのはさっきの博物館の下の階にあるゴンドラだった。

8人しか乗れないこの小さなゴンドラが動いているのは以前見たことがあったが、そうか、これは発電所やホテルの従業員用のものだったのか。
我々は少人数だから二度の運行で出してもらえることになったのだろう。
ゴンドラからは巨大なグリムゼル湖のダム壁がよく見える。
到着したダムの下でしばらく待たされ、迎えの車が地下から登場した。

※二日後に再びこの峠を越えた時、その場所がバスから見えた。

ダム壁の左端から、写真右下へゴンドラで降り、そこに開けられた入口から地下道へ入ったのである。

まっすぐな整備されたコンクリートの道が出現した。途中にあるいくつかの扉が開くと、また別の長いトンネルが続いている。


途中のガラスのショーケースに何か展示されている。「ロッククリスタル」と運転している発電所スタッフが教えてくれる。

ドライバーが運転しながらひとつの横扉を指して「ここを入ると研究所」と言う。前出の調べていただたい資料から、それが何かわかる。
★実はグリムゼルは核廃棄物の埋没試験場として有名なところです。
国内5基の原発から出てしまった廃棄物を山中に穴を掘って埋めようとしています。これも地中で作業しているので、日本人ほか年間2千人の見学者が訪れる迫力ある美しい峠道を通っても、これらの処理場は地表からは見えません。
青森の大湊港(原子力船むつ)や六ヶ所村(再処理工場)で大騒ぎする日本が
アイスランドと並んで見習うべきところといえるでしょう。
☆ドイツのハイルブロンでも地下にこういった施設があるのを新聞で読んだことがあった。原子力発電所からの廃棄物は、ただの廃棄物ということではなく処理して再利用が可能である。将来、これらを必要とする子孫たちに安全に引き渡せるように、研究して貯蔵してあるのである。
三キロ近いトンネルを走り・・・

ドアが開くと、もうひとつ下のダムの壁が見えるところへ出た。★冬季、この峠は雪で封鎖される。しかし、発電所は稼動しているのだからそこで働く人々は現場へ行ける必要がある。この地下道はそのためのものなのである。

車はその壁を見上げる道を走り

一般道へ合流

きのう昼食を食べたハンデックホテルへの道を下っていくが、一台の車にも出会わない。そりゃ、そうだ、峠の道は封鎖されているのだから。

我々だけがこのバーの向こうから降りてくることが出来た。
無事、封鎖されたグリムゼル峠を脱出!
- ピラトゥス山頂、エーゼル峰の夜明け
-
エリア:
- ヨーロッパ>スイス
- テーマ:ハイキング・登山 ホテル・宿泊
- 投稿日:2011/07/06 11:21
- コメント(0)
ピラトゥス山頂のホテルに宿泊しなければ見られない夜明けの絶景。

朝、五時半、ベルビューホテルの窓から見る空には夜の名残の月が出ていた。

すぐ裏のイーゼル峰頂上までは、ホテルのすぐ後ろの階段を十分上がれば着く。
登る途上で振り返ると、丸い形が新しいベルビューホテル、遠景が1890年創業・ヴィクトリア女王も訪れたピラトゥス・クルムホテル。

上りきると、数人の先客の影が見えた。いずれもホテルの宿泊客。
眼下のフィアヴァルトシュテッテ湖から朝日が昇り始める。


振り返ると谷を挟んだ遠景にユングフラウの山々に朝日があたっている。きのうの夜夕陽を見たトムリス峰の頂上にも陽があたりはじめている。
ユングフラウ方向
中央の白く高く見えるのがメンヒ峰、そのすぐ右がアイガー、そして少し離れて右がユングフラウ。よくツアーで団体写真を撮影するクライネシャイディックとは違う角度なのでメンヒ峰がアイガーよりも左に見えているのだ。
きのう夕陽を見たピラトゥスの最高峰トムリスは陽のあたっているいちばん向こうの尖ったところの少し先となる。
すっかり太陽が昇りホテルに戻る階段横で、小さな高原の花が朝日をいっぱいにあびて楽しそうに見えた。

朝、五時半、ベルビューホテルの窓から見る空には夜の名残の月が出ていた。

すぐ裏のイーゼル峰頂上までは、ホテルのすぐ後ろの階段を十分上がれば着く。

登る途上で振り返ると、丸い形が新しいベルビューホテル、遠景が1890年創業・ヴィクトリア女王も訪れたピラトゥス・クルムホテル。

上りきると、数人の先客の影が見えた。いずれもホテルの宿泊客。

眼下のフィアヴァルトシュテッテ湖から朝日が昇り始める。


振り返ると谷を挟んだ遠景にユングフラウの山々に朝日があたっている。きのうの夜夕陽を見たトムリス峰の頂上にも陽があたりはじめている。

ユングフラウ方向

中央の白く高く見えるのがメンヒ峰、そのすぐ右がアイガー、そして少し離れて右がユングフラウ。よくツアーで団体写真を撮影するクライネシャイディックとは違う角度なのでメンヒ峰がアイガーよりも左に見えているのだ。

きのう夕陽を見たピラトゥスの最高峰トムリスは陽のあたっているいちばん向こうの尖ったところの少し先となる。

すっかり太陽が昇りホテルに戻る階段横で、小さな高原の花が朝日をいっぱいにあびて楽しそうに見えた。

- ピラトゥス最高峰からの夕陽
-
エリア:
- ヨーロッパ>スイス
- テーマ:ハイキング・登山
- 投稿日:2011/06/30 13:07
- コメント(0)
ピラトゥス山頂のホテルに宿泊するからこそ楽しめる夕陽がある。
最後のゴンドラや山岳列車が終わると二つしかない小さなホテルの宿泊客しかいなくなる。静かになった山頂駅から最高峰のトムリスホルンを目指した。
ピラトゥス峰は三つのピークから構成されている。

いちばん左側がトムリスホルン峰標高2132メートル。ここまで地元の標識では40分と出ているが、のんびり歩く我々には一時間程度というところか。※下の写真靴マーク?の看板

ホテルのある場所がすでに二千メートルを超えているから道は比較的平坦である。もちろんアップダウンはあるけれど、眼下にすばらしい景色を見張らす道。
近くの湖がルツェルンの面するフィアー・ヴァルト・シュテッテ湖、向こうに見えるのがツーク湖。
突然鹿に出会う。距離は十メートルほど。こちらよりもあちらのほうがびっくりしている様子。岩の上からじっとこちらを見ている。

尾根の上に出ると夕陽があたる。

さらに急な斜面に入ると、今度は素晴らしい角のシュタインボックのシルエットが二つ!とっさにカメラを向けるが、ピントがしっかり合う時間まではなかった。
谷向こうという雰囲気でユングフラウなどおなじみの峰峰が連なっている。
この道はトムリスホルンへだけ続くのではない。頂上へ上がるこの標識を見落とさないで上がっていく。
すでに今日2011年6月26日の日の入り時間21時30分になろうとしている。

ここまで歩いてきた尾根が夕陽に染まっている。

ピラトゥスの山頂ホテルに泊まり、さらにこれだけの好天に恵まれなければ見られない360度の天体ショー。まちがいなく一生モノの瞬間。

最後のゴンドラや山岳列車が終わると二つしかない小さなホテルの宿泊客しかいなくなる。静かになった山頂駅から最高峰のトムリスホルンを目指した。
ピラトゥス峰は三つのピークから構成されている。

いちばん左側がトムリスホルン峰標高2132メートル。ここまで地元の標識では40分と出ているが、のんびり歩く我々には一時間程度というところか。※下の写真靴マーク?の看板

ホテルのある場所がすでに二千メートルを超えているから道は比較的平坦である。もちろんアップダウンはあるけれど、眼下にすばらしい景色を見張らす道。

突然鹿に出会う。距離は十メートルほど。こちらよりもあちらのほうがびっくりしている様子。岩の上からじっとこちらを見ている。

尾根の上に出ると夕陽があたる。

さらに急な斜面に入ると、今度は素晴らしい角のシュタインボックのシルエットが二つ!とっさにカメラを向けるが、ピントがしっかり合う時間まではなかった。

谷向こうという雰囲気でユングフラウなどおなじみの峰峰が連なっている。

この道はトムリスホルンへだけ続くのではない。頂上へ上がるこの標識を見落とさないで上がっていく。

すでに今日2011年6月26日の日の入り時間21時30分になろうとしている。

ここまで歩いてきた尾根が夕陽に染まっている。



- スノーモービルを楽しもう
-
エリア:
- ヨーロッパ>フィンランド
- テーマ:ハイキング・登山 スキー・スノボ ドライブ
- 投稿日:2011/02/17 15:49
- コメント(0)
オーロラは誰にも約束できないけれど、冬の北極圏には昼間にもたくさんの楽しみがある。スノーモービルはその代表格だ。
ルオストにある数少ないスノー・アクティビティ会社、ネイチャーサファリにお願いすることにした。※ルオスト中心にはここと「スノーゲームス」の二社があります。

しっかりした防寒具はとても大切。日本からの防寒具に加え、つなぎ、ブーツ、ミトンの手袋などをさらに貸してくれる。ヘルメットもちゃんと着用。

スノーモービルは単純な構造なので、車やバイクを運転している人ならば誰でも運転する事が出来る。もちろん個人差はありますが。

ハンドルまわりはおおむね下記の様。アクセルはバイクと違い右ハンドルの親指ポジションにあるレバー。左ハンドルの黄色いスイッチはハンドルと足の部分のヒーター。これがあるおかげでぐっと快適であります。

運転できなくても、こんな牽引されるそりがあれば、誰でもスノーモービルの楽しみを味わう事が出来るだろう。※これはルオストのもうひとつのスノー・アクティビティ会社「スノー・ゲームス」に用意されていたものです。

ひとたび走り出せば顔を凍らせる寒さも忘れさせるような銀の森を抜けてゆく。

ルオスト近くにはアメジスト鉱山があり、観光用に公開されている。そこへ至る道はこんなブルドーザーで毎日整備されている。

町を見下ろす丘の上


行き先はこのアメジスト鉱山やハスキー犬やトナカイの牧場。ここらあたりだと一時間もかからないが、スノーモービルそのものを目的としたツーリングツアーでは三時間以上も走る。
はじめは慣れなくてもだんだんとスピードがのってくる。時速40キロ以上ぐらいが快適に走れる速度だとインストラクター氏が言っていた。

ただ、そんなに調子良い時ばかりではない。小松の目の前をいくスノーモービルが、あっという間にコースアウトして雪溜まりに転がった時にはおどろいた。
「あ〜びっくりした!何が起こったかわからなかった」と、乗車していた二人がむっくり起き上がってほっとした。

インストラクター氏が戻ってきて雪溜まりからスノーモービルを救出。これ、かなり重たいものです。

こちらのスポーツツアーは、エンジン付きのスノーモービルであっても、ビジターに最初からかなり自由に乗らせる。自分がどのぐらい乗れるかは自分で判断する事だと、インストラクターもはっきり認識している。
囲い込む過保護な安全ではなく、ある程度自己責任の自由を与えるという方針は日本ではなかなか理解されないのかもしれない。が、自分でコントロールする事さえ出来れば、この方が確実に楽しめるのであります。
★この記事の写真は2008年と2011年両年2月に小松が撮影したものです。
ルオストにある数少ないスノー・アクティビティ会社、ネイチャーサファリにお願いすることにした。※ルオスト中心にはここと「スノーゲームス」の二社があります。

しっかりした防寒具はとても大切。日本からの防寒具に加え、つなぎ、ブーツ、ミトンの手袋などをさらに貸してくれる。ヘルメットもちゃんと着用。

スノーモービルは単純な構造なので、車やバイクを運転している人ならば誰でも運転する事が出来る。もちろん個人差はありますが。

ハンドルまわりはおおむね下記の様。アクセルはバイクと違い右ハンドルの親指ポジションにあるレバー。左ハンドルの黄色いスイッチはハンドルと足の部分のヒーター。これがあるおかげでぐっと快適であります。

運転できなくても、こんな牽引されるそりがあれば、誰でもスノーモービルの楽しみを味わう事が出来るだろう。※これはルオストのもうひとつのスノー・アクティビティ会社「スノー・ゲームス」に用意されていたものです。

ひとたび走り出せば顔を凍らせる寒さも忘れさせるような銀の森を抜けてゆく。

ルオスト近くにはアメジスト鉱山があり、観光用に公開されている。そこへ至る道はこんなブルドーザーで毎日整備されている。

町を見下ろす丘の上


行き先はこのアメジスト鉱山やハスキー犬やトナカイの牧場。ここらあたりだと一時間もかからないが、スノーモービルそのものを目的としたツーリングツアーでは三時間以上も走る。
はじめは慣れなくてもだんだんとスピードがのってくる。時速40キロ以上ぐらいが快適に走れる速度だとインストラクター氏が言っていた。

ただ、そんなに調子良い時ばかりではない。小松の目の前をいくスノーモービルが、あっという間にコースアウトして雪溜まりに転がった時にはおどろいた。
「あ〜びっくりした!何が起こったかわからなかった」と、乗車していた二人がむっくり起き上がってほっとした。

インストラクター氏が戻ってきて雪溜まりからスノーモービルを救出。これ、かなり重たいものです。

こちらのスポーツツアーは、エンジン付きのスノーモービルであっても、ビジターに最初からかなり自由に乗らせる。自分がどのぐらい乗れるかは自分で判断する事だと、インストラクターもはっきり認識している。
囲い込む過保護な安全ではなく、ある程度自己責任の自由を与えるという方針は日本ではなかなか理解されないのかもしれない。が、自分でコントロールする事さえ出来れば、この方が確実に楽しめるのであります。
★この記事の写真は2008年と2011年両年2月に小松が撮影したものです。
1 - 5件目まで(17件中)